アイホールの来年度予算案については、先に書いた。
詳細はコチラ
■来年度予算案を見たら、市の意向が鮮明に反映されていた、というお話。
予算比較表(再掲)
【市の基本姿勢】
本市の芸術文化を決して衰退させることなく、限られた原資で最大限の効果を得て、芸術文化を大切にしながら市民ニーズに応えるため、文化施設のより良い活用方法について市民の意見を聞きながら、引き続き検討し、推進する。(本会議答弁より)
会派の高橋議員が質問したが。
噛み合わない。
国会中継を見ているよう。
そのいくつかをボクなりに
抜粋・要約・意訳。
青・・質問、黒・・答弁、緑・・ボクの感想
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■来年度予算と体制は。
□指定管理者である(公財)いたみ文化・スポーツ財団と、経営改善・事業見直しの協議をおこない、指定管理委託料約3,300万円の縮減を図った。
□事業数と事業費の削減、貸館中心に見直し人件費削減。
正規を4名から1名に、嘱託を3名から1名に、臨職を3名から4名に。
繁忙期や自主事業で人手が足りない場合、文化ホールや音楽ホールから応援を頼む。
*指定管理者である(公財)いたみ文化・スポーツ財団の理事長・専務理事は元市幹部職員。別団体に見えるが実質は、である。
この「隠れ蓑」を上手に使った答弁。
*非公募で(公財)いたみ文化・スポーツ財団が運営。公募であれば成立しない条件ではないか。
■協議に、アイホール館長など現場関係者は入っていたのか。
□指定管理者が現場の意見を踏まえ、集約し、市に提案した。
*逆に言えば、現場関係者は協議に入っていない。
■現場は、「人手が足りない場合、他文化施設から応援を頼む」方式が出来ると言っているのか.。
□指定管理者が対応を検討していると聞いている。
*現場に丸投げってこと?
■使用料収入約500万円増加が見込まれる根拠。
□コロナ前の利用実績に加え、今後は「演劇界」に積極的に利用してもらうため。
■「演劇界」とは。窓口は。
□施設を利用している劇団の方々だが、特定の窓口は無い。
*この「演劇界」というワード。
具体的な団体や人を指さないが
財政面や集客に期待するという。
ダメな場合は「演劇界」の責任??
このロジックは何度聞いても意味不明。
■使用料収入が伸びなかった場合は。
□伸びなかったら指定管理者が負担。
*すべての責任は指定管理者と「演劇界」。市は安全圏。
■市が申請する文化庁助成金「ARTS for the future!2」はコロナ対策施策。
一方で使用料収入増の根拠は「コロナ前の利用実績」。今後コロナはどうなると見込んでいるのか。
□現時点でコロナの影響を見込むのは難しい。状況を見極めたい。
*いいとこ取りの皮算用、ですよね。
■2023年度はどう考えるか。
□来年度の実施状況を検証し、2023年度以降の事業について検討。
*3年間存続って言ったけど、どうなるか分からないってこと。
■事実上、「関西小劇場の聖地」を返上したアイホールから演劇人は去るのでは。
□来年度、公演予定の劇団の中には質の高い演劇が期待されるものもある。
引き続き市民へ様々な文化が提供できるよう努める。
■学校へのアウトリーチは。
□学校がら文化庁へ補助金申請。希望があれば指導者紹介や申請方法をサポート。
*演劇ワークショップなどアウトリーチ事業も学校に丸投げ。消滅しても市は関係無い?
【質問を聞いて】
市の文化施策であり、公共施設の話。
とても違和感があり、矛盾だらけ。
市の文化施策のため、仮に「演劇界」や指定管理者の現場職員が頑張っても、その後どうするかは市が決める、という理不尽な構図。
そんなことが可能なのは、
元市幹部職員が決定権を持つ財団に
非公募で指定管理させているから。
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この間のボクの想い。
一番上からおりてきた【結論】を、
それらしき理屈を後付けして
進めなければならない理不尽。
仕事とはいえ、この問題でも、、
職員さんの苦悩を目の当たりにした。
市長選直後に出てきたことからも
公立幼稚園・保育所統廃合以来の
難しい課題と位置付けたのだろう。
来年4月は市議会f議員選挙。
選挙を前にした議員は、
民意に敏感に反応する傾向がある。
だからこのような問題は、
市議選の一年前までに
すなわち、今年度中に
決着をつけなければならない。
これが至上命題だ。
平田オリザさんの発言や
演劇関係者の署名活動、
渡辺えりさんの直談判、
マスコミ報道の盛り上がりは
想定外だったのかもしれない。
実際に焦っていた。
だから偏った情報のみ提供し、
市民アンケートをおこなうという
伊丹らしからぬ【強引な手法】
をとったのかもしれない。
一方で、やはり。
公立幼稚園・保育所統廃合と同様、
現場主義を標榜する5期目の市長が
市民の前に出ることは一度も無かった。
ここ数年、上が決めた理不尽な
【結論ありき】に当惑しながら、
必死に仕事をする職員さんを
見るようになった。
だから身体を壊す。
メンタルが不安定になる。
少なくとも「健全な職場環境」
とは言えない。
これらは色々な意味で
ボクら議員にも責任がある。
優秀な職員の方々が、
イキイキと仕事ができる環境を
一日も早く作ることが、
住民サービス向上につながる。
この条件下で何が出来るのか。
引き続き、考えていきたい。
そんなことを思っている、
2022年 春分の日。