〜過去の詩より〜

この詩は、過去に書いた作品を今の私が選んで紹介しています。制作日はタイトル末尾に記しています。



キャラメルリボンの魔法




“こんな日は

何をしたって

楽しめないの”



暗い部屋にこもるわたしを

見かねたあなたが

そっと連れ出してくれた週末

 


かつて何度も足を運んだ

ショッピングモール


仕事でも通った

思い入れのある場所



鮮やかな記憶が

いつしか

セピア色に変わり


「もう帰りたい」


しょんぼりするわたしに

あなたがふいに差し出す

サーティワンの提案



こどもの頃から

通ったお店 


二十歳の頃には

あなたと並び


夫婦になっても

一つのカップを

分け合った


二人を結んできた

キャラメルリボン




「甘いものは控えなくちゃ」
と思いながら


キャラメルが口に広がると

体の主張が静かになり

気づけば

二時間近く外にいた


幸せホルモン

甘いリボンの魔法?


最近の私は

魔法にかかりやすいみたい 



夜は疲れた体を横たえて

あなたと並んで

お笑いユーチューブ


Ubereatsのくだらない
ランキングに笑い合い

すぐ横の体温に
力が抜け
気づいたらうたた寝


「何だと思う?」


遠くから届く
あなたの問いかけの声に
寝ぼけ眼の
わたしの口から
ぽろりとこぼれたのは——




「キャラメルリボン!」
 

思わずこぼれた言葉に
ふたりで笑い合った


“こんな日でも
出かけてみたら
楽しめたんだね”


あの頃からずっと
わたしに届けてくれる
甘くてささやかな奇跡
キャラメルリボン

アイスの甘さと
あなたのやさしさは
今も変わらない

きっとこの先も 
何度も結びなおしながら 
二人を繋いでいくんだ 

——愛のリボンを

※私two-miracleの綴る詩は

内にある記憶や感情と、創作の中で重なり合う

様々な愛のかたちを、丁寧に描いています。

この詩に触れた方が、 それぞれの心と記憶に、 

静かに響きますように。


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