新・所得倍増計画を期待したい | 今、私が考えていること

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毎日の出来事を、新聞やネット上の記事からピックアップして、私なりの意見などを書き綴ります。

大学で経済学を学ぶと、それらは全て欧米の経済学者が書いた経済理論ばかりです。その理論を世界中で利用しているのですが、はたしてそれで良いのでしょうか? 日本には日本人固有の経済行動があり、それを取り入れた経済学を作らないと本当に社会に適応しないように思えるのです。

 

例えばわれわれ日本人は人生で一度は自分の家を建てる、またはマンションなどを買います。そのために貯蓄に励み頭金として、残りの分は住宅ローンで借ります。同時期には子供の養育費などもかかるので、30代から50代ぐらいまでの間はほとんど資金的な余裕はありません。

 

こんなやり繰りをしている国民に「投資」を勧めても、ほとんどの人はやりたがりません。やっているのは独身の若い人やお金持ちの年寄が中心です。これから金利が上がってくれば、日本人のお金は一層預金に集まります。このあたりの考え方はアメリカ人とは大きく異なっています。

 

アベノミクスの時は政府、日銀が金利を0%に固定していたので、預金にはお金を置くな! とされていたため、投資をしろ! と政府から奨励されました。そして新NISAやiDECOの作って非課税枠まで用意してくれたのですが、8月の株価大暴落で、たった一日で利益が吹っ飛び、損失になってしまいました。そのうえ新NISAからは損益通算が認められなくなったので、損失はそのまま損失となりました。こんな環境で株式投資する人はどれだけいるでしょうか? 

 

金利が0%でもお金は借りないし、預金に預けるという日本国民の傾向は変わらないと思います。そういう国での景気浮揚策はどうあるべきか? アベノミクスの失敗を研究して、日本のための経済学を検討してみる必要があると思う。 

 

例えば、昔、池田勇人首相がやった「所得倍増計画」のような「新・所得倍増計画」。国民の所得を10年以内に2倍にするという目標を立て、毎年7%以上の賃上げを目指す。なぜなら、今の日本に一番必要なのは消費の復活なのだから。