パ・リーグ優勝した日以来のホークス日記。
今日は書かねばなるまいよ。
前回の日記は
こちら
。
この時書いていたように、リーグ優勝を成し遂げた今季、
僕はCSや日本シリーズはおまけ程度に考えていた。
でも、正直悔しいよ…orz
初のCS制覇、久しぶりの日本シリーズ出場が
目前だっただけに…。
試練を乗り越えて一皮むけた選手を見たかった。
やっぱりダメだったか…みたいな感情もある。
まぁ、鍛えられたホークスファンにとっては
慣れたものですけどね、ハハハ。
144試合を勝ち抜いてのリーグ制覇。
この価値は何物にも変えがたいし、今年の大逆転劇の
感動は何一変わらない。
ただ、最後に選手が笑って終われなかったのが残念。
この悔しさをバネに…と続けたい所だけど、悔しさなんて
ここ数年で十分に味わってきたからなぁ。
そしてその悔しさや強い想いが、かえって選手達やベンチを
ガチガチにさせているように思う。
成瀬のピッチング、確かに見事だった。
素晴らしい!
でもホークスの皆が普段着野球に徹すれば、決して
引けを取る事もなかったように思う。
大舞台で肩に力が入るのは十分に理解出来る事だけど、
もうちょっとだけ気楽に野球を楽しめるチーム。
そんなチームになって欲しいと、ここ数年思っている。
来年は笑顔で最後の試合を迎えられるように、長所を伸ばし
短所を補う成長を見せていただきたい。
最後に選手達に言いたい事。
奇跡をありがとう!
勇気をありがとう!
CSは残念だったけど、気にする事はない。
パ・リーグ制覇で十分に感動を貰えたのだから。
日本シリーズには来年出場すればいい。
本当にお疲れ様でした。
今はゆっくり休んでください。
そして来年も夢を見せてくれる事を楽しみにしています。
しかしこの野球観戦と言う趣味…。
趣味なのに、物凄く悔しい想いをしなくてはならないって
なんか損してる気分。
ある意味、理不尽だ。
その分、喜びも大きいんだけど。
もうちょっと客観的に楽しんだ方が良いな。
…分かっていてもなかなか難しいけどw
- 家日和 (集英社文庫)/奥田 英朗
- ¥500
- Amazon.co.jp
内職先の若い担当を意識し始めた途端、変な夢を見るようになった主婦。
急にロハスに凝り始めた妻と隣人たちに困惑する作家などなど。
日々の暮らしの中、ちょっとした瞬間に、少しだけ心を揺るがす
「明るい隙間」を感じた人たちは…。
今そこに、あなたのそばにある、現代の家族の肖像を
やさしくあったかい筆致で描く傑作短編集。
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タイトルの通り、家や家庭をテーマとした暖かな短編集。
この作家さんの作品は初めて読んだ(はず)けど、良い感じだなぁ。
これから追いかけていくかも。
テーマがテーマだけに、極端にドラマチックでは無いのが良い。
日常的というか。
失業して家事にハマる男性のエピソード、かなり好きだ。
周りは一般的な価値観に基づいて失業した事に同情したりするけれど、
本人は状況を悲観すること無く、家事、特に料理の面白さに
ハマっていく。
その温度差が面白い。
価値観は人それぞれ。
主夫に向いてる男性だって普通にいるはず。
僕は…どうかな?
ものづくりは好きだから、料理も嫌いではない。
でも後片付けとか面倒だしなぁ。
社会で働く事と比較して、日常に大きな変化が無さそうなのも
ちょっと物足りないかも。
そんな事を考えた。
作家さんのエピソードについて。
恥ずかしながら「ロハス」は初めて聞く単語。
健康思考や環境思考。
なるほど、そういう事に熱心な人っているいる。
作中でも言われているように、妄信的だったり
押し付けがましかったりする人もいるイメージ。
まぁ、他人の事を考慮せず、自分の価値観を押し付けるのが
いただけないのは事実。
そうでない限り、否定するようなものでも無いのもまた事実。
ライフスタイルは人それぞれ。
特に環境問題に対しては「やらない善より、やる偽善」だと思う。
例外もあるけど。
なかなかの売れっ子作家である男性は、妻や近所の住民達を
モデルにして、ロハスにハマった人達をユーモラスに描いた
傑作を書き上げる。
が、結果的には妻や近所の住民に配慮して、ボツにする事に。
なんて勿体無い!
と思ったけど、そこがこの話の良さ。
他人を笑いの材料とする…とまではいかないまでも、
人が熱心にやっている事に対して、自分の価値観に合わないからと
いって面白おかしく描くような作品は、少なくともその人達が
楽しめるような物では無いよなぁ。
全ての人が楽しめるような、汎用的な物語を作ることは難しくても、
最低限、身近な人達を不快にさせないような話であれば
意識的に作れそうだ。
傑作をボツにしてまで、そこを守った作家さん、偉い!カッコいい!
勿論、世間体を気にして表現を抑えてしまった事は、弱腰と
言えない事も無いけど、作家にだって生活あるしね。
そういう事を含めても、作家というお仕事、やっぱり凄い!
巻末の解説(?)がマンガという珍しいパターン。
益田ミリさん。
たまに見かける作家さんで、結構好き。
奥田さんの文章に対して「なんだかあったかい」と。
同感だ。
- ラッシュライフ (新潮文庫)/伊坂 幸太郎
- ¥660
- Amazon.co.jp
泥棒を生業とする男は新たなカモを物色する。
父に自殺された青年は神に憧れる。
女性カウンセラーは不倫相手との再婚を企む。
職を失い家族に見捨てられた男は野良犬を拾う。
幕間には歩くバラバラ死体登場―。
並走する四つの物語、交錯する十以上の人生、
その果てに待つ意外な未来。
不思議な人物、機知に富む会話、先の読めない展開。
巧緻な騙し絵のごとき現代の寓話の幕が、今あがる。
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中盤までは、伊坂作品の中でも肌に合わない方だなぁと思って
読み進めていたけど、後半の展開…さすが伊坂さん。
お話が進んでいくに連れて独立した物語が徐々に絡み始めたと
思いきや、実はもっと早い段階で絡んでいたという。
全体の構想を練った上で、物語を構築しているんだろう。
この手の作品を作る作家さんは本当に凄いと思う。
計算されているというか。
そして最終的には密接にクロスする物語。
伊坂ワールドでおなじみの泥棒、黒澤。
相変わらずクールでカッコいい!
こんな30代になれたらと思う。
泥棒稼業には憧れないけど。
全てを失った男が、全てを持つ男に勝利した事が爽快だった。
負け組が勝ち組を破る下克上。
買った本人はそんな自覚は一切ないのがイイ。
判官びいきという感情全開な感想だけど。
そう思わせる演出があっての事。
最終的には負け組男は超勝ち組になるんだけど。
物語のラストを飾る「希望」要素としては申し分ない。
他の人達の不幸量がハンパないだけに。
哀愁ただよう終わり方も悪くはないけれども、最後は気持良く〆て
欲しい。
現実世界もたくさんの人達が関わりあって成り立っているのは
言うまでも無いけれども、なかなかそれを意識する事は無い。
けれども人が存在するだけのストーリーが存在して、そのストーリーが
絡み合っているというのは凄い事だなと。
そう考えるとメンド臭いと思いがちな人間関係も少しは楽しめるはず。