私は3月に前の会社を雇用契約期間満了で退職して以来2ケ月ほど無職でしたが、本日やっと再就職が決まりました。これでこの先も定期収入が確保できホッと一安心です。
私の場合39歳の時に勤めていた銀行が経営破綻し、その時に一度目の転職を経験。その後60歳で定年退職となり、二度目の転職にトライしましたが、結局この時はそれまで勤めていた会社の再雇用制度に応募し契約社員として雇用継続となりました。しかしそれも65歳で期間満了となって、今回は三度目の転職でした。
65歳からの就活は困難を極めました。もちろんハローワークにも登録しに行きました。そこにはビックリするくらい沢山の高齢者が詰めかけているのに驚いてしまいました。それだけ高齢者の就職は難しいのです。実際ハローワークの担当者からは「仕事内容を選ばなければ大丈夫」と言うのですが「事務職の口はあまり無いですね・・・」と言われたのです。そこで私は、リクルート、DODA、Indeed、エン転職、リクナビNEXT、ビズリーチなどの就職斡旋業者に片っ端から登録しました。これらの会社はさすがに凄くて、毎日、朝から晩までメールで様々な就職候補先の情報を提供してくれます。私は「これならば案外早く見つかりそうだ」と思いました。実はこれが大変な誤算でした。
これらの業者が送ってくれる情報は基本的には正社員としての中途採用が前提です。ですから20歳代からせいぜい50歳代が対象です。65歳の私が履歴書などを送って応募しても全て書類審査で対象外として落とされます。なぜか? 定年を過ぎている人は採用できないからです。こういう基本的な盲点に気付いてしまいました。じゃあ、どうすればいいんだ?
そんなある日、一人の担当者から私宛に個別のメールが届きました。私が過去に常勤監査役をしていた経歴に着目し、近々上場を目指している若いスタートアップ企業の常勤監査役の話を提案してきたのです。私は「おっ、そうか! 役員ならば定年関係ないんだ」と気づきました。もちろん応募しました。そしてオンライン面談がトントンと進み、社長面談まで行きました。担当者によれば今度ご連絡するときは実際に会社に来ていただいて、会社の雰囲気を見ていただくことになるでしょう」と。
私は「これは行ける」とほぼ確信しました。ところがその後1ケ月経っても連絡が来ませんでした。そして2ケ月ほどたったある日、担当者からメールが届きました。「諸般の事情により上場は取りやめることになりましたので、今回の話は一旦白紙に戻したい」と。
そんなことを繰り返しているうちに前の会社を退職する日が来てしまい。結局、次の職場を決められないまま退職することになり、私はそれまでお世話になった昔の上司や先輩のところに退職のご挨拶をして回りました。その中の一人の元上司が、熱心に私の話を聞いてくれました。「よかったらうちの会社に来ないか」と誘っていただいたのです。まさに地獄で仏に出会ったような話です。
結局、私はその会社に採用していただけることになりました。「捨てる神あれば、拾う神あり」ではないですが、昨年9月ごろから始めた私の三度目の転職活動は、約9ケ月かかりましたが、意外な形で決着がつきました。最後に一言。「人間関係は宝物」今回私を引っ張っていただいたその元上司には言葉では言い表せないほどの感謝を感じています。
そしてもう一人、精神面でずっと私を支えてくれた妻にも感謝です。
