工藤夕貴 出演映画 ベスト10
海外の作品にも積極的に出演し、
映画女優と言うイメージが強かったのですが、
女優としてのキャリアの年数の割には、
意外に出演本数は少ない感じを受けました。
なかなか海外で活躍を続けるというのは、
アジア人にとっては難しいようですが、
それでもラッセル・クロウ、イーサン・ホーク、ジャッキー・チェン等
そうそうたるメンバーと共演しており、
日本の女優の中では貴重な存在で、
実は好きな女優の一人なのです。
①台風クラブ
キャリア初期に出演したこの作品がどうしても1位になってしまいます。中学校の夜の校舎を舞台に、台風がやってきた夜の狂騒をどこかシュールに描いた相米慎二監督の傑作です。台風というものがなにか特別な空気を運んでくる、そんな性質を上手に表現しているように思います。工藤夕貴は中学生の中の一人であるメインキャストとして注目を集めました。
②佐賀のがばいばあちゃん
島田洋七の原作が話題になり、映画化された作品です。映画の方もなかなかの出来で、ユーモラスで暖かく、それでいてほろりとさせられる優しい作品になっています。それと同時に、こんな時代もあったんだなと、生まれてさえいない時代を懐かしい気持ちにさせられました。工藤さんは主人公の少年の母親を演じています。
③春よこい
夫が殺人を犯して逃亡、息子と二人で気丈に暮らす母親を工藤夕貴が演じています。田舎街を舞台に静かで季節感のある親子ドラマの中で、家族の愛情を強く感じさせられる映画でもあります。父親を恋しがる息子、そして久しぶりに姿を見せた父親、彼が最後に見せた決心が心を揺さぶります。
④座頭市 THE LAST
香取慎吾主演の座頭市映画。監督は阪本順治ですが、出来上がりとしてはわりとオーソドックスな娯楽時代劇といった印象で、彼特有のアクの強さは控えめです。新しい座頭市像を作り出そうとした意欲は買いたいですが、必ずしも全面的に成功したとは言い切れないかもしれません。寺島進演じる貸与の妻トヨ役で工藤夕貴は出演。
⑤ヒマラヤ杉に降る雪
公開当時、ハリウッドに本格的進出として大いに話題になった作品です。共演がイーサン・ホーク、ジェームズ・クロムウェル、マックス・フォン・シドーといった中で、その演技や英語のセリフも評価されました。人種差別と戦争も背景に踏まえながら、かつての恋人に優しさをみせる青年をイーサン・ホークが演じています。
⑥ピクチャー・ブライド
これは米国の作品です。タイトル通り、写真だけでハワイの農家に嫁ぎ、苦労しながらも夫婦の絆を深めていくというドラマで、日本人の妻を演じるのが工藤さん。誠実に作られた作品ですが、その分面白味はないかも。
⑦ラッシュアワー3
人気シリーズの3作目に刺客として出演。ちなみにこの作品には真田広之も出演しています。作品としてはお約束通りの展開で、ごくごくノーマルな出来。この作品の役目は果たしているでしょう。ただし工藤さんの悪役はいまいちしっくりこないし、あっけない死に方はちょっと切なかったです。
⑧リミッツ・オブ・コントロール
ジム・ジャームッシュ監督による多国籍の犯罪映画は確かにかっこいいです。かっこいいのですが、この作品を「面白い」といえるセンスは私にはなく、むしろ退屈を覚えました。でも、雰囲気は抜群。
⑨ミステリー・トレイン
こちらもジム・ジャームッシュ監督によるオムニバス風の作品。工藤夕貴は永瀬正敏と出演し、日本の若いカップルを演じています。ここではヌードも披露しています。どうもこの監督の作品はとっつきにくいというのが、正直な私の感想です。
⑩L change the world
「デス・ノート」のスピンオフ映画として作られた作品ですが、松山ケンイチ演じるLのキャラクターが全く生かされておらず、興行はともかく、内容的には完全な企画倒れで終わった失敗作と断言します。とはいってもまったくつまらないというわけではないのですが、要するにLでなくても済んでしまう話なのですね。工藤さんはテロ集団のメンバーとして出演。Lを苦しめる悪役です。
