●忽那汐里 出演映画 ベスト10 | 映画いろいろベスト10 + 似顔絵

映画いろいろベスト10 + 似顔絵

まったくの独断で選んだ映画10作品。
ペイントでの似顔絵もやっています。

忽那汐里 出演映画 ベスト10

 

雰囲気のある女優さんでしたが、

事務所を退社して、今後の活動はいかに…

 

1 キセキ あの日のソビト

有名な音楽グループを題材に描いたということで、ある意味有名な話を映画にするという点で苦労はあったことが想像されます。大学受験勉強の中での進路変更、兄の挫折と方向転換、そして父親との確執といった、デビュー以前のエピソードに重きを置いた構成となっており、そのあたりはやや意外でした。音楽というものをあまりに低く遊びとしか思わない父親の態度は、観ていてかなり不快ではありましたし、その父親にすべて反発し自分の夢を追いかけ続けながらも時代に要求される音楽を作れず挫折した兄にも複雑な気持ちを抱いたのも事実です。一方で親の意向を受け入れながらも、音楽での名声も手に入れた弟は、ある意味器用に要領よく生きているなとも感じました。音楽を続けながら歯科医もしているということは周知の事実でありますし、実は本当に知りたかったのは、顔を隠して音楽を続けながら、歯科医をちゃんとしている、そのバランスのとり方、どう生活しているのか、間我からは気づかれていないのか、そんなところを実は興味本位で知りたかったなあという思いがあったので、多少拍子抜けの部分はなくもないですが、青春音楽映画はなかなかはずれが少なく、そういった意味ではこの映画でも音楽の力は十分に実感することが出来ました。菅田将暉の恋人が忽那汐里。

 

 

2 ちょんまげぷりん

まとまりのある「質の良いコメディ」になっていたと思います。そのあたりは中村義洋監督、そつがないというところでしょうか。「もし現代に侍が突然現れたら」という、誰もが一度は空想しそうなことを、タイムスリップという映画ならではのテクニックを使い、映像として実現化した上に、現代の都市文化の問題点なども盛り込みながら、娯楽作に仕上げてしまったところは見事です。本当に江戸の侍であるなら、もっとこんなことに驚くはずだとか。こんなこと簡単にできるわけないとか、もっとこんなことに困るはずだとか、細かいところに突っ込んでいくこともできはしますが、まあそれは野暮でしょ。家族のあり方の物語なのですから、ほかのことに手を伸ばしてしまうと、収拾がつかなくなりますからね。風呂敷をあまり広げなかったことが、逆にまとまりのよさに繋がったのではないでしょうか。忽那汐里は貸家の娘役。

 

 

3 少女たちの羅針盤

現在の部分をミステリー映画として、過去の部分は青春映画として、それぞれが全く違うテイストの二重構造の映画として興味深く観ることが出来ました。確かに演技とか映像とか話の展開のさせかたとか、長崎監督にしてはかなり安っぽい演出で、映画の「質」としては決してほめられる出来栄えではなかったとは思います。ただ青春映画として演劇に賭ける女子高生の友情を追いながらも、ところどころで別の時間軸でミステリーの要素をちらつかせることで、話の展開を追う面白さというものは十分に楽しむことができたのです。過去の部分だけをつないで見ていると、この映画にミステリーの要素があることなどに気づくこともないですし、逆もまた同様。最後まで飽きずに注目を引っ張ってくれたことを評価したいと思います。劇団員の一人として忽那汐里も出演。

少女たちの羅針盤 

 

4 ねこあつめの家

ほのぼの、しんみり、そんな言葉がぴったりくるような派手ではないけれど、なにか素敵だと思える作品となっていました。田舎に隠れるように逃げてきた小説家と、なんとか彼に再び浮上してほしいと願う女性編集者(忽那汐里)。仕事柄厳しいことを言ったり、不本意ながらもどうかと思える編集側の提案ほ伝えたりということはありながらも彼の産み出す作品への愛情を感じるのです。そんな中で当然そんなことなど知る由もない 家に集まる猫たち姿が、主人公だけでなく、観ている側も癒してくれて、作品としてもいい味わいになっています。そんな猫たちのおかげなのか、熱心な編集者の気持ちが伝わったのか、見事にいい作品を最後に書き上げたところで作品は終わります。よかったなと心から思えるラストでした。

 

 

