奪われた楽しみ | Route 9  西へ東へ

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難病の筋萎縮性側索硬化症(ALS)に罹患し気管切開した ポンコツおやじのブログです。
自分では 視線入力で意思伝達装置のmiyasukuを操作することしかできません。
ベッドの上で天井を見つめながら あれこれと思いを巡らせる毎日です。

私が体調の異変を顕著に感じたのは ゴルフを通してでした。
 
ALS確定診断の1年ちょっと前に 先ずドライバーの飛距離が落ちてきました。
仲間からは「下手くそになった」と野次られ、頭にきてクラブを全部交換しましたが 飛距離は戻りません。

そのうち アドレス(ボールを打つ時の構え)が取れない、ラウンド中に足の裏がつる、斜面を上り下りするだけで息が上がるようになり、スコアもどんどん悪くなります。

もう まともなスイングはできません、たまらなくなり 病院通いを始めました。
 
愛媛県の『エリエールゴルフクラブ松山』や高知県の『Kochi黒潮カントリークラブ』も行きましたが、皆に付いて回るのが精一杯でゴルフは楽しめなかったですね。


検査入院でALSと分かった時は「俺のゴルフが下手になったのは こいつ(ALS)のせいだったのか」と やり場のない怒りがこみ上げてきました。



ALSと診断された後は 動けるうちに 見納めラウンドに連れていってもらいました。

ティーショットは打ちたい時だけ打つ、後はグリーン周りからのアプローチとパットだけする感じでした。

それでも、兵庫県の『福崎東洋ゴルフ倶楽部』の 6番ホール(浮島のようなグリーンが名物のショートホール)で、ティーショットをドライバーで打ちグリーンに乗せ パーが取れたことがあります。ご褒美ホールでした(笑)

 



最後の最後は ハーフラウンドだけ付き合ってもらい 20数年続けたお楽しみを終わりにしました・・・


ALSは生き甲斐や豊かさ、笑顔を奪っていく病気です。

まだまだ遊びたかったのに、残念です。

 



全く… クソッたれな気分です。

 

 

大山平原ゴルフクラブ 15番ホール  ※元気な頃