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つれづれログ

色々な事を徒然なるままに書いていこうと思います

走れ!T校バスケット部〈2〉 (幻冬舎文庫)/松崎 洋
¥520
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因縁の相手、私立H校に勝利し東京大会で優勝したT校バスケ部。
ウインターカップに出場した部員たちは全国の壁を知り、
ますます結束してバスケに打ち込むようになる。
そんな中、陽一たちは練習場所の公園で謎のホームレスと出会って―。
高校生活最後の大会を迎え、部活も恋も友情もより
一層ヒートアップする大人気青春小説シリーズ、第二弾。

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以前、このブログでも感想を書いたシリーズ第2弾。
いつも間にか文庫化されていたので購入。

1巻の感想はこちら

今回は陽一達のウインターカップ、修学旅行、最後の夏の大会、
大学受験、そして卒業までが描かれている。

相変わらずの素朴で簡素な文体。
だがこの作品はそこがイイ!

今作でも個性豊かなメンバーが大活躍。

好きだった俊足キャラ「メガネ」が陸上部に移籍してしまい、残念。
「チビ」の活躍の場を作るためには仕方なかったのか…。

僕自身が陸上部だったからか、スポーツや色々な創作物の中で
登場する俊足キャラってかなり好き。

足が速いという長所がある反面、非力だったりする弱点があるのが
お約束。
メガネにはこれといった弱点は無いんだけれども。

まぁ、陸上部でも大活躍してくれるだけに、残念ではあったけど
不満はそれほど無かった。
やっぱり陸上、特に短距離はセンスだよなぁ。

前作で敵役だったH校のメンツが意外とあっさり改心していて
ちょっと拍子抜け。
正直ヒールに徹して欲しい感情はあった。

けれども、陽一の父が感じたように、人は深く話し合えば分かり
合えるという、希望の見えるお話になった。

人が敗北から得るものも、決して少なくないんだよなぁ。

バスケ部全員が特徴ある成長をしていて嬉しい。

ただ一人、「のぞき魔」を除いては…。
作者はのぞき魔の事を嫌っているのかと思えるほどの扱い。
周りが活躍しているだけに余計に目立つ。
非常にかわいそうだ…。

最後の試合で見せ場があるのかと思っていたら、そんな事は
無かった…。

まぁ、受験勉強に関しては頑張ったので、一応のフォローは
されているのだけれども。

彼の今後の活躍に期待しつつ、続編の文庫化を待とう。
おもひで屋 (ハルキ文庫)/上杉 那郎
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プロのスカウトからも注目されている、超高校級ピッチャー西沢素晴。
甲子園への道を断たれ、同時に母までも失い、
失意と絶望の中にいた素晴のもとへ「想い出チケット」なるものが
届けられた。
このチケットがあれば、「想い出」を手に入れられるのだという。
失うものが何もない素晴は「想い出チケット」に記された場所へと
向かうのだったが…。
小松左京賞作家が描く、切なくて、心温まる感動のストーリー。

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珍しい(と思う)タイムスリップ+野球というストーリー。

タイムスリップ先は素晴の生まれた19年前。
僕も十分に知っている時代だ。

タイムスリップもののお約束はしっかりと備えている。
仕掛けとか伏線とか。

スポーツの世界は日進月歩という事で、20年先の技術、それも
トップクラスの実力をそなえるプレイヤーが過去で規格外の
活躍が出来るのも十分納得の出来る話だ。

まぁ、現代においてもトップレベルの素晴くんだけど。

カットボールとか見たことない球種を初見でジャストミートは
出来無いよなぁ、当時の球児…。

時の番人的なおもひで屋が過去を変えることは出来無いと
断言してるので、読者目線としてはどうやってその歴史が
生まれたかという過程に集中できる。

当事者である素晴は歴史に抗おうと必死だったけど。

どんなに頑張ろうとも変えられないであろう歴史に
ヤキモキする感覚、無力感もあるけど。

作中に何度も登場する「バックトゥザフューチャー」みたいに
可変型の時間の流れではないのがミソ。

最後の展開は面白かった。
作中、最大の謎だった父、竜太失踪の謎が明かされて、
全ての伏線が回収される爽快感。

と共に残酷で厳しい運命に対する悲壮感も。

でも最後の最後は父親も母親も穏やかな
気持だっただろうから救いのある物語だ。
今日はいつもの読書日記はお休みして、かなり久しぶりの
ホークス観戦日記を。

とにかく感動した!
そしてホッとしたw
7年ぶりだもんなぁ。
当時、学生だった事を考えるとどれだけこの日を待ち望んだ事か…。

その間、シーズン1位なのに優勝じゃなかったり、プレーオフ敗退したり。
主力選手の流出、ケガ、不調…。
色々な事があったなぁ。

今年も先日の対西武3連戦前までは、正直諦めていた優勝。
そこから奇跡的な西武戦3連勝。
そして日ハム最終戦のダルビッシュ撃破。
完封勝利した杉内の涙に思わずもらい泣きした…。

そして優勝の決まった今日。
楽天との試合に負けはしたけれども、西武のサヨナラ負けを知った
瞬間の鳥肌と幸福感。
「最高」という表現がピッタリ。
とにかく素晴らしすぎる!

ビールかけではしゃぐ選手達や、テレビでインタビューされている
選手達を見られて超嬉しい。

頑張れば何とかなるという言葉は安売りされがちだけど、
世の中には頑張っても何とかならない事もたくさんある。

それでも諦めずに頑張る事で得られる物がある。
そんな事を実感する事が出来たし、教えていただいた気がする。
本当にありがとう!

今年のホークスはまさに全員野球。
監督、コーチ、選手の皆がヒーロだった。

その中でも特に頑張ったリリーフ投手。
先発投手が不安定だったという面もあるんだけれども…。

毎日投げる準備をして、苦しい場面、緊迫した場面で登板するリリーフ。
肩や肘、精神の消耗もハンパないはず。
本当にお疲れ様でした。
しばらくはゆっくり休んで頂きたい。

この後はCS、日本シリーズと戦いは続く。
…と言われてはいるけど、個人的にはおまけ程度に考えてる。

もちろん勝利するに超したことは無いし、日本一の称号も欲しい。

でも、やっぱり144試合という長く苦しい戦いを経てのトップは格別だ。
CSや日本シリーズみたいな短期決戦の勝敗には、運の要素も
大きく絡んでくるし。

選手達には残りの戦いを大いに楽しんで頂きたい。
それで勝てれば最高!

もしも負けたとしても、それは大した事じゃない。
もう十分な感動を貰っているのだから。

本当におめでとう!
そして夢を、勇気を、奇跡をありがとう。

俺も頑張る!
超頑張る!