高くあれ | 薬剤師アイの生活日誌 

薬剤師アイの生活日誌 

 調剤薬局という特殊な職場の、実情について書きつづったブログです。

 意外に知られていないくすりに対する様々な知識などもアップしていきます。

 世間知らずといわれないように読んでいる、政治経済の本なども紹介していく予定です。

 こんばんは、アイです。

 明けましておめでとうございます。

 これを読んでるあなたにとって、今年がどんな1年になるか?それはあなた自身が決めること。


 でもアイは、あなたのナイスファイトを期待していますよ('-^*)





 年末は、去年はじめての子供が生まれた親友の家に泊まりに行きました。


 ド田舎とはいえ、豪勢な3LDKのマンションにびっくり。

 年寄りじみたソバなど食わず、焼肉をがっつり食べ、芋焼酎のお湯割りで乾杯(≧▽≦)!

    


 「・・・しみるよねぇ」


 そういって、感慨ぶかげに湯のみを傾ける親友。


 「この写真、見てよ」


 手渡された写真には、赤ん坊の姿。


 「これ、自分が子供の頃の写真。実家から持ってきたの。そっくりだと思わない?」


 うーむ。


 ぷっぷくぷーの赤ちゃんの顔と、写真を見比べて、確かに、と思うアイ。


 「このまん丸顔が、やがて色気もないガリガリになっていくわけね。」

 「そうそう、頭はくるくるの天パーに」

 もう酔っているのか、椅子の上できゃっきゃっと笑う親友。両足の留め金をぱちっと外します。
ジーンズから両足がするっと抜け、ごろんとフローリングの床に転がりました。


 「まあでも、良かった。親になんてなれるのか、正直不安だったけど。自分の子供は、

 やっぱりかわいい」


 「そいつは、何よりだ。いいなぁ、幸せそうで」


 結構マジで言うアイ。

 「アイが家庭を持つことができるのは、いつの日になるのやら」

 「君の場合はさぁ、本当に求めてるわけじゃ、ないでしょ。恋人とか子供とか、そもそも家庭なんて、

あってもアリだけどべっつになけりゃあそんでもいーやって、思ってない?」

 大学1年からの、長い付き合い。あっちもアイのことをよくわかってます。

 「どーだろ、負け惜しみか。それとも結果か。」

 茎わかめをつまみに、湯のみをあおるアイ。芋焼酎の香りが鼻につーんときます。

 「ま、いまはそれどころじゃないか。がんばんなよ、薬局経営」

 カラになった湯のみに、たっぷりと芋焼酎を注いでくれる親友。フロ入れてくるといって、
器用に椅子から下りると、ジーンズをひきずりながら背を向けて行ってしまいました。

 


 天井を見上げるアイ。
 
 いまはそれどころじゃない、か。
 
 





 ま、いいや。

 それにしても、このマンション、いいなぁ。

 広々とした室内を見回すアイ。

 親友の相方は実家に用事があって、今日は帰ってこないとのことです。





 このタイミングでマンションを買ったのは、悪くない。

 とはいえ、いくら安いといっても毎月のローンが1△万か。いまは無理でも、
いずれ共働きにしないと、キツいだろうな。

 がんばれ、おぬしも。ふふふふふ。

 カラになった親友の湯のみになみなみとお湯を注いで、笑いました。
 

 

 
 

 次の日、夕方に家に帰ってみると、予想通りの惨状。

 ホットカーペットに、うつぶせに寝転ぶ2匹のブタ、もとい、2人の妹。

 ちゃぶだいの上には、おなじみのマックの包み紙、クリームチーズのカップ、
プリングルスの筒、ビール、ワイン、コーラ。

  「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

 3/4ほどまで喰われ、そのまま放置されたためドロドロになっているクリームチーズの
カップを、持ち上げるアイ。

 よく見ると、ポテトチップの切れ端がついています。なるほど、マックをさんざん食べた後、
ポテチにクリームチーズをつけて食べたわけだな・・・
このみにくいブタどもめ。

 

 LLサイズの服が押し込まれた洗濯機を回し、ゴミ袋片手に片付けて周るアイ。

皿洗いをしなくて済むのが、せめてもの救い。料理しないからな、ブタは。




 アイだって忙しかったですが、2人の妹にとっても、実に忙しい1年でした。


 某大企業に勤める恵(仮名)は、今年27にして経営戦略チームの1員として

抜擢され、あるM&Aを成功させました。


 しかし、軌道にのった時点で、この案件は上同士だけで進められることになり、
チームは一切、関与できないようにされてしまいました。

 まあ、しょうがないよね。契約とか、いろいろあるしね。

 自尊心が強く、弱音をいっさい吐かない恵です。しかし、ギラギラしてた瞳が
ある日を境に、ものすごくドヨーンとしてしまったので、いろいろあったのでしょう。

 冬のボーナスも3.5倍とたくさんでて、また出世したようですが、それぐらいで満足するような
ブタではありません。
 
 がんばれがんばれ、でもあんまりエラくなるとアイの立場がなくなるから程々にな。
あと、少しやせろ。顔に肉がつきすぎて、寝てると朝青龍みたいだ。

 

 一番下のドジ子(仮名)は、認定看護師の実務研修中です。学生に戻って、
勉強三昧。春には認定の卒業試験が控えています。

 ただ勉強すればいいだけではなく、あちこちの総合病院で、実際に実務をやり、
そして山のようなレポートを書かなければならないのが、辛いところです。

 いままで、地元の総合病院しか知らなかったドジ子には、はじめての外の世界。

 いつも、自分の病院の先生がどうしょうもないだの、システムが終わってるだの
ブチブチ文句ばかり言ってたドジ子ですが、最近少し、変わってきました。

 
 
