草薙くんの写真論について | 今、私が考えていること

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毎日の出来事を、新聞やネット上の記事からピックアップして、私なりの意見などを書き綴ります。

昨日のテレビ番組で東野が元SMAPの草薙くんの密着ドキュメントをビデオに撮ったものを放送してました。途中から見たのですが、中古カメラ店のシーンでした。どうやら草薙くんはカメラが趣味らしい。私も以前はかなりのカメラマニアでしたから、中古カメラ店にはしょっちゅう入り浸っていたので、なんだかワクワクします。しかし草薙くんは「ここにあるのはみんなデジタルカメラばかりだね。デジタルは綺麗に写ってしまうからダメなんだよ」と言う。この言葉は一見おかしなことを言っているように聞こえるでしょうが、私には草薙くんの言おうとしていることがよく分かります。それは「写真論」みたいな事。どういう写真がいい写真なのかという事です。それは多分、どういう写真を撮るのかにもよるのですが、例えば風景写真ならば見た目の感動が写真から誰にも伝わるような写真がいい、と私は思う。人物のポートレートならその人の性格や心境が感じられるような写真がいい。草薙くんはブレてる写真がいいと言う。ブレている方がリアリティーがある。写真家の森山大道なんかはその典型かもしれない。社会派には多い。昔のカメラはもちろん綺麗な写真が撮れるが、ブレた写真も撮れる。撮り方次第でいろんな表現で写真が撮れる。草薙くんはそこが大事なのだと言いたいのだと思う。

確かに最近のデジカメはAI機能が高度になり、撮る人に代わってプロ級の腕前の写真を撮ってくれる。シャッターボタンに指をかけた瞬間から実は連写が始まっていて、一枚撮ったつもりが実は何十枚もの写真を撮っている。その中からブレがなく、露出の良い写真をチョイスして合成して一枚の写真として記録に残す。こんなようなことをデジカメはやってのける。草薙くんに言わせれば、「小賢しい」だろうね。

だから最近のデジカメはカメラというより、優秀なカメラマンなのだ。iPhoneなどの高級スマホのカメラはこの機能が素晴らしく完成されている。ユーザーはプロカメラマンを雇ったようなもの。

私もiPhoneを使っているけど、それはそれで大変重宝します。しかし写真の趣味として使うアイテムではないように思うのです。