クロスドミナンス― 言葉より先に



足裏の地図をながめながら

胃の反射区に

キミの指が触れる。

 

今日も

とても寒い日。


静けさが心地良くて

口数を

減らすことにした。





窓を小さく叩く風

部屋の温度を守る音

加湿器の水蒸気

スピーカーのジャズピアノ

沈黙の音



どの音も
それぞれのまま、

単独なのに


今日はやけに

すべてが心地いい。



足先を眺めていると

ふたつの足に触れた両手が

突然クロスされて

わたしは思わず

まばたきを繰り返した。


いつだったか 

「両利き」と

教えてくれたことを思い出す。


クロスドミナンスの人。

頭の中は

一体どうなっているのだろう?



沈黙を止めたくなって

あの日

共有してくれた

断片を

褒めると


いつも冷静なのに

意外にも

「恥ずかしい」 

そう言って

指先をわずかに湿らせた。


意外な反応につられて

わたしの両足まで

温度が変わる。


言葉より先に

体が返事をしていた。


わたしたちは

その温度のまま

何も言わなかった。



※私two-miracleの綴る詩は

内にある記憶や感情と、創作の中で重なり合う

様々な愛のかたちを、丁寧に描いています。

この詩に触れた方が、 それぞれの心と記憶に、 

静かに響きますように。


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