●バンコクが舞台の映画 ベスト10 | 映画いろいろベスト10 + 似顔絵

映画いろいろベスト10 + 似顔絵

まったくの独断で選んだ映画10作品。
ペイントでの似顔絵もやっています。

バンコクを舞台にした映画 ベスト10

 

タイのバンコクで繰り広げられる映画を10本。

タイ映画、邦画、洋画問わず選びました。

 

1 闇の子供たち

この話はフィクションであるにしても、臓器売買や児童買春という闇の世界の話はよく耳にする話であり、さらにはそれを知りながらも見て見ぬふりをする私たちに大きな問題を提起してくれる社会派映画として、見ごたえのある作品であったことには違いないでしょう。かなり阪本色が強く現れた作品でもあり、ぐいぐい引き込んでいく力強さに引き込まれていきました。観ていて感じたのは、これらの問題が被害者と加害者、正義と悪者という簡単な構図では語りきれないということです。とても一筋縄ではいかない問題であると。実際に映画の中では、登場人物の何人かが表の顔と裏の顔とを持ち合わせ、その間を行ったり来たりしながら、自分の立ち位置に迷っているようなところがあります。妻夫木演じるカメラマン然り、NGOのタイ人協力者然り、警官然り、そしてその際たる人物が江口洋介演じる主人公のバンコクの新聞記者なのです。実はこの映画での結末を知った上で最初から映画を観ていたので、彼が臓器移植問題の闇を暴こうと躍起になるその真意というものに対し、ものすごく興味深かったです。何が彼を動かし、そしてある場面ではためらわせているのか。おそらく贖罪という意識はあったとは思いますが、果たしてそれだけだったのか。彼の中で揺れているのが言動として如実に表れ、その心の中を想像するだけでも、こういっては不謹慎かもしれませんが、面白かったです。

 闇の子供たち

 

2 レベル・サーティーン

これは面白い!バンコクのサラリーマンに仕掛けられたスリリングなゲーム。アイディアもあるし、ホラー的要素も盛り込み、最後まで目の離せない展開です。だめ男の雰囲気と主役の俳優もぴったりで、またねタイ映画の才能を感じさせられる作品でありました。

レベルサーティーン 

 

3 アンナと王様

2時間30分近くの長さを全く感じさせない、最後まで退屈しないで見られました。文化の違いに不条理も観じながらも、王としての威厳と尊厳を失わない王をチョウ・ユンファが好演。そしてバンコックへやってきた家庭教師がジョディ・フォスター。タイの子役がけなげてまた可愛らしかったです。

アンナと王様 

 

4 マッハ!

肉体だけに頼ったアクションは返って新鮮。かつてのジャッキー・チェン、あるいはブルース・リーを彷彿させるような肉体派の誕生となればよかったのですが…。エンドロールのメイキングシーンを見ても、手作りの感じが伝わってきて、これから何か作ってくれそうなエネルギーを感じさせられました。

 

 

5  かごの中の瞳

盲目の女性が手術により目が見えるようになることは幸せなことのはずだったのですが、急に一人で世界を歩けるようになった妻に対し、夫は不信感を募らせ、最後はとんでもない悲劇へと導かれていくという、やるせなくも苦々しい物語となっています。冒頭から幸せそうでありながらも、どこか不穏な空気感が漂うのですが、手術の成功とともにそれが明らかに。今まで行動が制限されていただけにタガが外れてしまったのでしょうか。夫と距離を置いたり、今までできなかった性行動を楽しんだり、さらには別の男と情事を重ねていく妻。当然元の妻に戻ってほしいと考える夫は、つまりは妻の視力をもとに戻そうと試みるのですが、それもばれてしまいます。あんなに仲睦まじく、互いが互いを必要としている関係が、あっという間に崩れていく怖さ。夫婦関係とはいつたい何なのだろうか改めて考えさせられるような作品でした。

 

 

6 007 黄金銃を持つ男

世界中をまたにかけるボンドがタイにもやってきた大暴れ(?)。キック・ボクシング会場が事件の舞台に。

 

 

7 王様と私

3と同じ題材でユル・ブリンナーとデボラ・カーによって撮られた作品です。チョン・ユンファに比べるとブリンナーの王様はちっょと粗野な印象ではあり、時代も古いため西洋的な目線が強く感じられます。

 

 

8 地球で最後のふたり

浅野忠信主演でタイを舞台に撮られた恋愛ドラマです。雰囲気は悪くないですが、説明不足で分かりにくいところも。

 

9 七夜待

監督が河瀬直美なので、最初からつまらないのは承知の上、ある意味挑戦的な気持ちで観に行ってきました。すると、最初からそう思って観れば案外耐えられるもので、寛大な心で受け止めることができました。映画の方は非現実的で幻想的な背景と、その中で交わるリアルで生々しい人間の営みが混合して、独特の世界を生み出していました。主人公は長谷川京子。しかし彼女のバックグランドはまったく明かされず、観ている者に様々な想像を掻き立てます。何をしにタイへやってきたのか、仕事は?、家族は?、恋人は?。どうやらタクシーの乗り方も、ホテルのある場所も、簡単な言葉も、何の予習もせずにこの地にやってきたことだけは、最初のやりとりで分かります。無謀といいますか、馬鹿といいますか。しかも目的のホテルへ行けずに迷い着いた、フランス人のゲイの青年と、母娘が暮らす家に居ついてしまうところを見ると、実に行き当たりばったり。そのあたりが全く非現実的であり、南国の景色と重なって、ファンタジッタクな趣をかもし出しているわけです。実際にこの映画の後に彼女がどうなったか、それさえも何の示唆もせずに作品は終わっていくわけでもあり、とにかく実に不思議な世界。

 

 

10 ブロークダウン・パレス

友情のシーンに一瞬ジーンときてしまったのですが、よく考えるとおバカなアーパー女子高生二人組が無防備にふらふらしてたから、投獄される羽目になったまで。弁護士の存在も結局なんだったのか、役立たずで終わってしまってよくわかりませんでした。最後も消化不良。

ブロークタウンパレス