飲食店経営をマネジメントとマーケティングの力で加速させる
NEXT5コンサルティングの雑賀です。

コンコルド効果とは、時間・お金・労力を投資し続けた結果、損失が出ると分かっていても過去の投資、いわゆるサンクコストを惜しみ、撤退できずに損失を拡大してしまう心理現象です。

飲食店では、この現象が非常に起こりやすいです。新規出店、業態開発、メニュー改定など、あらゆる場面で発生します。

例えば、売上が上がらない店舗でも「ここまで投資したから」「もう少しで回収できるはず」と判断を先送りし、赤字を積み上げてしまうケースがあります。本来であれば見直すべきタイミングを逃し、気づいたときには取り返しのつかない状態になっていることも少なくありません。

メニューでも同様です。人気の出ない商品に対して、開発コストや思い入れが強いほど外せなくなります。その結果、原価を圧迫し、オペレーションを複雑にし、全体の生産性を下げてしまいます。

ここで重要なのは、意思決定の基準です。経営は過去ではなく、今と未来で判断すべきものです。すでに使ったコストは取り戻せません。だからこそ、「これからどうするか」に集中する必要があります。

そのためには、感情ではなくデータで判断することです。売上、利益、回転率、原価率。事実を直視し、改善か撤退かを冷静に見極める。この判断の速さが、損失を最小限に抑える鍵になります。

撤退や改善は負けではありません。次の利益を守るための戦略です。

コンコルド効果に気づかずに進むと、損失は雪だるま式に膨らみます。逆に、早く気づき、早く意思決定できる会社は、ダメージを最小限に抑えながら成長していきます。

経営の質は、どれだけ早く「やめる決断」ができるかで決まります。その判断ができるかどうかが、長く勝ち続ける企業とそうでない企業の分かれ道になるのです。