休日に公園で子供たちが遊んでいるのをマイボトルに入れたお茶を飲みながらぼーっと眺めていると、いつも思うことがある。
それは大人同士の呼び方である。
- ○○くんのお父さん
- ○○ちゃんのパパ
- ○○くんのお母さん
- ○○ちゃんのママ
というやつである。しかも、親同士(夫婦ということ)も「パパ」「ママ」のような呼称で呼び合っている。まぁ、休日の公園の風景としては、ごく一般的である。
この呼び方には、いつも違和感を感じている。
ちょっとC言語っぽいが「○○くんのお父さん」という表現はポインターであって実値ではない。
夫婦が「パパ」「ママ」と呼ぶのも、C言語のヘッダでTRUE/FALSEをdefineしているようなものである。わかりやすい役割であって、実値ではない。
仕事をしていれば、職場では「△△さん」のように実値で呼ばれることがあるだろうが、公園で見かける女性の何割かは専業主婦で、なおかつ家庭内での呼称も「ママ」である場合、実値であるところの「△△さん」という名前を呼ばれる機会がなくなる。
それは「親になるということだ」と言えばそれまでなのだが、そういうことではないような気もする。
我が家は、今でも家の中ではお互いに名前で呼ぶ習慣である。子供たちも親のことを名前で呼ぶ。もちろん、外に行けば、私のことを息子は「お父さん」、娘は「パパ」と呼ぶが、家の中ではそういうポインター的な呼び出し方はしない。
世の中、個人や個性を尊重する時代になっていると言うことらしいが、休日の公園には、そういったこととは無縁の世界が広がっている。
だからどうというわけではないが、名前は大事にしたいなとふと思ったのである。