早いもので、あと数日で西暦9月を迎えます。月暦八月十五日(西暦9月24日)は「仲秋の名月」。佐久月の会では、この日にお月様をお迎えする「月待ち」を行います。詳細はまた改めてお知らせします。その「仲秋の名月」の日に行事が行われる、佐久の興味深い場所があります。

 

昨年、佐久市の望月で行われた「仲秋の名月会」の翌日、志賀先生達と地元のメンバー数名で、佐久市の「皎月原(こうげつはら)」という場所へ向かいました。

 

 

私は個人的に興味があり、この場所を何度も訪れています。きっかけは小学校の頃に参加したサマースクール。当時の大人(男性)が「UFOが降りた場所があって、そこだけ丸く草が生えないんだよ」と言うので、当然子供たちは興味津々。みんなで行ったのでした。「皎月原」は、今と変わらない様子でしたが、その周りは広く遺跡発掘作業が行われ、黒曜石の矢じりが沢山落ちていて、拾って帰ったのを覚えています。

 

それから30年以上経ったある時「皎月原」を思い出し調べてみると、そこは佐久市教育委員会の指定文化財で、仲秋の名月には知恵団子をまく行事が行われている、とありました。そんな行事があるというのは、地元の私も知りませんでした。早速その土地へ行ってみると、そこに書かれた伝説に、ますます興味を持ちました。その時の事を、昔のブログ(ricoのルーラル・ライフ「伝説とUFOの関係」)に書いています。それ以来友人を何人か連れて行ったり、仲秋の名月には知恵団子を拾いに行きましたが、関心を持つ人はなかなか現れませんでした。

 

 

数年後、たまたま話をした友人が「そこは職場の近くだから行ってみる」と興味をもって、いっしょに「皎月原」へ行った後、その事をブログにアップしてくれました。それが「響きあういのちのルーツを訪ねて」。とても丁寧に書いてくださっています。

 

同じ頃、志賀先生に「皎月原」の伝説をお話をした事がきっかけで、先生も非常に関心を持たれて、2年前に「東京 月の会」の方々と訪れ、昨年は私も一緒に同行しました。確かに信仰の場所なのですが、もう少し手がかりが欲しいと思いました。その時、もう一人の友人が「奥にも何かあるみたい」と言うので行ってみると、そこには3基の祠と古墳があり、歴史が書かれていました。周辺もキレイに手入れをされていて、その写真が友人のブログに載っています。

 

「皎月原」では今年も皎月様を偲び、「仲秋の名月」に知恵団子まきを行うそうです。日程は9/24(月)祝日の16時から。昔は夜店などが出る大きなお祭りだったそうですが、今は来る人もまばらな感じがしたので、もっと多くの人に来て欲しいなと思います。

 

今年は、志賀先生と一緒に「皎月原」とつながりのある平尾山と吾妻山(別名 白山)にも登りました。それについては改めてこちらでご紹介します。

 

今日は「月暦七月(文月)十三日」処暑・第一侯 

 

三日後は「十六夜」望 20:56

 

🌙二十四節気【処暑】

暑い季節が終わるの意だが、一説に残暑が「少時不退(しばらくしりぞかざる)」の意ともいう。(七月十三日〜廿八(二十八)日)

 

🌙七十二侯【第一侯 : 綿柎開 めんぷひらく】

綿の花が咲き、実を結ぶ。(七月十三日〜十七日頃)

 

志賀勝「月と季節の暦  戌年(2018年版)」より

 

長野ではだいぶ暑さも和らぎ、朝夕は肌寒くなりました。かと思えば、昨日の日中は30度越えで、今日も暑くなるとの事。まだまだ気は抜けません。これから秋作の野菜が始まりますので、今後もしばらくは熱中症に気をつけましょう。

 

志賀先生のカレンダーには書かれていませんが、本来のお盆(盂蘭盆会 うらぼんえ)は、月暦(旧暦)の七月十五日だそうで、今日あたりから満月にかけてという事になります。盂蘭盆会の詳細はウィキペディアを参照。

 

先日、月の会(佐久)で今後に向けての話し合いをしました。来月の望(満月)になるのは9月25日の11:52ですので、仲秋の名月は9月24日(月暦 八月十五日)になります。この日、佐久周辺のお月様が美しく見える場所で「月待ち」をする予定です。詳しい内容が決まりましたら、こちらでお知らせします。

 

写真は長野県小諸市の浅間山麓、高峰高原からみた佐久平です。

 

 

 

お盆明けの8月17日は、月暦(旧暦)七月七日の七夕様🎋。爽やかな秋風が吹き、澄み渡った気持ちのいい青空になりました。

 
佐久月の会メンバー6名で山梨県へ。志賀先生達と合流して、南アルプス市の方々による「月の舟 織姫彦星 通わせて ー 伝統的七夕を楽しむ会」に参加させて頂きました。
 
会場はNPO法人 南アルプス いやしの里 が管理する「天空舎」という所で、甲府盆地を一望でき、南側に富士山が見える高台にあります。御崎神社の北側に大きなテントと広場があり、🐝養蜂や🍇ブドウも育てているとの事でした。
 

素晴らしい景色のもと、七夕様のお祭りが始まりました。東の方向に笹飾りが対に飾られ、キュウリやスイカ、カボチャなど瓜類を中心に、旬の野菜や果物を載せた箕と、素麺のルーツと言われる索餅(さくべい)をお供えされていました。
 
もともとは、サトイモの葉に溜まった朝露ですった墨で、人型をした梶の葉に願い事を書くのだそうですが、時代を経て紙に書くようになったとか。今回は梶の葉の代わりに、桑の葉(人型をした葉)に願い事を書きました。山梨県で伝わる七夕人形「お留守居さま(オルスイサマ)」の作り方も教わりました。
 
 
 
 
 

七夕行事は大陸から日本に入ってきて、その後日本の文化が融合したお祭りになったそうです。それにちなみ、索餅をルーツに持つ素麺、中華風おこわ、旬のお野菜を使ったお料理などを頂きました。七月七日なので、すべて「7つ」づつ盛り付けられ、手作りの竹のうつわで、ながし素麺をいただきました。素晴らしい演出で、準備にご苦労された事と思います。
 
 
 
 
 
 
 
お食事をしながら、次々と見えてくる星を眺め、話に花が咲きました。その後、志賀先生のお話しと、俳句会の方々による俳句の発表をお聞きしました。俳句界で七夕は秋の季語だそうで、七夕は初秋の行事なのだと実感しました。
 
 

南アルプス市のスタッフの皆様に、素晴らしい場を提供して頂き、来年は佐久でも開催出来たら良いなと思いました。本当にありがとうございました✨