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去年に書いた記事『音楽の話って、実はあまりしない。』に続いて、『実は~』シリーズ、第2弾です。
第1弾の『音楽の話って、実はあまりしない』って言うのは僕個人の話で、ミュージシャン全般、共通の話ではありませんでしたが、今回の話は、「そうそう」って人が案外多いんじゃないかと思える、そんな話です。
それでは、スタートです。
以前、『何から聴けばそんな詳しくなれるの?』と言う記事で、タイトル通り、何から聴けばそんなに音楽に詳しくなれるのか?と、よく質問されると言う事を話したが、実は、僕は皆が思ってる程そこまで音楽に詳しくはない。о(ж>▽<)y ☆ウヒョ!
これは僕に限った話ではなく、おそらくミュージシャンは皆、大抵そうなのではないだろうか。
ただ、誤解がない様に、ミュージシャン達の名誉の為にも、もう一度強調しておくが、あくまで「皆が思っている程」は詳しくないのであって、「たいして詳しくない」と言う事ではなく、勿論、一般人よりは格段に詳しい事は言うまでもない。( ̄^ ̄)イバリン!
「音楽に詳しくない」と一言で言ってもいろんな意味があるが、いろんな曲やアーティストを知っているかどうかと言う意味での「音楽に詳しくない」である。
これを意外がる人はきっと多いとは思うが、本当の話だ。
ミュージシャンと呼ばれる人種には、この手の人間は多い。
と言うより、これからおいおい説明していくが、ミュージシャンである限り、絶対にそうなってしまうのだ。
勿論、さっき話した通りごく普通の人よりは、相当詳しいのは確かだろう。
でないと、音楽なんておそらくやってない。
でも、上には上がいるのだ。
それも相当な格上が。
先に答えを言ってしまうと、その格上とは、ミュージシャンではなく、リスナーの人達だ。
しかも、ただのリスナーではなくヘビーリスナーと言われる様な人達の事だ。
ミュージシャンよりヘビーリスナーの方が、間違いなくたくさんの音楽を知っている。
ミュージシャンも当然音楽はたくさん知っているが、その人達は本当にたくさん知っている。
音源をたくさん知っているだけでなく、音源やアーティストにまつわるエピソードや裏話にも恐ろしく精通している。
ここで「そんなの人による」などと言う屁理屈は勘弁して欲しい。(-""-;)
もし、そうでない人がいるのなら、それはヘビーリスナーと呼ばれる人ではなく、そこそこ詳しい、「ただのリスナー」と言う事だ。
今、ここで話しているのはあくまでヘビーリスナーの話だ。
ミュージシャン達も大抵は、音楽を始める前はヘビーリスナー並に音楽を聴きまくってた人間だ。
しかし、1日は24時間と決まっている。
楽器を手にしたり音楽を演(や)る側の人間になった時から、その時間の割当ては、演る時間へと比重が傾いていく様になる。
そうしてる間にも、ヘビーリスナー一直線の人達はどんどん新たな音を取り入れ続ける。
そして、気付いた時には、その知識量は埋まらないくらいの差になっていると言う訳だ。
簡単な話が、ミュージシャンである限り、聴く事ばかりに時間を割けないので、リスナー時代より聴く量は減って当然と言う話だ。
こうして話してみると、当たり前すぎる話ではあるが、けっこう、ミュージシャン=音楽の専門家と言う概念からか、ミュージシャン程、音楽を知っている人間はいないと思い込んでる様な人もけっこういるのは事実だ。
ミュージシャンは年がら年中、一日中音楽にどっぷり浸かっている。
だから当然、演奏者であり創作者であるミュージシャンは、多角的な意味では誰よりも音楽を深く理解しているだろうし、トータル的な意味では誰より詳しい存在の一つだと言える。
しかし、今回はそんな話ではない。
あくまで、音源やアーティストに関する知識量の話だ。
では、具体的にミュージシャンはどれくらい音楽を知っているのかって話をしてみよう。
実は、それは僕にもよく分からない。(#/__)/ドテ
でも、自分の事だけは当然分かるので自分自身の話をしてみる事にしよう。
以前、別の記事で、何度か書いた事があるが、僕は週1のペースで新譜を仕入れて聴く。
新譜と言ってもニューリリースされた音源と言う意味ではなく、自分にとって新たな音源と言う意味だ。
週1と言うきっちりした数字が出てくる訳は、週1でレンタルCDへ通ってるからだ。
何時頃からだろうか?
