古尾谷雅人 出演映画 ベスト10
ひょうひょうとした独特の演技が魅力的だった俳優さん。
まだまだこれからが期待されている中で、
自らその命を絶ってしまったのは未だに残念です。
しかし残した作品の中での雄姿は、
これからも輝き続けることでしょう。
そんな古尾谷氏の出演作10本です。
①ヒポクラテスたち
医大生たちの青春を描いた大森一樹監督作。それぞれに悩みや目標を抱えながらも、大学病院での実習を通して成長していく様子が、みずみずしくそしてどこかけだるく描かれた佳作です。古尾谷雅人は主役として、医大生の一人を演じています。
②守ってあげたい
深い考えもなく自衛隊に入隊した菅野美穂演じるヒロインの成長ぶりを描いた青春コメディ。とにかくアクの強いキャラクターがたくさん登場してきて、およそ自衛隊というイメージからかけ離れた設定ながら、中盤以降はシリアスムードになり、ちょっと感動さえしてしまいました。古尾谷さんは空挺隊長の役。
③いちご同盟
思春期の恋と、生と死、さらに進学問題もからませ、なんとも切ない物語。よくある病気もののひとつですし、演技もほぼ素人なのですが、それがかえって素朴な味わいになっています。その経験の浅い出演者を岸部一徳や竹下景子らとともに、古尾谷雅人らが支えています。
④のど自慢
井筒監督による、タイトルどおり、NHKののど自慢を題材に、予選会に集まる人々の背景にあるドラマを描いた笑いと涙の群像コメディです。作曲家の先生役として古尾谷氏が出演。
⑤略奪愛
「女ストーカーの悲劇」といった狂気の愛の物語。後半はスリラー的な要素まで入り込んできて、ギトギトジメジメの愛情に取り付かれて常軌を逸した行動がエスカレートしていく様子が恐ろしいです。身の回りにも起こるのではないかという恐怖感が、普通の女性がストーカーと化していくことで、より増長されていました。黒木瞳演じるヒロインと不倫の愛欲の世界に落ちていくインテリアデザイナーを演じるのが古尾谷雅人。
⑥ホワイトアウト
織田裕二主演のアクション大作。映画の内容どうこう以前に、これだけのスケール感を持つ日本映画が作られたというだけで意義のある作品でした。古尾谷氏は警視庁刑事局長役。
⑦丑三つの村
古尾谷が演じる主人公の青年がある村の人々を殺しまくるという、とにかく強烈で衝撃的な作品でした。血まみれになって老人も子供も容赦なく襲っていく狂気そのもの。恐ろしい作品です、田中美佐子のヌードでも話題に。
⑧マークスの山
萩原聖人が一見普通に見えて実は恐ろしい殺人者を演じたサイコスリラー。ヒット小説の映画化作品ですが、映画はやや難解ながら、一筋縄ではいかない独特のムードを醸し出しています。古尾谷雅人は刑事の一人。
⑨お日柄もよくご愁傷さま
結婚式・葬式・出産・離婚危機がいっぺんにやってきた一家のてんやわんやを、悲喜交々に描いています。ありそうでなさそう、でも本当にあったらどうするだろうなというところが、この映画の観所です。葬儀屋役の古尾谷氏。
⑩悪霊島
篠田正浩監督による金田一ものです。ということで、おどろおどろしい雰囲気の中での謎解きを描いた探偵ミステリーになりますが、そのおどろおどろしさはやや弱めでしょうか。