この記事は4019文字です。(読破予想時間:約9分34秒)
■詩のかけら降りてくるのか創るのかどちらも出来てようやく詩人
いきなり自作の素人短歌から入りましたが、短歌でも詠んでいる通り、今回の主題は「詩」です。
この短歌の自己評価は後半にまた。(^o^;)
以前、「詩」について追究する記事を書いた事があるのですが、その記事から更に核心に迫った続編の様なものです。
◇詞と詩の違いと、詩のセオリーやルールについて
上のリンク記事を書いた頃には、「詩」の定義に当たるものは何も見つける事が出来ませんでしたが、今、検索してみるとこんな記事を見つけました。
◇詩(し)とは - コトバンク
「詩」と大きく言ってしまうとその範囲はあまりに広く、今回・前回と僕がテーマにしているのは自由詩であって、自由詩とは何なのだと言う話です。
まあ、散文詩も含めても構いませんが。
◇散文詩と自由詩の違い
つまりは、詩を書こうと思った場合、そこにはどういうルールが存在して、何を満たせば詩になるのかと言う事です。
歌詞、いわゆる「詞」の定義については、何度もこのブログで話をしてきたので、今回はやめておく事にします。
上のコトバンクではいろんなメーカーの辞書や百科事典の説明が掲載されています。
そう言った説明・解説を読んだり、今までいろいろ調べてみた結果、ある一つの自分なりの捉え方に辿り着いたので、今回、書かせて貰う事にした訳です。
と言っても、完全な結論ではありません。
こんな考え方でいいのかな?と、一人でああでもないこうでもないと考えた中で、一番最初に形になった意見であって、まだ正解だとも不正解だとも言える意見ではありません。
そして、これからも同じ様に自分の中で形になる意見がどんどん出てくるでしょう。
あくまでそのうちの一つを発表するにすぎませんが、僕にとってはそれも意味のある事だと感じています。
コトバンクの中の日本大百科全書(ニッポニカ)の解説の中にアリストテレスのこんな言葉が掲載されてます。
「詩人にとっていちばんたいせつなことは比喩を完全に駆使する力をもつこと」
それに「凝縮した感情表現、高められた言葉にすぎない」と言う新倉俊一さんの言葉。
そしてコールリッジの「散文はよいことばのよい組合せで、詩はいちばんよいことばのいちばんよい組合せである」と言う言葉。
僕のこれまでの認識とこれらの言葉を加味して僕の中から出た結論候補の一つは、「自分の感情なり風景なりを説明しているだけならば、それは詩にあらず散文である。いらない言葉を削ぎ落とし凝縮し、比喩なり何なり高められた文を詩と呼ぶ」のではないかと言うものです。
つまりは、詩的な要素だとか、詩の欠片と言うものは、人が読んだり聞いたりした時に、表現そのものに「おっ!いいね」と食い付く可能性があるものと言ってしまってもいいのかも知れません。
一番上のリンク記事の中でも述べた事ですが、詩と詞は違うと言いながらも、詞の中にも詩の欠片は存在するものです。
作詞の過程で詞には詩の欠片を埋込まなければならないと言う絶対的なルールはありません。
しかし、詩的要素を含んだ歌詞は圧倒的に多く、ないより大抵の場合、あった方がいいのが詩の欠片と言うものなのでしょう。
そう考えると今までの自分の疑問は大方片付いて、結ばれていなかった線が結ばれて、いろいろな矛盾点の辻褄が合ってくるのです。
僕は、自分で自由詩や散文詩を書く事はほとんどありません。
昔、コミュニティーサイトで知り合ったアマチュアの詩人の女の子につられて、詩(ポエム)を書いていくつかそのサイトで発表した事があるのですが、今から思えば、形式は詩っぽい形式をつかって、誰が見ても詩を書いていると分かると言う形は作れていましたが、その文章の中に詩の欠片はほとんどなかった様に思います。
まるっきりの初心者ポエムですね。
◇僕が愛する言霊使い達
当時は、その事にすら気付かずにただ面白くて書いてたって感じなので、今、読み返してもその楽しんで書いてる感じだけは伝わる詩だと思います。
作詞をするのに、詩的表現を鍛える為にも詩を本格的に書いてみようかと思ったりもしたのですが、結局、そこには至りませんでした。
僕が今は自由詩を書かない訳は、詩を書いている途中に紡ぎ出せた詩の欠片が何だか勿体ない気がするからなのです。
詞と詩はただ知識もなく読み比べただけではどっちが詩でどっちが詞なのか、普通の人には区別がつかない程、その体裁は似ています。
