先日の櫻撫子塾の【包み結びの歳時記講座】は、お陰様で満席となり、終了致しました。
この講座で、七夕の「梶の葉飾り」をご紹介する為に、
私なりに「梶の葉飾り」の由来等を調べましたので、ちょっとだけご紹介♪
七夕の「梶の葉飾り」とは、
白い和紙や色和紙を重ねて、三角形や長方形に折った和紙の間に、
和紙の梶の葉を挟んだ七夕飾りでございます。
現在では、ほとんど見ることはできない七夕飾り…
平安時代、七夕の行事の際には、梶の葉に和歌を書いたことが由来でしょうか…
〜江戸時代の七夕文様帷子(かたびら)からの復元〜
江戸時代中期の着物の七夕文様柄に「梶の葉飾り」を見つけましたよ♪
〜「七夕文様帷子」(部分)〜
左上の青い三角形の「梶の葉飾り」と右下の黄色い長方形「の梶の葉飾り」、
拡大してじっくり観察しました。
これらを復元してみたものが上の復元の梶の葉飾り❣️
調べているうちに、別の「梶の葉飾り」にも巡り会いました💕
〜暑中見舞い賀状(昭和4年)〜
こちらは昭和4年の暑中見舞いの賀状に描かれていた「梶の葉飾り」。
こちらの梶の葉は五色…?
そして、江戸時代後期の『拾遺都名所図会』に描かれた京都の七夕祭りでは、
笹にたくさんの短冊とともに、「梶の葉飾り」がかけられています。
ともあれ、「梶の葉飾り」は、江戸時代から存在し、先人たちに愛され、
そのデザインもいろいろ変化していったようです。
〜梶の葉かざり 櫻撫子スタイル〜
私も「梶の葉飾り」をデザインしてみました。
三角形のものは、正方形の和紙、
長方形のものは、奉書の比率にカットした和紙で、作成致しました。
中には五色の和紙を重ね、梶の葉を挟み込んであります。
「梶(かじ」)は、天の川を渡る舟の「舵(かじ)」に掛けたもの言われています。
そして、昔は梶から「梶紙」という紙が漉かれていました。
紙が大変貴重だった時代ゆえに、梶の葉に和歌が書かれたのでは…
などと思ってしまいましたが、その真実は…?
ちなみに上の「梶の葉飾り」の下に敷いてある和紙は「梶紙」でございますよ♪
〜梶紙と我が家の梶の葉〜
佐賀県の名尾和紙さんの梶から漉いた梶紙と、
我が家の天空庭園のポット育ちの梶の葉でございます。
〜梶の葉飾り 櫻撫子スタイル バージョン1〜
〜梶の葉飾り 櫻撫子スタイル バージョン2〜
今回の講座では、この2種類の櫻撫子スタイルの「梶の葉飾り」を作成致しました。
一番難しかったのが、梶の葉を切り出すこと?
合わせ揉み紙で梶の葉を紋切りのようにして、切り出しましたが、
受講生の皆様方、型通りに切った和紙をパッと開いて、
美しい梶の葉ができると、歓声をあげておいででした。
五色の紐を垂らして、雅な七夕の「梶の葉飾り」が出来上がりました。
合わせて、陰陽五行思想から五色の短冊にまつわる「五色」のお話も❣️
「梶の葉飾り」、もっと調べてみたいと思います。
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