太鼓の練習を終えて西大宮から電車で移動する事1時間40分。次は空手の稽古です。

重い荷物が太鼓で疲労しきった身体にどーんとのっかっています。もともと身体は丈夫ではありませんし、先日、こじらせていた風邪が治ったばかり。半日太鼓の練習の後、空手の稽古なんてとんでもない!と、わかっているのですが、一週間に一度の稽古をもう2回もお休みしてしまっています。咳も止まって風邪は治っています今日は何としても稽古に参加したい!

子供の頃、プールの授業や遠足、運動会などのイベントを体調不良で欠席する事が多く、友達の話に加われなかった淋しい思い出があります。そんな経験があったからなのか、お休みするのが大嫌い。今日も我ながらバカだな~と思いつつ重い荷物を担ぎなおします。

19時に到着。いつもより30分遅刻です、準備体操の途中から参加しました。周りを見ると体調を崩してお休みをしているのか参加者がいつもより2、3人少ないようです。インフルエンザも流行っていますし、私も風邪が治ったばかりですから、あまり張り切り過ぎない様に気をつけます。

準備体操が終わると基本稽古に入ります。空手の稽古は、基本の動き突き、受け、蹴りを号令に合わせて全体で行う「基本稽古」と、使う技を限定して組みあうライトスパーリング「約束組手」と、ミットやサンドバックを使ってパンチや蹴りの練習を行う「ミット打」通常この3つの稽古を参加メンバーによって内容を変えながら行います。

空手を習い始めの頃まだ年齢も20代で、基本稽古よりミット打や組手の方が好きでした。特にミットを使った稽古はストレスをぶつけていたのでしょう、蹴り終わるとさっぱり感覚がありました。40代になった今、不思議とミットを思いっ切り蹴りたい衝動もなく、基本稽古で納得の突きが出来た時の方がすっきり感を感じるようになりました。この日は昼から太鼓の練習をしているので「気」が出っぱなし。基本稽古の動き一つ一つにも「気」が出て身体は疲労しているはずなのですがスパッと技が決まります。疲れて余分な力が抜けている状態そして「気」が出ている。あ、これって太鼓と同じ。思い掛けずつかんだ感覚!次の太鼓の練習まで忘れない様に!

基本稽古が終る頃には、太鼓の練習中から剥けかかっていた足の親指の皮が剥け、赤く血がにじんできました。手にも足にも何箇所もグルグルの絆創膏。。。女子部の同じ歳Yちゃんに「ななちゃん、あなた大きくなったら何になりたいの?」とからかわれました。

土曜日は太鼓の合同練習に参加しました。予定では先週の週末参加する事になっていましたが、体調を崩してしまったので、有休を利用して会社をお休みしての参加です。

練習場所の西大宮に12時30分集合です。自宅からは1時間30分程の距離、電車を乗り継いで時間通りに到着しました。その日は夜から空手の稽古もある為、着替え等が凄い量。沢山の荷物を抱えての移動で練習前にすっかりくたびれてしまいました。

埼玉支部の演奏メンバーは3人。普段は東京と埼玉で離れて練習していますが、17日のステージには先生と私を含めた5人が出演する為、今回の合同練習で最終調整を行います。

私以外のメンバーは、全員8年以上の経験者。プロとして企業のパーティーなどでパフォーマンスをしています。正式メンバーとなって3ヶ月、先生とマンツーマンで練習してきましたが、まだまだ素人の私が一緒に出演するという事自体が無茶なのですが、先生から「最初は皆素人だったんだから。」と当たり前だろ!と突っ込みたくなるような励ましもあり、最初の2曲だけ参加する事になってしまいました。

合同練習は13時から17時の4時間。途中休憩を挟みますが、いつもの倍の練習時間です。倒れて皆さんにご迷惑にならないよう。。。がんばります!

太鼓を8台搬入して練習開始です。いつもより長めの準備体操の後、素振り、基本打ちと続きます。倍の練習時間な訳ですから、練習量も倍になります。ドコドコと叩きながらフォームの確認、叩く太鼓も変えて行きます。太鼓は3種類ありそれぞれ高さ、革の張り具合、叩いた時の感触も違います。太鼓を変えながらそれぞれの「いい音が出る位置」を確認しながら打って感触を確かめます。夢中で叩く事2時間。基本打の練習は終了です。「はい、一旦休憩。」

この時点で私の腕はパンパンに張り、前回同様、手のひらは血マメで真っ赤になっています。が、すでにテンションが上がってしまっているので、痛みはあまり感じません。バチを汚さないようにバンドエイドをグルグル巻にして休憩の間も苦手の細かい音の練習です。太鼓は叩けば音が出る単純な楽器ですが、叩き方ひとつで印象が全く違います。大きい音や小さい細かい音、ドンと響かせるようにしたり、波のように漂わせたり。大きな音を出そうとしてただ力任せに叩いても不思議と大きな音は出ないものです。太鼓の面より更に下を意識して振り下ろします。バチは親指、人差し指、中指の三本で支えるようにして持ちますが、インパクトの瞬間小指の方からぐっと握って締めます。空手の突きに良く似ていて、太鼓の練習で空手も上達するかも。。。と思ったり。

短い休憩が終わり、いよいよ本番を想定しての通し練習に入ります。本番はホテルの広間に設置された舞台の上での演奏になります。幅7m奥行き3.5mの狭い舞台です、曲毎に太鼓を入れ替えたりメンバーチェンジをするので、お互いにぶつかったりしない様、流れ良くみせる為に何度もシュミレーションを行います。

私の出番は最初の2曲。7、8分の演奏が終われば後は舞台袖に下がるだけです。メンバーの熱の入った演奏を見守りながら少しつまんないような気もします。やはり私は聞くより叩く方が好きみたいです。