その作りや中身は全くの別物ではあるのですが。
しかし、体裁が似たものの中で出てきた詩の欠片は、結局、詩(ポエム)ではなく、作詞で使いたくなるのです。
で、結局その詩は詞へと書き換えられこの世から消滅してしまう訳です。
これが、僕が詩を書かない・・・否、詩を書けない理由なのです。
プレバトで有名な俳人、夏井いつき先生もよく「詩の欠片」と言う言葉をお使いになられます。
俳句も詩です。
短歌や川柳と同じ定型詩です。
たった十七音で詠む俳句でも詩の欠片はとても重要なのです。
だって詩ですから。(笑)
しかし、僕が冒頭で詠んだ短歌はどうでしょう。
俳句と同じ定型詩でありながら、詩の欠片らしい表現はどこにも見当たりません。
この歌は、詩人とは何かと、自分なりの意見を説明したに過ぎません。
まぁ、僕の場合は完全な初心者ですし、まず、定型を守って何かを詠む癖をつける所からかなって言う思いで歌を詠んでますので、今はこれでいいと思ってるんですけど、やっぱり駄作は駄作ですよね。
でも、そうは言っても、やはり5・7・5・7・7と言う三十一文字(みそひともじ)の定型を守るだけではなく、何とか詩的表現を探そうと必死になる事も当然あります。
だって、それが醍醐味ですから。
これは僕にとっては自由詩(ポエム)と違って、確かに詩の欠片を紡ぎ出す訓練になるかもって気はしてます。
だから短歌に興味を持ったと言うのではなく、単純に昔から短歌に興味があった所へ、セーラー服の歌人・鳥居さんの作品によって大きな衝撃を受けて自分でも詠んでみたくなってちょくちょく詠んでいると言う事なんですけどね。
しかし、勉強すればする程って程は勉強してませんが、ま、すればする程、有名な歌人の方達の凄さが分かって、これは趣味程度でのんびりと詠んでて太刀打ち出来る相手ではないなと改めて認識させられましたね。
作詞の参考や勉強になると言う点では、俳句も短歌もどちらも同じなのですが、自分で作るとなると、うまく言えませんが、俳句脳と短歌脳は全く違うんです。
僕が、俳句に向いてないだけなのかも知れませんが。
でも、僕が感じる所では、同じ定型詩でもこの二つは明らかに別ものなんですね。
季語だとか切れ字だとか、俳句の方が知識として知っておかなければならない事は多く、そういう意味では、短歌より敷居が高いと言うのはあると思います。
しかし、どっちが簡単でどっちが難しいと言うものでもないし、僕の中では、そのやりやすさの分かれ目は、自分がどっちの脳なのかと言う事なのだと感じているのですが。
勿論、歴史的にも、両刀使い出来る脳を持ってらっしゃる方はたくさんいらっしゃいますが、僕は、どちらかと言えば、短歌脳なのかなって感じがします。
鑑賞するのは、どちらも楽しめるんですけどね。
自分では短歌脳なのかな?なんて言ってはみましたが、まぁ、まだ初心者なので自分が短歌脳でも俳句脳でもないと言う可能性もあって、今の所、どうなのかは全く分からないのが実際の所な訳ですが。
話は飛びますが、それと同じ様に、作詞脳と作詩脳も違うと感じてます。
僕の場合、もしかしたら、両刀使い出来る脳なのかも知れないと感じてはいるんですが、何かいい発想が湧いた時、それを詩として仕上げるのを勿体ながって、詞を作る事を優先してしまいますので、例え作詩脳と作詞脳の両方を持ち合わせていても意味のない人間と言える訳ですが。
でも、詩を書いてみたいと言う欲望は常にあるんですよねぇ〜。
短歌脳、俳句脳、作詞脳、作詩脳については、自分の中でしっかりそれの正体が掴めて説明出来る様になった時にもでもまた詳しく書きたいと思います。
今回は珍しく、前半でテーマの結論(と言っても候補ですが)が出てしまいましたが、結局、今回のテーマ「詩の定義」の結論候補としては、詩とは単なる説明ではなく、凝縮して高められた言葉を駆使した文であり、読んだり聞いたりした人が、「いいね!」と食い付く可能性のある表現が詩の欠片って事ですね。
あくまで、僕個人の捉え方の一つと言う事ですが。
でも、何かかなりスッキリした!ヽ(゚◇゚ )ノ
◇今までに発表した自作短歌集です。
☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*
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