怪我したアスリートを無理させず守る為に必要な事

この記事は1801文字です。（読破予想時間：約4分17秒）

今年、大相撲初場所で横綱・稀勢の里関が引退しました。

その時にぼんやりといろいろ考えていた事を記事にしたいと思います。

一昔前は、アスリートが怪我を隠して、或いは、怪我を押して出場して勝ったりすると、「怪我をしていたのに勝つなんて凄い！」だとか「素晴らしい気力だ！」「根性が違う！」などと美談になったものだが、今は、少しその評価は変わりつつある。

こう言った事が美談になる風潮は、アスリートを再起不能に至らしめる事も懸念される事であり、深刻な怪我をした場合、棄権する勇気を持つ事の方を褒めるべきだと言う意見が主流になりつつあるのだ。

この意見には僕も賛成だし、アスリートの将来を考えると怪我をした場合はやはり、勇気を持って棄権して欲しいと僕も思う。

しかし、こう言った意見が出る様になっても、やはり、アスリート本人はなかなかそう簡単に「怪我をしたので、棄権しまぁーす！」とはならない。

特に、苦しいトレーニングに耐えて、ようやく辿り着いた、自分が目標にしてきた舞台を目の前にしてとなると、より、それは難しい選択となるのは僕にも理解出来る。

そして、ベテランより若い選手によりその傾向が見受けられる様にも思える。

横綱・稀勢の里関の場合は、横綱・日馬富士関との一戦で大怪我を押して、何度も本場所に出場しようとしては休場を繰り返した訳だが、結果、それで引退になったと言う訳ではない。

稀勢の里関の場合、日馬富士関との一戦で怪我をした段階で、筋断裂と言う再起不能の傷を既に負っていたのだから、この話には当てはまらないものの、その結果を知る前は、「どうか完治するまで焦らずにゆっくり休んで治療に専念して欲しい」と言う思いを持って観ていたのは事実だ。

そして、稀勢の里関の引退の報を聞いて、あれこれ考えた事が今回のこの記事の内容だ。

フィギュアスケートの羽生結弦君は、去年ロシア杯で足首の怪我を押して、優勝を捥ぎ取りグランプリファイナル進出を決めたが、その代償は大きく、結果、グランプリファイナルを欠場する事となった。

彼を応援し続ける１国民の立場としては、彼の将来が心配でならないのが純粋に心に去来する思いだ。

逆に、つい先日女子シングルスで大坂なおみちゃんの優勝で幕を閉じた全豪オープンテニスの男子の試合、錦織圭選手が途中棄権をしたのは、まさに勇気ある決断だったのではないかと僕は思っている。

◇大坂なおみ選手、全豪オープン制覇！

前者の羽生選手の様な事例は、挙げればキリがない程アスリートの世界にはあり、後者の錦織選手の様な事例はまだまだ少ない様な印象があるのだが、実際の所は不明だ。

こう言った選手達を周りが何とか守る方法はないのだろうか？

そんな事を考えて間もなく、答えはすぐに出た。

ある。

普通に、ボクシングなど一部の競技では、既に行われているではないか。

つまり、各競技団体が、大会前にオフィシャルドクターを雇って、ドクターの診察を義務づければいいのだ。

プラス、競技中に変なこけ方をしたり、どこかぶつけたりして怪我をした可能性がある場合も、すぐに、ドクターが診断をすれば尚いい。

そして、選手本人や監督・コーチ・親方の判断や意思に任せるのではなく、オフィシャルドクターの判断が全てに優先する事にすればいいのではないだろうか。

要は、オフィシャルドクターのいわゆるドクターストップは絶対なのだ。

そこに気付くと、何故各団体は、そういう事を実施していないのかと言う事の方が逆に不思議の思えて来る程だ。

とまあ、そんな事を考えていた訳ですが、この一石が小さな波紋となり、どんどん大きな波紋へと繋がればいいなと思っていたりします。

出来れば、東京オリンピックにはそう言った体制になっていて欲しいと、理想を描いてたりもします。

◇オリンピックの開閉会式で歌いたい！

東京五輪2020まで、もうほとんど日が残されていないので、あまり現実的ではないのかもしれませんが。(´＿｀｡)

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