11月後半に入り、いよいよ寒さが増してきました
玉響の居住地域の天気予報もがつくようになり、今週初雪予報が出ています。
寒くなってくると様々な鍋料理が美味しく感じますが、鍋の具材にもなるこちらをご紹介
Opulent Oyster 2005年
練香水:プレジャーズ
フリマ系サイトにて購入
。。。なんともゴージャスな牡蠣でございます
真珠貝を連想させるような乳白色のエナメルが、光の加減で玉虫色を帯びます。
クリア色の大小のラインストーンがより豪華に
牡蠣の裏面を
床に接地しない部分に、
「2005 Estee Lauder」の刻印がなされています。
そして、この牡蠣もまた日本語タイトルが不明です
蓋を開けると。。。、
練香水と一緒に収まっているのは8㎜ほどの大きさの真珠
もっとも、本物の真珠だと練香水が付くと劣化してしまうので、
模造パールですけどね
周囲に散りばめているのは、10年ほど前に紅茶か何かの
ペットボトルのオマケについた淡水真珠。
東京在住時だったので、あの時は近所のコンビニ数件をハシゴし
買い占めに走りました
大概の女性が好みそうなデザインですよね~
「牡蠣に真珠?」と思われる方もいらっしゃるでしょうが。。。
実は真珠って、二枚貝であれば真珠を作ることが可能なんだそうです。
先月だったかな、おみそ汁の具のアサリかハマグリから真珠が出てきたと、ニュースになりましたよね
鮑からも真珠が出来ますが、牡蠣や浅蜊、蛤以外にも、シジミからも真珠(光沢は無かったようですが)が出てくることがあるそうですよ。
「あかたまは、おさへひかれど、しろたまの、きみかよそひし、たふくとありけり」
―古事記・上の巻末 太安万侶 和銅5(712)年―
上の一文は、日本最古の歴史書と言われる古事記に記載されている一節で、真珠にかけて詠まれた歌であり。
また、夫に宛てた日本最古のラブレターだそうです
現代語に訳すと、
「赤玉は 緒さえ光れど 白玉の 君が装し 貴くありけり」
(赤玉は付けている紐の緒まできれいに光っておりますが、貴方はまるで白玉(真珠)のようにもっと高貴に輝いておられます。)
という意味なんだそうです。
八百万の神々の一人であり海神の娘である「豊玉姫命(神武天皇の祖母)」が産殿から父神の元へ戻る際に妹神「玉依姫命」に、夫である天つ神「日子種穂出見命」へのラブレターを託したのだとか。
古事記の時代には真珠を生成する阿古屋貝を食用にするだけでなく、既に偶然に採れた真珠を愛好する人々もいたらしく。
古事記時代の複数の貝塚から真珠やアコヤガイが発見されているそうです
邪馬台国時代には中国への朝貢として真珠が納められていますし、遣唐使時代にも真珠は時の皇帝へ貢物として納められた記録が中国で見つかっています。
万葉集でも真珠のことを、「しらたま」「あはびだま(鮑玉)」「あこや」と呼ばれていて、「美の象徴」とされていたのだとか
万葉集では複数の歌人が真珠のことを詠んでいますよ。
日本書紀でも真珠に関する記述があるのですが、その中に孝徳天皇(有馬皇子の父で、皇極(斉明)天皇の実弟。皇極天皇の子が天智天皇・天武天皇・間人皇女)による大化2年(646年)に発令された埋葬の詔があり。
「あまり派手な葬式をするな。
身分の高さによって墓を作るな。
棺に漆を塗ったり、埴輪(はにわ)を入れたりするのは愚かである。」
という内容だそうで。
「葬は隠すことであり 人の見えないところに埋めるものである」という意味で、当時の大和朝廷においては、派手にして目立つ事をするのは愚かな行為とされていたのだとか。
この詔の中に「珠玉を口に含ませる」と記されている文があり、この文の「珠玉」こそ、昭和54年1月18日に発見された太安万侶の墓から出土した真珠4個だと考えられているそうです
真珠は直径2ミリ~3ミリの円形の珠で遺骨と共に灰土の中から出ており、この墓は底に木炭が敷き詰められ、その上に墓誌の銅板が置いてあったので、太安万侶と限定できました。
安万侶の屍は火葬後、改葬されているそうですが、この真珠が副葬品なのか、どこの産物か、なぜ火葬で焼けなかったのかなど謎も多いのですが、おそらくこれは「あこや」珠なのではないかとのこと
現在の志摩地方でも、死者の口に水を注いだり米粒(真珠)をいくつか口にいれる習慣が残っています。
この習慣は、「飯含(がんはん)」や「送終口中玉」と言って、周の時代の中国にはすでに存在していた風習だそうです。
。。。う~ん、真珠って古代日本よりロマンもあり、ミステリーでもあるんですね
ところで、御木本氏によりアコヤガイの養殖真珠技術が可能となり、日本のパールは世界に認知されていますが。
現在では、石垣島で黒蝶真珠、沖縄ではマベ真珠の養殖が行われています。
また、淡水真珠においては、霞ケ浦や琵琶湖で淡水真珠の養殖が行われていることをご存じでしょうか?
