私は部長からハワイのゴルフ場案件を調査してくるようにと命じられ、出張することになりました。
皆さんもハワイに旅行された折に現地でゴルフをしたことのある方は多いと思います。その際に気づいたと思いますが、ハワイのゴルフ場は日本のゴルフ場とは設備から何からみんな違っています。まず豪華なクラブハウスなどありません。ほとんとがトレーラーハウスで、受付のカウンターと更衣室、シャワー室しかありません。豪華なレストランや宴会ルームなどないのです(あるところもあります) 。あくまでゴルフ場は「カントリークラブ」ですから、ゴルフをするための競技場です。食事や宴会は別の場所でやってくれ、というわけなのです。
また、コース上に茶店・売店などはありません。その代わり売り子さんがカートに飲み物を積んで売りに来ます。18ホールは続けて回ります。カートを運転してコース内を走れるのでほとんど歩かないで回れます。その結果、1ラウンドは約半日で回れます。だから午前中とか、午後という単位でラウンドできます。地元の市民は午後3時に会社を終わって(ハワイでは3時が定時です)一度家に戻って着替えてからゴルフ場に行きハーフを回ります。市民価格はプレー代が安く確か3000円~5000円ぐらいでプレーできます。
ハワイのゴルフはこんな感じで、とてもカジュアルな遊びなのです。金持ち上流階級の遊びというわけではありません。そのため、日本では常識となっているゴルフ会員権というものがありません。たとえ1口数百万円なんて価格で会員権を販売してもだれも買いません。ですから日本流のゴルフ場経営方式は通用しないのです。つまり預託金を使った錬金術は出来ない。こういう事情も調べないで安易にハワイにゴルフ場を作り失敗したケースがほとんどでした。大変勉強になりました。
ついでに私もハワイのゴルフ場を回ってみました。なんというゴルフ場だったか名前は忘れましたが、確か真珠湾が一望できるとても広々としたゴルフ場で、遠くにダイヤモンドヘッドも見えました。
とにかくコースが広い!! OBなどというものは一切ありません。
だからどこに打っても構わない、そんな気楽さがありました。すると不思議なことに力みが無くなり軽くスウィングができるのです。ゴルフってこういう風にやるのが楽しいね。一緒に回ったメンバーと笑顔でそう語り合ったことを覚えています。因みに私の生涯ベストスコアはハワイで出したものです。
もし機会があったら是非ハワイでゴルフをやってみてください。日本のせせこましい山岳コースが如何にばかばかしいかわかりますよ。(つづく)