東京都では新人教員の約4.9%が一年以内に離職するそうです。また、ある公立中学の教員は「5月125時間、6月99時間、7月113時間」。過労死ライン(月の残業80時間)を大幅に超える残業時間だったそうです。(TBSニュースより) 先生たちの仕事が多いのは、生徒に教えること以外の仕事がどんどん増えているからだと言います。私には具体的な内容はわかりませんが、こんなくたくたになってしまった先生と毎日向き合う子供たちにも気の毒です。
教育制度を含めて、日本の教育の現場はなぜか忘れ去られたように旧態依然です。先生の存在感は薄れていき、生徒は放課後の学習塾で勉強しているというのが実情。うちの子供たちもそうでした。教師面談の際に担任の先生から「学習塾には通っていますか?」と確認されたときは「えっ!なぜ学校がそれを確認するの」と妻は思ったそうです。すると先生曰く「学力を伸ばすためには学習塾に通うことをお勧めします」とはっきり言ったそうです。
それはつまり、お勉強は学習塾で習ってきなさい、と言っているようなもの。では、先生、あなたは何のためにここで教師をしているの?と聞き返したくなります。更に先生はこう言いました「高校受験の結果に責任は持てません。そういうことは学習塾にお願いしてください」と。こういう状態なので、高校受験の結果報告は中学の担任より先に、いの一番に学習塾の先生に報告に行きます。なぜなら、生徒たちは学習塾の先生のお陰で合格したと思うからです。
こういう問題意識はマスコミはあえて取り上げません。なぜなら、教師にこれ以上の負担を掛けさせないことと、学習塾の業績に影響が出る、つまり受験産業に水を差すからなのでしょうか。
こうなった最大の原因は教育委員会の方針がどこか間違っているからではないでしょうか? テレビドラマの「金八先生」があれほど人気なのも、先生個人の教師としての哲学が教育現場に反映していたからだと思います。
先生は企業のサラリーマンとは違います。上の指示で動くロボットであっては困ります。先生が先生の目で、耳で、生徒一人一人とと向き合って指導をすることが大事なのではないでしょうか。
先生たちにはそういうことをじっくり考えて実践していただくために必要な時間と環境を整備してください。
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