インド映画「Laapataa Ladies」花嫁が違う! | それゆけすずめちゃん

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北米山岳部に住んでいます。ブログを始めて10年以上経ちました。
おうちご飯を作っては食べ、天気が良ければウォーキング、夏の間は野菜作り、そして時々映画を観る。そんな毎日です。

おはこんばんちは~

 

ほぼ一日雨。暗くて寒いです。

 

そんな日はもちろんNetflix^^Y

 

Laapataa Ladies(2023年)

 

英訳は「Lost Ladies」。迷子の女性たちというのが直訳です。

タイトルのように、結婚したての花嫁が行方不明になります。

 

日本のネトフリでは配信していないようなので、ネタバレです。

 

Laapataa Ladies(Official Trailer) Aamir ...

 

2001年、

すごい田舎の村で、伝統に従って結婚式を挙げたディーパックとプール

 

Laapataa Ladies Movie Review: A Classic ...

 

プールの村から、ディーパックの住む村まで遠いのなんの。

バイクに乗り、舟に乗り、バスに乗り、

駅ではないストップから列車に乗り込んで、ディーパックの村の最寄り駅まで行きます。

 

花嫁はしきたりに従って公の場所ではずっとベールをかぶっていなければなりません。

プールはひたすら夫に従ってついて行くだけです。

 

Laapataa Ladies: Of lost women and ...

 

列車内は混んでいて、座るのも押し合いへし合い。

駅に着くごとに乗客も入れ替わります。

まったく同じベールをかぶった女性も乗り込んできました。

 

次の停車駅がディーパックの村の最寄り駅で、そのことをプールに告げます。

でも、次の駅と言っても遠くて、夜も更けてきていました。

車内では寝ている人も多く、

ディーパックもうとうとしていました。

 

列車の揺れでハッと気が付くと、なんと最寄り駅。

ディーパックは慌ててプールの手を引くと下車し、最終バスに乗り込むと家へと向かいます。

バス停では友人たちが楽団を連れて迎えに来てくれていました。

 

親戚、両親が出迎え、祝福するために花嫁にヴェールを上げて、というと…

なんと全く違う女性。

 

Kiran Rao's Latest Film Laapataa Ladies ...

 

彼女はプスパ・ラニと名乗ります。

列車内は混んでいて、新婚も他にいたし、ベールをかぶっていて顔も見えない、

ディーパックが間違えたとしても、彼を責められない、とやけに冷静。

 

ディーパックは友人と駅周辺を探し回りましたが見つかりません。

村の警察署に行きますが、

 

Laapataa Ladies' Trailer — A New Bride ...

 

署長はいつも噛みタバコを噛んでいて、横柄な態度。

賄賂も取り放題。

とにかく申請だけして帰りなさいと言います。

 

Laapataa Ladies (2023) - IMDb

 

それにしても、花嫁の写真というのがベールを深々と被ったこれだけですから、手がかりにも何もなりません。

 

Laapataa Ladies box office collection ...

 

 

プスパ・ラニは、ディーパックの兄嫁の部屋に泊まり(兄は出稼ぎでいない)、

彼女やその息子とも仲良くしていますが、行動がどうも怪しい。

 

署長にも呼び出されますが、何か隠し事をしているらしいことは見え見え。

 

Laapataa Ladies box office collection ...

 

一方終着駅に取り残されたプールは、どうしていいか分からず、うろたえます。

駅で生活をしている人達の助けで駅長に会いに行きますが、

最寄り駅の名も、夫の家族が住む村の詳しい住所も知らず、覚えているのは夫の名前だけという(典型的?嫁にいくだけに育てられた、ある意味純粋な女性…というよりあどけない少女=演じている女優さんは実際17歳)。

なんの手がかりにもなりません。

 

駅長に届けたとはいえ、泊まる所も無いわけですが、

駅で軽食のお店を出している、口は悪いが親切なおばさんが、料理が出来るなら店を手伝え、といってくれ、家にも泊めてくれました。

 

Laapataa Ladies': Kiran Rao Serves up ...

 

 

そうこうする内、警察署長が緩いながらも調べ始め

同じ日、同じ列車で2件の捜索願が出ていることに気が付き捜査を進めます。

 

プスパ・ラニというのは偽名で、本名はジャヤ。

結婚とは名ばかりで、ウエディングギフトを盗んで逃げたというのです。

 

署長は逮捕に向かいます。

 

ジャヤは逃げ出そうと思っていたのですが、

プールの事を思っているディーパックの様子を見て、あることをするため留まります。

それは絵の上手い兄嫁に結婚式で見たプールの似顔絵を描いてもらい、尋ね人のポスターを作る事でした。

 

留まっていたので、ジャヤは逮捕されてしまいます。

ジャヤは全て誤解だと訴えますが、聞いてもらえません。

 

実は、ジャヤの家は土地を売ってしまい、貧しく、母親がジャヤが金持ちと結婚するしか生活の術がないと無理強いしたのでした。本当は自然農法を学び、無農薬の作物を育てたいと思っていました。

なので、暴力的な夫から逃げ、勉強したいと思っていたのです。

ディーパックの間違いは渡りに舟とついてきたのでした。

 

署長は申請があったので、夫に連絡し、ジャヤを引き渡すと言います。

そして夫が来ました。

 

が、賄賂取りまくりのダメ署長と思っていたのに、ここで心憎い行動をします(一つの見どころです)。

 

ジャヤが作ったポスターのお陰で、プールと連絡が取れ、プールは駅長の配慮でディーパックの村の最寄り駅に行く列車に乗り込みます。

 

ラストはめでたしめでたし、です^^

 

 

分類としてはコメディですが、大笑いではなく、くすってなるくらいのマイルドコメディ。

結婚式シーンでさえダンスが入らない、最近流行?のダンス無し映画。

20年以上前の田舎なので画面は地味。でもその風景に流れる音楽/歌が何気に良いです。

そして人々の親切に(悪い人は悪いけど)じわ~っとします。

今、人間関係がギスギスしているので、こういうあったかーいの癒される。

 

 

 

 

映画の冒頭でクリスタルの aがくりくりと周り、あ~これってと思っていると、アーミル・カーンプロダクションのサインが。

 

終わって、いい映画だったな~とぼーっとエンドクレジットを見ていると、

監督:キラン・ラオ

あーら、そうだったのね!

 

キラン・ラオというのはアーミルさんの2番目の奥さん。元々監督、プロデューサー(これは「ムンバイ・ダイアリーズ」(2010年)に続く監督2作目のようです)。

プロディーサーとして多くのアーミルさん作品に関わっています。

今回はアーミルさんもプロデューサー

 

あるデータによれば2021年にアーミルさんとは離婚していると出ていましたけど、お仕事では仲良くやっておられるようですね。復縁したのか…それは分かりません。

 

過去2作、主演映画でちょっとコケて心配だったアーミルさんですが、制作者として活躍されているようで嬉しい。もちろん新作も観たいけど。

キラン・ラオ監督、これからも楽しみです。

 

 

画像は全てお借りしました。