10年どころの話ではない。
随分前から始まった習慣だ。
レンタルでCDを借りて、1週間後に返しに行く。
そして、返す為にせっかくレンタル屋に来たのだから、また何か借りて帰ろうとなる。
僕の中で、この現象を「チェーンレンタル」と勝手に命名して呼んでるのだが、そのチェーンレンタルの状態が長い間続いていると言う訳だ。
借りる枚数はバラバラだ。
1枚だけの時もあるし、気になるものがたくさんあれば5枚以上借りる時もある。
僕の音源の仕入れ先の大半はレンタルだ。
まず、初めにレンタルで借りる。
そして、どうしても欲しいCDでレンタルにない物は、DL配信で購入する。
DL配信されてないものは、CDで買うと言う流れだ。
そういや、CDはもう少なくとも3年は買ってないと思う。
この話だけを聞けば、相当詳しくなるんじゃないかと思うだろうが、そんな事はない。
1年を週に直すとたったの52週間程度しかないと聞くと、「あそっか」と思って貰えるだろうと思うが、1回につき1枚しか借りなければ、年間新たに聴く事が出来るアルバムはたったの52枚と言う事になるのだ。
現実には、もっと借りてるが、それでもたかだか知れている。
僕が音楽を始める前、すなわちリスナーだった頃はまだ、小・中学生だったのでそんなにはお金がなかったものの、その分、ラジオをしこたま利用して音楽を聴いたものだ。
リスナー時代に聴いてた量は、年間アルバム52枚分なんて遥かに超える量の音楽をどん欲に聴き漁っていた。
ほぼ毎日、FMでエアーチェック(FMから流れる曲を録音)して、空いてる時間は一日中音楽を聴いてたそんな印象がある。
と言っても、僕の場合は、部活にも燃えてたし、その頃から音楽を聴く事だけに燃えている様な奴もいて、そんな奴には到底かなわなかった事は言うまでもない。
そんな頃ですらヘビーリスナーの知識には遠く及ばなかったのに、あの頃より音楽を聴く時間が減っている今なんて、ヘビーリスナーの人達からすれば、詳しいなんて呼べる域ではないんだろうなとすら思える。
ただ、一般の人が僕と話してて「この人詳しいな、よく知ってるな」って思ってしまうのも間違いではない。
僕達は、一言で言うと偏っているのだ。
何でもかんでも詳しい訳ではないが、自分の専門とする分野に特化した偏った聴き方をしてしまっているのだ。
例えば、ミュージシャン同士で話してても、例外はいるものの、メタル系のミュージシャンに僕がブルースやその他のブラックミュージックのディープな話をしても、話についてこれる者はほとんどいない。
その逆に、僕もメタル、ハードロックのアーティストの名前はミュージシャンなら誰でも知ってる程度の有名人の名前くらいしか分からない。
皆、お互いにそんなものなのだ。
僕が過去に組んでいたバンドの中で、最も音楽をよく知っているメンバー達だと感じたバンドもメンバーもそうだった。
最初、出会った頃は、僕の知らないアーティストやアルバムをたくさん知っている奴らで、本当に詳しい奴らだと思っていた。
誰よりも詳しいと言うのは思い過ごしではなかったのだが、彼らもそれぞれ特定の分野に特化しているのだ。
彼らは僕の知らない事をたくさん知っているが、その逆に僕が知っている事をあまり知らないと言う事が、バンドを組んで一緒に活動していくうちにすぐに分かってきたのだ。
落ち着いて観察してみると、まあ、大抵そんなものだ。
しかしヘビーリスナーは違う。
ブルースなどブラックミュージックの音源でも、ロックの音源でも、本当に良く知っている。
一般の人も誰か身近なミュージシャンと会話した時の事をゆっくり思い出して欲しい。
例えば、あなたが、誰かヒットチャートに昇る常連の様なメジャーアーティストの名前を2組、3組と口に出しても、そのミュージシャンは名前くらいしか知らなかったとか、酷い場合には名前も知らなかったって事があった筈だ。
でも、そこはさらりと流して、「そう言うのはあまり詳しくないんだ。俺は○○(←ジャンル)や△△(←ジャンル)しか聴かないから」とか言われたとする。
そのジャンル自体、よく分からないジャンルだったりで、それはどんなのか訊くとやたら詳しい説明が返ってくる。
その瞬間、「うわっ!この人めっちゃ詳しい!」と思ってしまう流れが出来上がるのではないだろうか。
そのジャンルに詳しいのは事実だが、よく思い出して欲しい。
その前に、誰でも知ってるチョー売れっ子を知らなかったって事実を。
ま、それがミュージシャンなのですよ。( ̄▽+ ̄*)
まとめると、まず、一般の人よりはトータルでは圧倒的に詳しい。
しかし、一般の人が思ってる程詳しい訳ではない、
何でも知ってる訳じゃなく、特定の偏ったジャンルに特化されている。
そして、ヘビーリスナーにはかなわない。
これが、真実です。
意外でしょ。( ´艸`)
☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*
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