英国コスチューム恋愛映画 ベスト10
タイトル通り、昔の英国を舞台にした恋愛映画の特集です。
文芸作品を元にした作品も結構多く、
田舎の田園風景だったり、貴族の屋敷だったり、
とても情緒豊かな秀作が多い印象ですね。
コスチュームとタイトルにつけましたが、
とりあえず現代劇ではないという広い範囲から選んでみました。
①プライドと偏見
ジェーン・オースティンの名作を映画化した作品です。恋する女性のせつないほどの痛みが観ている方にもビシビシと伝わってきます。ユーモアも散りばめながらも品のある優雅な雰囲気も味わえ、恋愛映画としてとても魅力的な仕上がりになっています。そして主演のとにかくキーラ・ナイトレイがとにかく素敵なんです!
②恋におちたシェイクスピア
オスカー受賞作品です。グウィネス・バルトロウが裕福な商人の娘を演じ、男装やヌードを見せてくれます。「あーれー、お代官様」的なシーンが印象的ですが、シェークスピアを登場させながらも、あくまでも架空の恋愛騒動を描いているところが独創的。
③いつか晴れた日に
イギリスの田舎の田園風景と姉妹の恋愛騒動がのどかな時代背景とともに、心地よい気持ちにさせてくれます。3人姉妹の恋の話もライバルやら裏切り男やら、わくわくドキドキの展開で面白いです。長女がエマ・トンプソン、次女がケイト・ウィンスレット。2組の結婚式でめでたくエンディング。
④エマ
英国の若い女性たちの恋愛騒動を描いた可愛らしい作品です。少々おせっかいでおしゃま、自分のことより友だちのことが気になってしまう主人公をグウィネス・バルトロウが魅力的に演じています。嫌味もなく、ハッピーな気分になれます。こちらもジェーン・オースティン原作。
⑤眺めのいい部屋
ヘレナ・ボナム・カーターが良家の令嬢を演じています。本当に愛しているのは誰?時代や国が変わっても、必ず恋愛に付きまとうテーマで描いた、まだまだ恋に慣れていないお嬢様のロマンスムービーです。美しい風景とハッピーエンドが余韻を残してくれます。カーターが今からみるとかなりあどけないですね。
⑥ミス・ポター
ピーター・ラビットを生み出した作家の物語。悲劇が途中で挟まれるものの、全体としてはおっとりとした優しい映画になっています。前半はほんわかムードの甘いラブストーリーを主軸に、ミス・ポターが絵本作家として成功するまでのサクセスストーリーを取り混ぜての展開。しかし前兆のない突然の悲劇をはさんだ後半は、ラブストーリーから離れて、自然と生き物を愛するミス・ポターの生き方、社会貢献の仕方を描いていきます。レニー・ゼルウィガー主演。
⑦理想の結婚
ロンドン社交界の恋愛あれこれを描いたコメディ。秘密や嘘のつきあいで、展開が見えにくくてしゃれた脚本です。特に意地悪な女を演じるジュリアン・ムーアの存在感が抜群。嵐の火種だけ残して去って、あとは知らないという態度がおしゃれです。
⑧ジェイン・エア
少女時代を演じるアンナ・パキンが気の強そうな少女を上手に演じ、教師役のシャルロット・ゲンズブールに引き継ぐ形。幼くして両親を亡くしたヒロインの過酷な運命、そして身分違いの恋を描いた作品。後半になり動きが激しくなります。
⑨ある公爵夫人の生涯
愛のない結婚を強いられ、跡継ぎを産むことだけを期待された公爵夫人をキーラ・ナイトレイが演じた実話を基にした映画です。別に愛する男性が現れながらも、思うままにならない人生に苦しむ主人公に同情しつつ、縛りが多いこの時代の貴族の窮屈さを感じずにはいられません。
⑩嵐が丘
人間関係も複雑で、この中でもやや異質などろどろした世界を描いた悲劇です。世代を継いで復讐を果たそうとする男の執念を強く感じます。