昨夜の送別会でふと気づいたのですが、異動していく人は次の部署が決まっていますが、定年退職する私には次は有りません。だから私には「頑張ってください」という鼻向けの言葉は無いのです。みんなからは「通勤地獄からは解放されて、家でのんびり暮らせるからいいですね」と言われます。まさしくその通りなんですが、でも何もすることが無くなるということに不安はあります。私としては70歳までは働きたいと思って半年前から就活をしてきましたが、まだ縁がありません。
一夜明けた今日は在宅勤務で家におりました。ふと、はしだのりひことシューベルツの「風」という歌を思い出しました。その歌詞の中にこんな言葉があるんです。
♬ 何かを求めて振り返っても
そこにはただ風が吹いているだけ
振り返らずただ一人一歩ずつ
振り返らず泣かないで歩くんだ
(はしだのりひことシューベルツ「風」より抜粋)
もともとこの曲は失恋の経験を唄った曲なんですが、なぜか今の自分には沁みるものがあります。
私は思ったのです。人は過去の思い出に魅かれやすく、ついまた戻りたくなるのだけど、戻ってはいけない。戻ってもそこにはかつての情景はもうないのだ。それは時がたって変わりゆくものだから。人は常に前を向いて新しい毎日を歩んで行かなくてはいけないのだ。だから私は次の新しいフェーズに突入することにします。何が起こるのかは分かりませんが、今まで経験したことのない驚きが待っているかもしれません。
