こんなニュースが出ています。民間企業のラピダスに政府が1000億円出資すると言う話に違和感満載です。半導体業界の育成支援という大義名分に対しては「金を出しさえすればいい」という安易な考え方に物凄く反感を覚えます。しかもその支援財源の一部は新たな国債「先端半導体・人工知能関連技術債」を発行できるようにして確保するという。日本はいつから社会主義国家になったのだ。一民間企業に国債で調達した資金を投入するという考え方がそもそも自由経済ではない。
かつて半導体の世界的なシェアを誇っていたこともある日本は1990年以降衰退してしまい。現在は世界の中でのシェアはほとんどない。理由は現在主流の2ナノの半導体を作れないからだ。そこでIBMの技術提供を受けて2ナノの半導体を製造する技術力をみに着けたいという目標がある。そのことに政府は期待しての支援のつもりなのだと思う。しかしそれはあくまで民間の業務として進めるべきであり、国が金を出すことで国からの注文や横やりが入り上手くいかなくなるおそれがある。何をするにも国の承認を得ないと進められない。まさにお役所仕事の様な体質になる恐れがある。
裏返すと、民間企業は未だに新規開発事業のリスクを取りたがらない臆病なダメ経営者ばかりだということだ。国にお金を出してもらわないとできないのか? 企業も銀行も役立たずだ。「虎穴に入らずんば虎子を得ず」という言葉があるように、こんな意気地なしのへなちょこ経営者では成功しないと思うのだが・・・。