 「なんだかんだで、ウチの病院はアットホームでいいとこなんだなぁって、わかった」

 
 誰でも名前を知ってるようなブランドの大学病院を実際に見て、思い描いていたのと
現実のギャップに、ガクゼンとしたようです。完璧に機能してるような理想の職場など、
存在しないことを、ブタもはじめて理解したようです。

 もちろん、中には本当によくがんばっているところや、学ぶべき工夫をしている
ところもあって、いい刺激を受けているようです。

 年明けには京都でしばらく研修を受けるとのことで、寝てる場合じゃないと思いますが、

まあなんとかするでしょう。
 
 がんばれがんばれ、でもあんまりすごくなるとアイの立場がなくなるから程々にな。
 あと、少しやせろ。腹に肉がつきすぎてだから妊婦に間違えられるんだ。

 

 

 家事が一通り終わる頃には、すでに日が暮れていました。


 タイミングを図ったように、むっくりと起き上がる妹ども。


 「おかえり~」


 「おなかへったー」


 「あ、これ、一応もらっといたの、よろしくねー」


 そう言って、ドジ子が寝たまま手を伸ばしてきます。指先に挟まれた紙をぴっと取るアイ。



 アイの薬局名で、領収書(-_-メ



 思いっきりハラを踏みつけてやったら、ぐえっと鳴きました。

 

  

 

 


 アイは、初詣にいきません。


 時間の無駄ですし、だいたいあんな大量の人間が次々と願い事したって、


いやーもうムリムリ、ムリだから。

よそでお願いしてくんない?


 神様だって、そう言うに決まってます。・・・え?神様はそんなこと言わない?

たいがい神様なんて、もうとっくに死んだ人間じゃないスか。


 まあでも、頂点を極めた人間というのは、自らを神格化したくなるもののようですし。


 神様というのはたぶん、いや間違いなく存在して、でも他人と同じように、

そう頼りになるもんじゃ、ないんでしょうね。










 お正月。


 天気もよく、穏やかな雰囲気の流れる町中。脚立に上って、せっせと薬局の看板を

磨くアイ。


 不思議なもので、休みの日ぐらいこなくたっていいだろうに。なんのかんの理由を

探しては、自分の店に足を運んでしまいます。 


 働く時間は前よりはるかに長くなったけど、別にどうってことないスね。


 人に拘束されて過ごす時間と、自分のペースで過ごす時間は、イコールでは

ないことを知りました。


 MP3ウォークマンで、お気に入りの曲を聴きながら掃除というのも、悪くないです。


  


 2年前の祖父に続き、去年は祖母が死にました。

 
 父親は母を連れて九州の実家に戻り、2人の妹と遺産分割の協議をしています。
なんか、面倒な展開になっているようです。

 祖父、祖母ともにアイの家で介護し、最期まで責任を持って看取ったということもあり、
祖母は、2人の娘(父の妹)に対し、遺産は全て父へ渡すと伝えてあり、2人とも
それで了承していました。
 
 ところが祖母の死後に態度を一転、公平に1/3ずつにしろと、2人が頑として
ゆずらないとのことです。

 肉親の情を信じて、遺言書を残しておかなかったのは、甘かったな。

 まあそりゃあ、土地と資産合わせて1億近くあったら、オバどもも必死か。





 それにしても、今年はまた初盆をしなきゃいけないのか。虚しいな、日本の風習って。

 四十九日だ、十三回忌だ、お盆だ、1周忌だ、3周忌だ、死んだ人間に対し、ぐちゃぐちゃと。

 キリスト教のほうが、よっぽどいい。祈りを捧げて、サクっと埋めて、
告別式やって、おしまい。

 親族同士のつながりなんて、実際どれほどの価値があるんだか。
世間体だけで集まるような関係なら、スッパリと断ち切ってしまえって、思うけどね。


 
 
 
 
 ふと、手を止めるアイ。

 不安定な脚立の上に、お尻を落として。

 つながり、か。

 親戚なんてどーでもいいけど、年賀状が全くこないような人間関係しか
なかったら、寂しいだろうなぁ。

 今年は、喪中でださなかったけど。それでも知り合いからは、年賀状がきた。

 ちゃんと返事はしたけどね。会う機会がなかなかないやつもいるけど、
とりあえず、元気でいてくれたらいいなって、思う。

  

 軍手をした手を、パンパンと顔の前で打ち鳴らすアイ。

 ここは神社じゃないけれど、投げるお賽銭なんてないけれど、祈ることはあった。

 もしアイの大事な誰かが困った時、道に迷った時、助けてあげる力が、あるように。

 
 「ひとりぼっちで強くあろう、今年も。去年よりずっと。」




ゆりかもめがえさを求め 浜辺の際まで飛んでくる

   人間だって同じさ
 いいときに人は群がってくるよ

    だけど僕は
どんなときも 君のそばにいるからね

     あのとき僕を
信じてそばにいてくれた君と同じように

      年明けすぐの青空は 冷たい風が吹くけれど

       太陽に
照らされた世界は 始まりに胸膨らませてる

        向かい風をうけながら 高くあがって行くカイト

         追い風が吹かないことをどうか 嘆かないで

          僕がもしも違う方へ
 飛んでしまいそうなときは

           僕の糸をどうか君も
強く引いておくれ


            向かい風をうけながら
高くあがって行くカイト

             追い風が吹かないことを どうか嘆かないで

              君がもしも違う方へ
 飛んでしまわぬように

               いつでも僕は君の糸を
もっているから

                








     o be continued・・・⇒