●トビー・マグワイア 出演映画 | 映画いろいろベスト10 + 似顔絵

映画いろいろベスト10 + 似顔絵

まったくの独断で選んだ映画10作品。
ペイントでの似顔絵もやっています。

トビー・マグワイア 出演映画 ベスト10

 

1 スパイダーマン

私はトビー・マグワイアのスパイダーマンシリーズがやはり一番好きです。エンターテイメント作として充分満足できる内容でした。限られた登場人物が複雑な関係になっていて、展開も2時間を超す時間に耐えられる飽きさせないものになっています。特撮シーンもふんだんかつ楽しめるレベルになっていますし、青春映画という趣きのキャスティングも結果的に成功。完全なハッピーエンドではない終わり方も、この手の勧善懲悪ものとしては意表をつかれ悪くありません。

 

 

2 サイダーハウス・ルール

トビー・マグワイア演じる孤児院育ちの主人公が、院長の思いを継いで、当時認められていない堕胎の医術を身につけた中、孤児院を出て農園で暮らす中、いろいろな人たちと出会いながら成長していく物語です。淡々と進む中にも、終盤は望まぬ妊娠と近親相姦という重いテーマを抱えているこの映画。一人の医師として、そして大人としての決断を下す姿に、ひとつまたたくましくなった主人公の姿に、彼の未来を応援したくなるような気持ちになりました。

 

 

3 スパイダーマン2

エンターテイメント作としては充分な出来。今作では特に正体を明かせないスパイダーマンの苦悩を中心に描かれていて、ドラマ的要素も盛り込まれているのが共感を呼びます。さらにそれを知った恋人や親友の心もまた興味深く、3作目に期待を持たせるようなラストも思わせぶりだが悪くないです。4つのアームを持つ博士の姿も異様だが、CGも上手に使われていました。

 

 

4 マイ・ブラザー

実に重いです。戦争というものが、現場から離れたあとも本人や周囲の人々をいかに苦しめているのかということを切々と訴えてきます。一番わかりやすかったのが、トミーが連れて来た即席ガールフレンドの言葉で、いくら訓練していても、実際に死ぬ場面に直面する訓練はないわけで、直面する現実はやはり違うのだという言葉。果たして自分がその場面に遭遇したとしたら、その後も平然として生活することができるであろうか、おそらく「否」であると思います。けっして目新しいテーマではないかもしれませんが、繰り返しテーマとして提供していくこと、考えていくことに意味のあるテーマ。多くの人に考えてもらうということでは、リメイクの意義も大きいかもしれません。改めてまたいろいろと考える機会にはなりました。体重をしぼっての熱演を見せてくれたトビー・マグワイアの意気も十分に感じ取れました。女の子たちも可愛かったですね。

マイブラザー 

 

5 スパイダーマン3

敵が3人に増え、今まで以上にパワーアップした作品として楽しませてくれます。とにかく深く考えないこと。一つ一つはばかばかしいことばかりなのですが、それを言ったらこのシリーズは成り立ちません。今回は特に、ヒーローであるスパイダーマンの悩みと隠れたダークサイドの部分が露わになり、返って人間らしささえ感じ、心情的にもより後押ししたくなりました。叔父殺しへの復讐心、MJを奪った親友ハリーへの復讐心、社員の座を横取りした新人カメラマン・エディへの復讐心、そして自分を振ったMJへの復讐心…ピーターの様々な復讐心が、黒スーツを着用することで、行動として現れてきます。もはや正義の味方ではないスパイダーマンに、観ているほうもヒヤヒヤしてきます。それに対し、ピーターに向けられた復讐心=彼を父親殺しと信じるハリーの復讐心、彼に恋人を奪われた上に社員の座を不意にされたエディの復讐心、彼との対決に敗れたサンドマンの復讐心と、とにかく様々な思いが込められた復讐心が交錯した結果、最後の最大の見せ場につながって行きます。そういった意味で、前作以上にダークでドロドロした感情が渦巻くドラマになっているのです。それゆえに、トビー・マグワイアも、そのダークな部分と、本来の善良で正義の人格者という部分との使い分けが今まで以上に要求されたのでした。

 

