(画像は後ほど描き直します)
龍三と七人の子分たち、本日の子分はイロモノです。
以前ドンケツというヤクザ漫画を取り上げたことがあったのですが、
そこに出てくる(けどおっさん力に欠けたので取り上げていない)主役級キャラ、
チャカシンにそっくりのやんちゃおじいちゃんです。
因みにチャカシンはキレるとすぐチャカをぶっ放す凄い困った奴です。
今回取り上げる3人目の子分渡辺義雄、人呼んで「早撃ちのマック」は
本作レギュラーのおそらく最高齢であり、最強の面倒くささを持つ男です。
何で「渡辺義雄」なのに「マック」なのかと言えば、
彼がスティーブン・マックイーンに憧れまくっているからです。
彼が何故この銃規制社会、日本で場所を選ばず銃をぶっ放すかと言えば、
それもスティーブン・マックイーンに憧れているからなのです。
別に憧れるのが悪いとは思いませんが、それでも劇中でこの人79歳くらいですよ。
スティーブン・マックイーンの享年知ってますか?50ですよ。
まして黄金期なんて20か30代ですよ。
その年齢の倍以上にもなろうというのに未だに憧れているという少年性。
どうです。最高でしょう。この不器用な道の極め方こそ真の男ですよ。
因みに劇中でマックは一番命が危なさそうな見た目をしています。
基本移動が車椅子だし、常に腕がプルプル震えてるし痩せ方も痛々しい。
しかし彼のファッションは最もファンタジスタ値が高く、
長年着古したと思われる革ジャンに真っ白なマフラー、夜の居酒屋でもグラサンです。
まあそんな居酒屋でも躊躇無くピストルを抜くので本当やめてほしいんですけど。
このファッションを「爺さんのくせに」と笑うのは簡単なんですが
マックはこの面子の中で一番自分の憧れを追い続けて、今も夢を見ているとよくわかります。
彼は毎日姿見を眺めながら、何を思っていたのでしょうか。
遠き日のマックイーンと離れつつある自分を認めながらも、それでも理想を追うことをやめず
今日も今日とて自分が衝撃を受けた、あの日のマックイーンであり続けようと誓い
そうして家のドアを開けているんじゃないかと、私は思ってしまうのです。はあ・・・泣ける。
そういった意味で、早撃ちのマックは最高の男なのです。
いつしか誰もが妥協してしまう自分の持っていた理想や夢を、車椅子になっても追い続け
銀幕で見たスティーブン・マックイーンのような最後をいつか迎えようと願うのでしょう。
すごく家族にいると困るけど、遠くから応援したい人ですね。
ていうかそういう人しかいないなこの映画。
さて、次回からは残り4人の紹介なのですが、
正直な話残り4人のキャラが十二分に説明されているほど長くないのです、この映画。
皆それぞれちょいちょい活躍するのですが、どうしてもインパクトに欠けてしまうため
残り4人については1回か2回に分けてまとめてのご紹介にしようかと考え中です。
そしてこの映画、メインとは別の脇役に良いおっさんが3人もいるので
そちらをまた取り上げようと思います。どうぞお楽しみに。
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