今なら源氏物語を読んだら面白そうだ! | 台湾で起業して頑張る中高年オジサンの徒然

台湾で起業して頑張る中高年オジサンの徒然

天安門事件(1989年)には北京に駐在、その後、広州、北京、シンガポール、台北、上海と中華圏を30年間渡り歩き、2019年9月無事にサラリーマン定年退職。これを機に台湾台北で起業、第二の人生を奮闘中。中華圏ベテランオジサンの目線で見た日々について綴ります。

もう直ぐ入学式の季節です。私が嘗て受験した都内某私立大学法学部入学試験問題の国語(古文)に源氏物語が出題されました。

 

三部構成全54帖の何処からの出題であったのかはさすがに不明ですが、問題文の出題先が源氏物語からと明記されていたのを何故か覚えています。その大学には合格はしましたが、古文を苦手にしていた私にとって源氏物語は難問でした。

 

あれから45年、現在放映中の大河ドラマは源氏物語の作者紫式部が主役です。源氏物語は簡単に言えば、やんごとなき帝と決して高貴な出身ではない貴族の娘との間の子供、その為将来天皇の地位は約束されていないイケメン光源氏の貴族社会での栄枯盛衰と時に不適切にもほどがある恋バナ&チョメチョメ物語です。

 

思えば、こんな破茶滅茶な内容が入学試験に出題されること自体に二十歳前で世間知らずの純朴だった若者(私のこと)には無理があります。

 

紫式部の父親藤原為時は、漢詩・和歌・漢籍の知識が豊富であるものの高貴な家柄出ではなかったようです。逆に恋のお相手藤原道長はその時代を時めく天皇家を操る摂政関白家の三男坊と言う設定がドラマを一層盛り上げています。

 

現在ドラマは、円融天皇~花山天皇~一条天皇~三条天皇(東宮として)の時代ですが、藤原摂関家が娘を天皇家へ入内して嫁がせたり、天皇を無理やり譲位(代替わり)させたり、知略・謀略・権力の限りを尽くしてやりたい放題し放題の史実が源氏物語の基礎にもなっていますから、歴史好きな私が今読めばきっと面白いことでしょう。

 

 

ちなみに明治以降、公家(旧貴族)は大名と共に華族と称されましたが、戦後の日本国憲法制定のもとで旧華族制度(特権)は廃止されました。そして現代日本には天皇家(皇族)のみが残されました。米国弁護士の妻となられて皇族離脱された方を除くと現在では皇族はたった17名です。


大河ドラマで描かれる時代の少々前の後醍醐天皇(第60代)は37人もの皇子女をお持ちだったそうです。現代の世では平安の様においそれと簡単には退位も代替わりも不可能なのです。