アンチ巨人は多く存在すると思うのだが、アンチ・オリックスというのは、珍しいかもしれない。
私は、オリックスが死ぬほど嫌いなのである。
今から3年ほど前、盛岡教室の近くに進学塾ができたことで、次々に塾生を奪われてしまった。盛岡教室は、塾生の数が一気に四分の一にまで減らしてしまった。
そこで、私は経営の立て直しのためにインターネットでオリックス銀行から、わずか50万円を借りる手続きをしたのである。すぐに担当者から電話が入り、指示に従い前年度の青色申告のコピーを送った。その後、また担当者から電話が掛かってきた。それは大変屈辱的な内容だった。
「あなたは日本一最低な経営者です」とやじられ、大変人を小馬鹿にした口調で「経営を立て直すのにいかなる努力をしてきたのですか」と尋ねられた。それでいろいろ話したのだが、返ってきた言葉は、「あなたの会社は、ままごと遊びをしているようなものです。お金を融資するとかというような問題ではなく、あなたは会社を経営する資格など全くありません。すぐに会社を辞められた方が世の中のためになります。まるでお話になりません。あなたは社会人としても最低です。あなたのような最低な人と話している時間など私どもにはないのです」と、随分人を見下げたような口調でののしられた挙句、一方的に電話を切られてしまったのだ。
仕方ないので、それから約2年間、副業として新聞配達をすることになった(実際は、副業にもならないほど僅かな収入しか得られなかった)。特に、北国ゆえに、二冬の配達の経験は、実に苦しい体験だった。その間に、母の介護と父の介護と続き、寝不足のため、書道教室の指導中に何度も居眠りをすることになった。
そうやって危機を乗り越えてきたが、その間、羨望の目で見るしかなかった筈の世の中の最先端を行くような会社がいくつも倒産に追い込まれ消えていった。ままごと遊びをしているような私の書道塾は、それでも続いているのだから不思議である。
最近の会社は、派手にやっていても長続きがしないケースが多いようである。「3か月で結果を出さないとクビにする」などと社員にプレッシャーを掛けるなどして、短期間に膨大な売り上げを上げるのだが、やはり時間を掛けて作り上げたものではないゆえ、どうしても脆さが出てしまうようである。目先で人の心を掴むことができても、信頼までは得られていないのである。
あの電話のことを思い出すだけでも腹が立つ。そして、オリックスという言葉を聞いただけで腹が立つのである。
というのは、半年くらい前までのこと。ここ半年、特にインスピレーションが冴え、素晴らしい友との出会い、良い本にも多く恵まれ、人生で最も素晴らしい学びを得ているゆえ、腹を立てることが全くなくなった。
つまりオリックスなど、私の眼中には無いと言った感じだろうか。