5 許されざる者

日本の時代劇が西部劇にアレンジされたように、西部劇を時代劇に「置換」されても、違和感はありませんでした。しかし、プラスアルファを生み出すことにはならず、結果として秀作をただ日本風に置き換えただけで終わってしまったのは、監督、キャストのメンツを考えると残念です。オリジナルのストーリー自体は大きく変えていませんので、それなりの物語としては観ることはできます。けっしてつまらないということもないですし、演技も安定感があります。ただ逆に言うと、オリジナルに縛られてしまうということもあったのでしょう、冒険心とか思い切りとか大胆さに欠けてしまい、無難、手堅いといった域を出ることができなかった印象なのです。偉大なるクリント・イーストウッドに対しての遠慮のようなものが、どうも邪魔してしまったのではないでしょうか。結果、悪くはないけれど、パンチがない作品に終わってしまいました。忽那汐里は女郎役。

 

 

6 女が眠る時

作品では妄想と現実の境目を明確に示しているわけではないので、その部分で難解と感じるところはあるかもしれません。しかしながら寂れた海水浴場を持つリゾート内の一角に、周囲とは全く異世界の雰囲気に創り上げられたリゾートの浮いている感じが、この作品の世界観にも繋がっているように思います。怪しい居酒屋や家族ずれが押し寄せる海岸とは完全に隔離されたような場所で、謎の歳の離れた男女(忽那汐里)。一日中暇な男にとってはいろいろと想像を掻き立てられるのは仕方ないところ。観る者にもいろいろと想像させる構成ではありますが、物語としてはほぼ何も起こらないので、面白味という点ではあまりない作品ではあります。謎めいた感じは興味を持たせてはくれましたが、現実の物語ではないので、その点でいまひとつのりきれない感はありました。

 

 

7 つやのよる ある愛に関わった、女たちの物語

そんな奔放で不安定な女を愛し続けた主人公、周りから見ればかっこ悪いけれど、彼なりの愛情の示し方と、そして最後に見せたちょっとした復讐に、少しだけ理解してあげたくなるような、そんな不思議な物語です。不思議だと思われるのは、それぞれのパートの作りかたにもあって、それぞれ直接に艶と関わりのあった男性を中心に据えるのではなく、その男性を介して間接的に繋がる女たちを軸に持ってきたこと。この独特の見せ方が、この作品の肝なのでしょう。けっして共感しやすい作品ではないですし、物語として起承転結がはっきりしている映画でもありません。ただフィクションであるにせよ、こんな生き方もあるんだなぁと、興味深く観ることはできました。行定監督は、大衆向けを意識して作っているなという時と、そうでなく好きなようにご自分の作っているなと感じる場合がありますが、今作は明らかに後者。そんな部分でも、感じ方は観る人によって特に分かれてきそうにも感じました。母親と二人暮らしの女子大生を忽那汐里が演じています。

 

 

8 海難1890

歴史における日本とトルコの間にあった助け助けられの出来事。遭難の件はぼんやりとは知っていても、イランイラク戦争時のエピソードは知りませんでしたし、これは知っておくべきことだと思います。その意味だけでもこの作品の意味は大きいものがあるでしょう。自らの犠牲を払ってでも困った人々を助ける…。親日的だというトルコの話は良くきくものの、前述のように実際にはぼんやりとしか知らなかったわけで、そのルーツとなった紀伊の人々の行いには頭が下がるばかりでした。作品的にはその美談の応酬的な部分がクローズアップされるのは仕方ないですし、基本的には生真面目に作られているので、史実を知るという範疇以上の展開は難しかったのかもしれません。忽那汐里は日本人学校の教師役。

 

 

9 オー・ルーシー!

イタイ独身OLのやさぐれ感が実によく汗われている寺島しのぶの演技。会社では腫物扱い、子供を育てた姉には見下され、男にも邪険にされ。薬をのみたくなるのもそりゃわかりますわという悲惨な日々。結局嵐のように去ってしまったアメリカ道中も、状況を悪くすることにしかならず、イタさはさらに拍車をかけることに。とにかく主人公が常に不機嫌か、周りを嘲笑気味に笑うかどちらかで、まったく共感できないところがこの作品。敢えてそこを狙ってきているのでしょう。南果歩演じる姉気がまたそれ以上に高飛車で偉そうで、まったくもっと嫌な女なわけで、その娘、外人教師含めて、結局自分勝手でしょーもない人物ばかりの映画でした。自由人である主人公の姪役で忽那汐里は出演。

 

 

10 デッドプール2

斜に構えたようなコミカルさが売りで、時折挟まれるナレーションだったり、つぶやきだったりには、くすりとさせられる部分は多々ありましたが、日本人のツボと外国人のツボは違うようで、笑い声は外国人グループからのみ。敵だったものが味方になったりと、複雑なチームを組みながらも、最後は一件落着。この映画で忽那汐里はハリウッド映画にに進出しました。