桃色ホットライン

本当のところ
子どもの頃は
話しかけにくかった
だってあなたは
ずっと年上で
やわらかい
春風のように
軽やかで
華やかで
ひと回りも年上の
明るいお姉さん
内向的な
少女のわたしには
憧れの存在
声をかけられるたび
胸がドキドキ
何度も途中で
言葉をつまらせたんだっけ
そのまま大人になり
三十代の頃知った
あなたの病
痛みを伴うその日々
あの頃は
わからなかったけど
十年前
そして現在——
私自身の病が深くなる
理解してもらえない悲しみ
羽に傷を抱えた小鳥のように
震える日々の中で
あの頃、勇気を出して
一通のメールを送った一歩が
十年の時を経ても変わらず
寄り添い
笑顔を届けてくれている
次女で
乙女で
惚れっぽくて
ピンクが好き
おまけに 痛い病気 まで一緒
歓迎できる共通点と
歓迎できない共通点
まるで
水面に映し出すように
なぜだか重なるわたしたち
わたしたちは
前世
姉妹だったのかなあ?
もしも
あなたがいなかったら
わたしは今より
もっと
もっと
孤独だったろう

「桃色ホットライン」
不安な日々のおしゃべりは
何度もわたしを救い上げ
泣き顔を笑顔に変えてくれた
蝉の声が遠のく頃
親は旅行
夫も親孝行で
旅に出掛ける
心細いわたしの
脳裏に浮かんだのは
やっぱりあなたの笑顔
私の体調に合わせて
会ってくれた

あなたという存在は
私を包む
やわらかな春風
両手いっぱいの
ありがとうを胸に
あなたがくれた春風を
いつか
私も誰かに届けていきたい
※私two-miracleの綴る詩は
わたしの心の内や創作の中に
同時に存在する、いくつもの
愛のカタチを描いています。
誰かを裏切ったり
否定する意図はなく
ただ、一人の人間の記憶として
心を込めて紡いだものです。
この詩に触れた方が
それぞれの心にある愛の記憶と
静かに響き合えますように。
