民主主義政治は国民がみんなで話し合って政治の決断を下すことだが、国民全員が国会に参加することはできないから、代議士を選挙で選んで国会に送り込み、彼らの多数決で決める。これを議会制民主主義という。しかし最近の政治では、最大多数勢力の与党自民党が、法案を提出し、多数決では自民党の数が多いから、必然的に自民党案がそのまま可決される。
では野党は何のために居るのか?
アメリカやイギリスのように二大政党が勢力を拮抗させている場
合は、政権交代がありうるのでどちらの党も真剣に取り組むが、今の日本では、自民党が圧倒的多数派勢力なので、政権交代は容易に起こらないから、野党の存在意義がほとんどないのが実情だ。
今回の政治資金規正法の改正案なども、あたかも一部野党の意見を反映させたかに見せかけて、最終案では「今後検討する」といううやむやな表現で逃げているのに、可決されてしまった。マスコミは「これは騙しだ」とか「国民は怒っている」とか言っているが、国会で多数決で可決されてしまえばそれが民意ということになる。これは議会制民主主義の濫用である。
ところで、よく考えてみてほしい。
最近はスマホが普及し、インターネット、Aiそしてスーパーコンピューターを利用したら国民一人一人の意向をダイレクトに集めて集計する事は容易なはず。
そこで私は提案したい。国民全員にかわる重要な法案は、まず政府が原案をとりまとめて作る。それを野党と討議する。その上で国民投票を実施して採決する。こういう仕組みを作っておけば、たとえヒトラーやプーチンみたいな独裁者が政権の座についても、やりたい放題にはならないはずだ。