小林化工株式会社は先般より弊社が製造販売し、
Meiji Seika ファルマ株式会社と共同で販売しております
経口抗真菌剤『イトラコナゾール錠50「MEEK」』(ロット番号:T0EG08)
を自主回収(クラスⅠ)いたしておりますが、今般、ロット番号:T0EG08 以外を
自主回収(クラスⅡ)することといたしましたので、お知らせいたします。
ロット番号:T0EG08 の自主回収(クラスⅠ)理由
イトラコナゾール錠50「MEEK」(ロット番号:T0EG08)製剤を処方された
患者様にふらつき、意識朦朧などの精神神経系の副作用が報告されました。
小林化工株式会社において調査したところ、製造過程におきまして、
ベンゾジアゼピン系睡眠剤であるリルマザホン塩酸塩水和物が、
通常臨床用量を超える成分量の混入が判明しました。
服用された患者様において健康被害が報告されており、
自主回収(クラスⅠ)することといたしました。
ロット番号:T0EG08 以外の全ロットの自主回収(クラスⅡ)理由
イトラコナゾール錠50「MEEK」につきまして、承認書に記載のない工程を
実施していることが判明いたしましたので、有効期限内の全ロットについて
自主回収(クラスⅡ)することといたしました。
つきましては、『イトラコナゾール錠50「MEEK」』を処方された
患者様へ直ちに服用中止をご案内いただきたく存じます。
該当するロット番号かどうか不明な場合もあるため、
患者様がお持ちの全てのロットを回収いただきたくお願い申し上げます。
医療関係者の皆様のもとにある下記対象全ロットの製品について、
お取引特約店にご返品くださいますようお願い申し上げます。
日本製は高品質なんて、幻想ですよ。もうみんなわかってますよね?
ここまでやらかした事件は珍しいにしても、
最近は医薬品の自主回収や販売中止が相次いでいます。
いよいよ、製薬会社も余裕がなくなってきましたね。
2019年から、製薬会社は医療関係者への贈り物を禁止すると
決定しましたが、国際製薬団体連合会の(IFPMA、スイス・ジュネーブ)の
営業の倫理規定に反するというのは建前で、
経費削減の必要に迫られたのでしょう。
*画像は2018年の産経新聞より抜粋(つまり過去の話)
日本の医療用医薬品は、『薬価』という公定価格が定められています。
これまでは2年に1回、薬価改定が行われてきましたが、
政府はそれを毎年に変更する方針です。
薬価改定というのは、要するに値下げです。
例えば1錠1000円だった薬が、薬価改定の日を境に950円に
なったりするのです。値下げの金額は政府が勝手に決めます。
2年に1回でもイヤなのに毎年なんて、製薬会社の立場からしたら、
たまったもんじゃないでしょう。
なぜこんなことをするかというと、財源を作るためです。
山を切り崩して海を埋め立てるように、薬価を下げた分の財源を、
他の社会保障費に充てるのです。
少子高齢化でますます必要になる社会保障費を確保するためには
収入(税金)を増やすか、支出(医療職への報酬)を減らすしかありません。
でも、みんな自分が損するのはイヤなんですよ。
製薬会社に負債を押し付けてるわけですね。
企業収益が悪化すれば、モラルハザードが起きても不思議ではありません。
前回の薬価改定の時も同じことを書きましたが、医薬品の品質や供給で
トラブルが続発するのは予想がつきました。
今年は『私の家政婦ナギサさん』というドラマがヒットしましたが、
製薬会社のMRが家政婦を雇うなんて、リアリティに欠けますよ。
いつリストラの憂き目にあうかもわからないのに。
製薬会社にとって不条理な状況だと思いますが、
薬局はもっと酷い目にあっていますし、
製薬会社のMRより薬局薬剤師は給料も一般的に低いので、
同情はしません。
なにより、不条理が一周回って条理に繋がるかもしれません。
新薬を作るには膨大な研究開発費がかかりますが、
製薬会社が政府に申請する薬価には、実はそれ以外の費用も
含まれています。
実は研究開発費は約3割で、宣伝費や営業費が約6割かかっているのです。
宣伝や営業といっても、対象は一般消費者ではなく医師です。
まともな宣伝や営業など全くない、とまでは言いませんけどね。
レジャーやナイトクラブでの接待も、さすがに平成の時代で
なりを潜めたようですし。
ただ、今でも製薬会社から医師への利益供与は続いています。
講演会の謝礼という形で払うなど、手口はより巧妙化したようですが。
しかし、それも薬価改定責めで製薬会社が余裕を失えば、
宣伝費や営業費の削減に伴い、医師への影響力も弱まると
アイは見ています。
日本の医薬分業の普及だって、
薬局薬剤師の存在価値が認められたおかげじゃないですよ。
薬価-仕入れ価格=薬価差益の減少に伴い、
院内調剤のメリットをコストが上回っただけです。
よほど偏屈な年寄り開業医でもない限り、
院内調剤を院外処方に切り替えざるをえない状況になりつつあるのです。
(それを食い止めようと、日本医師会が暗躍しているので
まだわかりませんが。)
菅総理は頑固な人みたいですから、毎年薬価改定を断行するでしょう。
製薬会社の力が弱まり、医師の力が弱まり、薬剤師の力はもともと弱いで、
ちょうどバランスが取れるようになるかもしれません。
アイの薬局はもう長くは保ちませんが、
薬局業界の未来には希望を感じていますよ。
みんなして公平に墜ちていくなら、それもまた良しじゃないですか。