6 ボーイズ・ライフ

なんといってもロバート・・デニ-ロの悪役に徹した演技がこの作品を引っ張っています。彼の威圧的、細かい、自分勝手により精神的に追いこまれて行く母と息子の閉塞感が苦しいくらいに伝わってくるのです。最後に耐えきれなくなって爆発するシーンまでの心理的な揺れにリアリティを持たせていたと思います。ディカプリオも繊細な思春期の心の揺れを表情でうまく表していて,優れた演技の片りんを見せていました。トビー・マグワイアは友人役で出演。

 

 

7 シービスケット

競走馬とそこに関わる人々との交流を描いた作品は決して派手ではないですが、長さは感じなかったです。しかしドラマそのものには良くも悪くも特にひっかかるところがなく、すんなり流れて行ったような印象も一方であります。もちろん内容的にはそれぞれが挫折を乗り越えていくわけなのですが、その部分に苦悩をそれほど重く表現していないため、あっさりと経過してしまったのが、どこか重みが足りなかったところだと思いました。また紅一点の初めて見るエリザベス・バンクスもただブリッジスについて回っているだけで、ほとんどストーリー的には存在感がないのも気になるところ。トビー・マグワイア主演。

シービスケット 

 

8 華麗なるギャツビー

塗り固められた虚構も、俗物的な生活も、すべては愛する一人の女性ために死に物狂いで手に入れたもの。その一途な思いにも関わらず、汚名を着せられ、彼女にも裏切られ、そして名誉を挽回する時間も与えられないまま命まで奪われ、夢の生活もうたかたに消えてしまった主人公。こうして観ると、実に気の毒な男なのです。ディカプリオ演じるギャツビーは、一見傲慢で自分勝手、欲しいものは何でも手に入れてきた男に見えるため、最後までなかなか感情移入しづらい部分がありましたが、ラストのラストでの語りの部分で、ガラッと印象が変わりました。一途ゆえの熱さ、その一本気さに、彼の無念さを共有できたような思いです。ただ、甘い夢を見ているようで情緒的なレッドフォード版の方が、好みではありますね。こちらの方は終始騒々しくて落ち着かないところがあり、現代的な演出でやや趣きに欠けたのは残念でした。西部出身の作家志望の青年をトビー・マグワイアが演じています。

 

 

9 完全なるチェックメイト

天才と異常者は紙一重なのでしょうか、そんなことを思わずにはいられない主人公ボビー・フィッシャー(トビー・マグワイア)のエキセントリックな奇行。東西冷戦という時代環境もあり、異様なまでにソ連に対して敵対心を燃やす米国人の酔狂を一手に引き受けてしまったような感もありますが、とにかく人生がチェス一筋といった感じなのです。勝つためにならあらゆる環境を整えようとし、それが叶えられないとなると途端に怒り出すところなどは、完全に大人になりきれないまま、ほかのことを勉強せずに大きくなってしまったようなところもあったのでしょう。一方で独特の張りつめた緊張感は彼でなくても、精神的におかしくなってしまうのは仕方ないのかもしれません。対戦するソ連のスパスキーが突如坐っている椅子を疑いだしたあたりのくだりなどは、この世界の過酷さを物語っているようでもありました。作品としては米国史上で悲願のチェスチャンピオンの座を得たボビー・フィッシャーが王座を獲得するまでの半生を、凡人とは違う生き方の中で描き、知らないことばかりで非常に興味深いものでした。ただこの人物、この後の半生もまた独特なので、それもまた別の映画で観たいきもしました。

 

 

10 カラー・オブ・ハート

1950年代の米国社会の価値観と、そこに入り込んで来ようとする新しい価値観のぶつかり合いを風刺的に描いたファンタジーです。白黒のテレビの中の世界に少しずつ色が入り込んできたりと、映像を使った遊びで、浸透する新しい価値観を表現しているところが面白いところ。登場人物達、特にリース・ウィザスプーン演じる女子高校生の心の変化に対してもう少し突っ込んでほしかったという部分はありますが、全体としては奇妙なアイデアが生かされ、そこそこ楽しめる映画にはなっていました。トビー・マグワイアは弟役です。

カラーオブハート