妻の気持ち、私の思い | Route 9  西へ東へ

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難病の筋萎縮性側索硬化症(ALS)に罹患し気管切開した ポンコツおやじのブログです。
自分では 視線入力で意思伝達装置のmiyasukuを操作することしかできません。
ベッドの上で天井を見つめながら あれこれと思いを巡らせる毎日です。

私がALSと診断された頃から 父の様子もおかしくなってきました。

顔の表情と時間の感覚が無くなってきたのです。
そうです、認知症が始まっていたのです。

私は弟と二人兄弟ですが、弟夫婦は大阪で暮らしており、私達夫婦も 私の実家から車で10分程の所に住んでいます。
なので必然的に 妻が一人で難病患者の私と年寄り二人の面倒を見るようになりました。


ALSも認知症も進行性の病気です。
私は訪問看護やヘルパー、両親はデイサービスの利用を始めますが、父の変化に母が対処できなくなり しきりにヘルプの電話がかかってくるようになると、妻は自分の実家に帰る時間も取れなくなってきました。


 

妻は気持ちをはっきりと口にする性格です。
「あなたは勝手にALSになって動けなくなってイライラするばかり。私がどんなに一生懸命やっても出来ない事やミスを責めるばかりで ありがとうの一言もない。おまけに親の介護までさせられて 私は自分の時間が取れない やりたい事ができない。私には私の人生がある。これ以上は無理」と告げられました。




ALSや認知症は本人だけでなく 介護する家族の心と体も壊れていきます。

現在 父はグループホームでお世話になっております。
母も終身利用が可能の特別養護老人ホームに入ってもらいました。



私は訪問看護やヘルパーに入ってもらうのは、私のためではなく家族のためだと思っています。
安心して任せられる事業所かどうか、入ってもらう時間帯やケアの内容は全て妻の意向で決めています。

在宅療養を望んだ私がすることは、利用できるサービスを使い家族の介護負担を軽減すること。

看護師やヘルパーとコミュニケーションを取り もっと私の介護に慣れてもらうこと。

私自身が 家族以外の人に介護されることに もっともっと慣れることだと思っています。

家族の笑顔が絶えないように、これからも努力は惜しまないつもりです。
 

 

 

今宵 みなさんに素敵な夜が訪れますように  Merry Christmas クリスマスツリー