昨日は「月暦九月(長月)九日 重陽」
今日は「月暦九月(長月)十日 寒露・第三侯」
🌙五節供【重陽 : ちょうよう】
五節供ひとつで菊の節句ともいう。九は陽数(奇数)の極(きわみ)で、九が重なるこの日を昔から中国では尊んで祝った。日本では菊酒や菊綿の風習が残った。(九月九日)
🌙七十二侯【第三侯 : 蟋蟀在戸 しっそつこにあり】
キリギリス(一説にはコオロギ)が家の中に入って鳴くころ。(九月十日〜九月十四日頃)
志賀勝「月と季節の暦 戌年(2018年版)」より
昨日は日本における五節供の一つ「重陽」でした。別名「菊の日」とも呼ばれ、菊の花を飾ったり、菊の花を浮かべた菊酒をお供えして飲んだり、栗おこわを作る事もあるようです。五節供に入るほどですから、かなり重要な節句である事を感じさせてくれます。
先日のブログに書きましたが、月暦(旧暦)九月九日を「おくんち」と称してお祭りが行われる場所がありますが、今では新暦に置き換わったり、旧暦に近い日取りとして10月9日に行われるところもあるようです。佐久地方でもかつては行われていたようですし、平尾山へ登る「おくんち参り」という習わしがありました。
私達は今日「おくんち参り」をする予定でしたが、参加する予定のメンバーそれぞれに事情ができて、山へ登れなくなってしまいました。その結果、時間を変更して、皎月原(こうげつはら)へ行った後に平尾大社へ参拝する事になりました。皎月原の伝説である白山大権現様のルートを辿ろうと言うわけです。
皎月原と平尾大社の白山社ともに、菊の花、菊酒、栗おこわをお供えして、それぞれの歴史に想いを馳せてみました。この地域の時代の変遷、伝説の由来、人々の生きた証。昔の人の暮らしは今よりもっと自然を身近に感じていて、与えられる恵みも、襲い来る脅威も、体で感じていたんだと思いました。今日はただただ、感謝の中でひと時を過ごしました。
このブログをお読みになって、もし何かを感じられる方がいらっしゃったら、ぜひ来年の月暦九月九日、重陽の日に、神棚やお仏壇へ、おくんちのお供えをして頂けたらいいなと思います。「重陽」とは「陽が重なる」こと、「陽がきわまり陰となす」。これから寒い「陰気」が増してきますので、風邪をひかぬようご自愛下さい。
写真は、稲扱きが終わった後に稲クズ燃している様子です。秋の香りが立ち込めていました。