【すずめの戸締まり考察編その①】

 

まずは,ネタバレなしです。

あまり他では考察されていないようなので,「笑い」という視点で述べてみます。

 

まず,RADWIMPSのテーマ曲ハルカカナタ。

歌詞に「笑い」という語が良く出てきます。

 

♪君の笑い方はなぜか淋しさに似てた♪

 

♪まだ誰もしらない顔で笑う君を見たい♪

 

♪まだ誰もしらない顔で笑う僕を君は♪

 

♪君の笑い方はなぜか優しさに似てた♪

 

また,映画の要所要所で登場人物が大きく笑うシーンが出てきます。

 

これは何を意味しているのでしょうか??

どんなシーンで笑いが表現されているかに着目して,映画を見返すのも良いかもしれません。

 

主人公の名前は岩戸すずめ,岩戸といえば岩戸開き伝説などがありますね。

古事記によると,天照大御神(アマテラスオオミカミ)が岩戸に隠れてしまい世界が闇に包まれた時,他の神様達がその前で大笑いをしていたとか。それを見て,天照大御神は楽しそうに思い,岩から出てきたので光が戻ったというお話です。

 

まさに,笑う門には福来るですね。

 

 

BL(ボーイズラブ)の知名度が上がってきているようです。

私はその詳細については,詳しくわからないのですが,先日少しBLについてのお話を聞く機会がありました。

そんな中で,心理的な側面から思ったことを少し述べてみたいと思います。

 

・女子の皆さん(最近は男子でもファンがいるようですが)にとって,BL:男子同士の恋愛というカテゴリーは,自身の傷つきポイントから離れた安全な場所にあるつまり,自分の傷つきポイントを刺激されることなく,安心して話に没頭できる。

→普段生活していると,身の回りのニュースなどなど,自分の触れて欲しくないこころの傷にかすってしまう場面も多々あることでしょう。BLの世界にはそれがない。

・BLという安心できる癒しの場に身を置きながら,結果的には自分自身との対話をすることにつながる。

→結果,気づきにつながる。

 

あれ?これってカウンセリングと同じだなと。

現代の世の中,BLの世界に癒しを求めている人たちがそれだけ多いということでしょうか。

BLというのは,このように心の健康に大いに貢献しているようです。

 

 

追伸)「すずめの戸締まり」観ました。考察はもう少し後にしたいと思いますが,今のところ色々なテーマが浮かんでいます。

・「思い出のマーニー」と「すずめの戸締まり」の比較考察(精神分析的検討)

・トラウマからの回復過程

・ダイジンとすずめ,草太との関係性考察

・カウンセリングにおける気づき

・笑い考察

などでしょうか。

解説はあらためて・・・。

 

 

 いよいよ新海誠監督の最新作「すずめの戸締まり」公開前日となりました。

 

 今回は,作品で描かれるであろう内容を推測しながらそのテーマについて仮説を検討したいと思います。

 

仮説①:今回も男女の淡い恋心が描かれる

 新海作品といえば,秒速5センチメートルも含め男女の淡い恋心が描かれるのが特徴です。これは大人になっても人の心の中にある思春期心性とも呼べるものでしょう。フロイトのいうリビドーの概念に近いのかもしれません。

 

仮説②:始まりと終わり(終わりと始まり)がメインテーマとなる

 前回のブログでも書きましたが,今回はどのようにものごとを終えるのかがメインテーマになるような気がしています。

 何事も始まりがあれば終わりがある,終わりがあれば始まりがある。また,物事を始めるのもエネルギーの要ることですが,終わりにすることにはもっとエネルギーが必要になるのではないでしょうか?我々すべての生活や人間関係含め,生きることの全てにいえると思います。

 そう,誕生があれば死がある。死はまた新たな新しい始まりにつながるのではないでしょうか。まさにユングの死と再生の元型がテーマになっていると予想します。

 

後日,落ち着いたところで検証したいと思います。