玉響の私物で、6年前に土浦駅の土産物店で購入した
霞ケ浦産の淡水真珠のネックレスです。
画像では綺麗に色が出ていないのですが、実際は
淡い紫~オレンジ色のバロックパールで
一粒一粒が結構大きな珠で照りも綺麗です。
琵琶湖でも二か所でイケチョウガイによる淡水真珠の養殖を行っているそうですが、うち草津市では、官民共同で行っていた養殖実験を来年2019年度末を以て打ち切り決定したのだとか。
草津市志那町は日本の淡水真珠養殖発祥地とされており、文化や技術継承を後世に残したいと色々奮闘したそうですが、産業として成り立たせるには課題が山積のため、断腸の思いで断念することになったそう
ただ、神保真珠商店さんでは琵琶湖真珠の商品を扱っておられるので、琵琶湖に行かれる際にはお店に立ち寄ってみられては如何でしょう?
こちらも6年前、北海道へUターンする直前に念願のお伊勢参りをした際。
おかげ横丁に軒を連ねるパール店の一つで買い求めたラリエット。
このラリエット、真珠は全て淡水で、所々にローズクオーツをあしらっています。
かなりの長さがあるのですが、お値段はかなりお安くて1万円しなかったんですよね~
お守りは伊勢神宮の外宮のみで販売されている開運鈴守。
勾玉の形をしています
(本家ブログより画像転載)
伊勢神宮の内宮・外宮ではお守りの形が違うんですよ
上段:内宮のお守り: 左から、厄除守、御守、開運鈴守。
下段:外宮のお守り: 左から、御守、開運鈴守。
(外宮の厄除守は未購入)
伊勢神宮へは日帰りだったので、事前に行かれたことのある方のブログを複数拝読したんですけどね。
内宮は天照大神を祀り、陽の気が満ち溢れているのに対し
外宮は豊受大神を祀り、陰の気に満たされているのだそうです
実際、内宮・外宮を回ると、それぞれのお宮の気が違うんですよね。
玉響が訪れた際には、個人的には、内宮では安らぎ感のある穏やかな気を、外宮では寒く感じました
敏感な方だと気に当てられてしまうかも?
これは個人的な私信だけれど。
チエさん、もし伊勢神宮へ行かれるなら、内宮・外宮両方のお守りを購入して陰陽のバランスを取った方が良いかもですよ
私信終わり
ところで、御木本翁が確立したアコヤ真珠は真円のものばかりだと思っていませんか?
