入札の話
前回の続きです
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議会報告会
入札の話
さて・・・
入札制度は、公共地調達の仕組みであります
公共調達は、国とその関係団体及び地方公共団体とその関係団体等が商品やサービスを購入することであります
その際には、原則として入札をしなければならないというのがルールでありまして・・・
国の場合は「会計法」に
地方自治体については「地方自治法」に
それぞれ規定されております
「会計法」は、明治に入ってからできた法律ですですが、それ以前にも入札という仕組みはあったようです
日本国内で初めて入札が行われたのは、1500年代の後半になってからといわれています
ちょうど豊臣秀吉が天下統一を果たした頃です
当時の公共工事は、主に河川改修等の土木事業
重機などありませんから、とにかく人がたくさん必要だったはずです
なので、人手を集めることができるような有力者が、工事を請け負っていたのだろうと思います
やり方は、基本的に今と同じ
最も安い金額で応札した者が落札者となるわけです
最初の内はよかったようですが、次第に低価格で応札する者が出てくるようになり、しかも仕事内容が雑
安いけど出来が悪い工事というのも多々あったようです
いわゆる「安かろう 悪かろう」というやつです
これについては、当時の数寄者・本阿弥光悦が「本阿弥行状記」のなかで書いているそうです
ちなみに私、図書館に行って「本阿弥行状記」を見てきましたけどその部分を発見することができませんでした
短時間でしたからね
今度、しっかり読んでみようと思っています
また、同じころに「談合」も出現したそうです
こちらは、幕府が普請奉行に出した文書にそのような記述があるそうです
まぁ、何と申しますか・・・
今も昔もやってることは変わらないなぁ~っていう感じです
その後、泰平の世となってからは、汚職というものがはびこったのでしょうね
昔よく見た時代劇の悪代官と越後屋みたいなのがたくさんいたんでしょう
近代に入ってからは、先述のとおり法律ができました
明治時代のはじめ頃に行われていた入札は、「指名競争入札」に近い仕組みだったようですが、法整備に合わせて「一般競争入札」を原則とすることとなったようです
そうすることにより、幅広い業者が入札に参加できるようになり誰もが平等に仕事を請け負うことができるようになったんですが・・・
応札者がどんどん増えて、それまで実績のあった業者が落札できないケースが増え、しかも「安かろう 悪かろう」が多くなり混乱したようです
そこで、これではダメだということになり、必要な場合は「指名競争入札」とすることを可能にする勅令が発せられたそうです
ここでも、起きる現象は今も昔も同じっていう感じです
つづく