頸椎椎間板ヘルニアになった話 | Route 9  西へ東へ

Route 9  西へ東へ

難病の筋萎縮性側索硬化症(ALS)に罹患し気管切開した ポンコツおやじのブログです。
自分では 視線入力で意思伝達装置のmiyasukuを操作することしかできません。
ベッドの上で天井を見つめながら あれこれと思いを巡らせる毎日です。

もう24年前ですが『頸椎椎間板(けいつい ついかんばん)ヘルニア』になり手術をしたことがあります。

重たいものを無理に動かした次の日に 首や腕に軽い痛みやしびれを感じ、指の力が入らなくなっているのに気がつきました。

両手の親指と人差し指を着けることができなくなり、箸やペンが持ちにくくなったり、服のボタンがかけづらくなったりする症状が出ました。


かかりつけの整形外科医で首のレントゲン検査をすると「手術した方がいいと思うよ、する?」と問われ、ビビった私はとりあえず牽引療法を行って様子を見ることにしました。

しばらく通院しても改善が見られなかったので、別の病院を紹介してもらい MRI検査をすると
「第5、第6番目の頸椎の間の椎間板が 飛び出して神経根を圧迫しています。放っておいても治りません、手術をするなら早くした方が元に戻る確率は高いです」 
「手術は椎間板を取り除き、隙間に腰骨の一部を削ってはめ込み 頸椎をくっつける方法です」と随分簡単そうに言われました。

手術して治るならと思い受けました。



術後はベッド上で頭と首を完全に固定され 仰向けのままで3週間過ごしました。 この3週間はキツかったですね。
その間の食事は胸の上にトレーを置き、鏡を見ながら自分ですくって食べるのです。
術前に練習させられましたが上手くはいきません。
罰ゲームみたいなものでした(笑)
  
歩けるようになってからも ベッドを離れる際は 肩と首、頭を固定する装具を装着しなければいけません。
装着した時の動きは 怪獣ジャミラのようでした(笑)


退院までに3ヶ月半かかりましたが、今と違い面会制限はなかったし、周りの手術仲間も回復して退院するので、気持ちの落ち込みはなかったです。
入院は大変ですが、手術して治る病気、治療法や治療薬があるのは ありがたいことですね。




ALSを発症した時も ヘルニアと似た症状だったので、整形外科医を受診し MRI検査をしましたが異常はありませんでした。
癌を疑い 内科医で血液検査と体外式超音波検査もしましたが異常はありません。
1年で体重が 7~8kg減り 体幹も弱ってるのに、会社の定期健康診断でも異常なしと言われます…

悶々としながら その後は市立病院の総合診療科を受診します。 

すると脳神経内科に回されました。
脳?神経⁇ のまま 脳と首のMRIを撮り 筋電図検査をすると「検査入院して詳しく調べた方がいい」と勧められます。

医大病院を紹介され 不安を抱きながら検査入院しました。
そして体調の異変を感じてから1年後に めでたく「ALS」にたどり着いたのです。


病名が分かるまでは自分の身体に何が起きているのか不安でした。
確定診断を受けた日からは「ALSの三文字」と「得体の知れない恐怖」が頭から離れることはありません。
おそらく死ぬまで続くんでしょうが これは私の問題です。死ぬまでの辛抱です。


※外科手術は進歩し、椎間板ヘルニアの手術も今では(4年前) 術後二日目には歩けるそうです。

ALSはまだ治療法はありませんが、治験が行われ、外国では新薬が認可されたりしてますね。期待しましょう。