私物ですが、これ全部アコヤ真珠のステーションネックレス~
バロックパールに分類されるのですが、その中でも
勾玉の形のアコヤ真珠を繋いでもらいました
色も、金、白、グレーなど様々あるのです。
実は勾玉好き
ジュエリー好きなのもありますが、その縁でここ数年は伊勢市にお住いの、とある真珠屋さんとご縁が出来まして。
その真珠屋さん、変わったデザインのパール製品を作っては販売されてます。
この勾玉、もといバロックのアコヤ真珠も、無理をお願いして作って頂いたモノ。
アコヤ真珠は真円ばかりではないのです
勿論、冠婚葬祭用の一式も作られているのですが、普段使いのオーソドックスモノから変わったデザインまで色々見せていただけて、見ているだけでも楽しいのです。
ご縁が出来た伊勢の真珠屋さんは、全国のデパートを回って催事されているので、見かけたことのある方もおられるかも。
それでは、伊勢の真珠屋さんを含めた複数のジュエリー店より購入した、或いは譲られた手持ちのパールを少しだけご紹介しますね。
天使のデザインに淡水真珠をあしらったペンダントヘッド兼ブローチ。
千葉県にあるジュエリー会社で、以前は「petit ange(プティ・アンジェ)」という店名で、
銀製の天使モチーフのジュエリーを沢山出していました
天使の造形が凄く美しいんですよ~。
プティ・アンジェのサイトは閉鎖されましたが、天使などで
検索すればジュエリー会社のHPがHITすると思います。
(画像暗めになっちゃった)
右上のカエルのピンブローチ:タヒチ真珠
中は猫の手形リング:淡水真珠
左下は猫のピンブローチ:アコヤ真珠
カエルのピンブローチは、伊勢の真珠屋さんより購入。
中の猫の手形リングは、こちらで購入可能です。
左下の猫のピンブローチは、親戚より頂いたモノ。
左はペンダントヘッド:南洋真珠
中は指輪:アコヤのベビーパール
右は土星型のネックレス:黒真珠
左は直径13~14㎜ほどの南洋真珠の表面にワンコの横顔を彫刻したもので、伊勢の真珠屋さんより購入
玉響は戌年なので、ワンコ玉をチョイス。
南洋の白真珠や黒真珠の表面に、十二支の干支を一つずつ彫刻したものを販売しているのですが、殊に蛇の彫刻が緻密で素晴らしいんです。
真珠の全面にとぐろを巻いた蛇が彫刻されていて見事なんですが、お見せできないのが残念
真ん中のリングは母より譲り受けたのですが、貰った時にはパールが二つ取れていまして。
約50年前のヴィンテージデザインで、リングの枠にしてもかなり凝ったデザインなのですが、和装・洋装どちらにも合うデザインリング。
伊勢の真珠屋さんに相談したところ、アコヤのベビーパールは流通量が非常に少ないのだけどと前置きされた上で、でもほぼ同じ大きさのパールを探して修理してくれたもの。
土星のペンダントはご存じの方もおられるのでは?
こちらで購入可能です。
玉響のは、10年ほど前にセミオーダーで黒真珠に天秤座で作って頂いたモノで、その分割増料がかかります。
真珠や、星座に使用されているメレダイヤやルビーなどの在庫があれば、セミオーダーも可能だそうですよ
これ、双子玉のアコヤ真珠で、しかもベビーパール
大きいサイズの双子玉も流通量はさほどではないのですが、
ベビーサイズの双子玉は殆ど出回りません。
伊勢の真珠屋さんより購入。
真珠のサイズが小さければ小さいほど穴あけ加工も難しいそうです。
玉響は未見ですが、二年前にNHKの情報番組で真珠の特集が放送されたそうで。
現在、伊勢志摩の真珠業者さんは「厘玉(りんだま)」と呼ばれる3㎜ほどのサイズの小粒真珠に活路を見出そうとされているとか。
伊勢志摩サミットの際にも、厘玉を7個使ってデザインされたラペルピン(男性がスーツの襟元に着ける小さなピンブローチのこと)が各国首脳の襟元を飾ったそうです
確かに、最近は小粒のベビーパールや、中にはケシの実ほどの極小ベビーパールのネックレスも販売されています
小さくても照りが綺麗なんですよね~。
日本人が古来より愛でてきた真珠。
奈良時代以降~明治に入って洋装文化が取り入れられるまで、何故か日本ではジュエリーでの装飾文化は廃れていました。
けれども、養殖技術が向上し、世界各地で大粒の真珠が採れるようになって流通量も増え。
真円だけではない真珠も多く目にするようになっています。
冠婚葬祭のみでの使用はもったいない。
高いものも多い真珠ですが、バロックやライスパール、ケシパールなど面白い形の無核真珠もあって、バリエーションも増えています。
古代でも「美の象徴」であったのなら、現代でももっと気軽に美の象徴の真珠を着けてみませんか?
貝とパール繋がりで。
AVONのパールリング、正式名称が判明しました
(ので、こっそり修正済み)
に、ムール貝。
そして、ルーツローズラディッシュのホタテ貝。
みんみんさんが、以前コメント下さったんだけれども。
練香水がビューティフルで、シェル型のケースが中々見つかりません
多分、この牡蠣は違いますよね?
最近になって判ったんだけれども、1967~2001年のコレクター本には全ての練香水が掲載されていないので
みんみんさんが使ってらしたのは、どんな練香水容器なんでしょう~