通し練習を数回するとたちまち時間が過ぎ、あっという間の4時間でした。前半の基礎練習のおかげで腕が上がらない程クタクタに疲れてしまいましたが、複数のメンバーと行う練習は、得る物が沢山あり何よりモチベーションが上がりました。

「お疲れ様でした!」上がらない腕での太鼓8台の搬出はかなり大変でしたが気合で何とかがんばりました!終了の挨拶を終えて後はまた1時間半かけて帰るだけ、、あ! この後空手の稽古に行く事を、バックからはみ出た白帯を見て思い出しました。。。

空手を習い始めた頃の思い出話です

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空手を習い始めた頃、あこがれていた蹴り技。「飛び後ろ回し蹴り」


昔見た映画、志保美悦子主演の「女必殺拳」でえっちゃんが華麗に決める飛び後ろ回し蹴り!空手を習うんだから是非とも習得したいと思っていました。


早速先輩にお願いすると、「まだ早い!」と取り合ってもらえません。基本稽古も始めたばかりの頃です、今思えばすごいお願いしちゃったなと思いますが、当時の私はそんなことお構いなし。しつこくお願いすると「ななちゃんがやっても、”びっくり蹴り”くらいにしかならないからやめとき!」と追い払われてしまいました。


そこで、空手経験者で入会してきたFさんをつかまえて教えてもらうことに。すでに先輩からストップがかかっていることを知っているFさん、しつこく粘りましたがやはり教えてくれません。技だけでも見せてください!どうしてもという私の願いに、Fさんは先輩に内緒で少しだけ技を見せてくれました。


今ならインターネットで検索すれば知りたい事は写真や動画ですぐに調べることができますが、当時は1人暮らしの部屋にビデオもない状態。Fさんが見せてくれた動きを忘れないようにしっかり覚えて、稽古が終わった後、本屋さんに直行、スポーツコーナーで蹴り技について詳しく書かれた本を探しました。当然ですが町の小さな本屋さんに空手の専門書などあるはずもなく、仕方がないので自分の部屋で練習してみることにしました。


1人暮らしをしていた部屋は、小さな14型のブラウン管テレビと、机代わりのちゃぶ台が置いてあるだけの超殺風景な部屋です。姿見もなかったので、雨戸を閉めたガラス窓に映る姿をみて練習します。


たしかこんな風にして、ここでジャンプしてたような。。まわりながらジャンプして、着地は”ずどん”としりもちをついてしまいました。気づけばもう夜中です。部屋は一階でしたが、隣に住む大家さんがびっくりして飛んでくるかもしれません。部屋での練習はあきらめて道場に早めに行って練習することにしました。


次の稽古日から、こっそり自主トレをすることにしましたが、先輩には当然見つかっていました。しばらく何も言わなかった先輩ですが、ある日、いつもの内容の基本稽古が終わると「今日から後ろ蹴りの稽古をします。」と稽古を見てくれるようになりました。


まずは相手に対し、後ろを向いた状態からの後ろ蹴り。振り返って相手をしっかり確認してから蹴ります。軸足がぶれないように蹴った後は脚を戻しすぐに目線を正面に戻します。「後ろ回し蹴りをするためには、まずは後ろ蹴りが出来なくっちゃな。」先輩の言葉に一生懸命、右、左、と蹴りを繰り返します。自分ひとりではうまく行かなかった練習も、先輩に見ていただくとこんなに簡単に出来ちゃう!すっかりうれしくなって更に右、左と蹴り続けていました。しばらくすると、軽いめまい。


あ、と思った瞬間目の前が真っ暗になり、ちかちかと星が飛んでひっくりかえってしまいました。


その日の稽古は見学。


学校の体育の授業を見学することはありましたが、空手の稽古を見学するなんて。しかも後ろ蹴りの稽古で目を回すなんて。自分のふがいなさに情けなくて、悔しくて。このままでは「後ろ蹴りをさせてはいけないななちゃん」のレッテルが貼られ、稽古をさせてもらえなくなるかも。そんなことになったら”飛び後ろ回し蹴り”どころではありません。やはり部屋で自主トレしかない、今度は後ろ蹴りの!


後ろ蹴りなら、飛び後ろ回し蹴りと違い、ジャンプする動作がないので大きな音も立てることなく稽古できます。

蹴り足を床に静かに下ろすようにして稽古をしていました。


目が回るのは後ろから前にすばやく目線を動かすから、フィギュアスケートの選手はなんで目が回らないのかな。すぐに本屋さんに調べに行きます。当時、わからないことがあるとすぐに本屋さんに立ち読みに行っていました、迷惑な客、あ、買ってないから客じゃないですね。スケートの本は空手の本より種類が多く、私が知りたかった目が回らない方法ものっていました。


『進行方向を見る。』


なんだこりゃ?

回る方向を横目で見ていると目が回らないと書いてあります。ほんとかよ。早速帰って部屋でくるくる回ってみました、なるほどなんとなく大丈夫なような。。。よく考えると、後ろ蹴りの時、頭をうしろ、前と動かしますが、目線は意識していなかったように思います。今度は目線を先に動かすように、相手が後ろと前にいると仮定して。後ろを見て後ろ蹴り、続けて前を見てまわし蹴り。左右交互に、これを何回か続けて見ました。目線が定まると目が回ることもありません。これならいける!


その後、自主トレの効果があったのか、後ろ蹴りで目を回すことはなくなりました。あこがれの「飛び後ろまわし蹴り」ですが、結局ちゃんと教えていただくことはありませんでした。約束組み手の最中にうっかり蹴ったら飛んでいた、ということはありますが、意識して蹴ったことはありません。


今、出来るかどうか部屋で試してみたいのですが、下の部屋の人が何事かと思うといけないのでやめておきます。