終わりました
「テヘランでロリータを読む」
全公演。
仙台公演の打ち上げもそこそこに、
またも諸用のため一足先に抜けて、
深夜バスで東京に戻ってきてしまった。
みんなは、翌日仙台を堪能したみたい!
わたしも松島見たかったわあ!
振り返り…
なかなか出来ないもんですねえ。
単純に、始まってから終わるまで、
約三ヶ月くらいあったから、
このメンバーでいる時間、長かった!
アワヤさんとは、モナカからだから、半年くらいか。
お世話になりました。
なんでしょうかな。
この作品がなんだったのか、
未だにわからない。
わかる必要もないんだけど、
何が言いたいかって言うと、
最後までつかみどころのないまま終わってしまったなあ。
というのが、
正直な感想です。
それが良いのかはわからない!
東京公演のあとから、
相当作品としてジャンプアップしてたと思う。
変わり続けるって、こういうことか、とも思った。
どっかで、「これがこの作品の形です」って、止まることなく成長を続けてた感じ。
多分、明日またやるよ、って言われたら、明日にはまた明日の「テヘランで~」が出来るような気がする。
それぞれがそれぞれのベストを尽くして、
それがバラバラなのが良かった。
だから、よけいさみしかった。
バラバラであればあるほど、
良かったと思う。
相手と向き合う事と、
役としてしっかり孤独でいる。
ってこととの狭間で揺れていれば揺れているほど良かった。
そう思っていて、
でも多分、
そういう状態の中に自分を置きながら創る感じは、
この先ずっとそうなのかもしれない。
甘えずに、一制作者として、
作品に関わっていきたい。
今、すごく強く「創りたい」と、思っていて、
それは、「作りたい」より、「創りたい」という方がしっくりくる。
「創る」という言葉を何となく大げさで気恥ずかしいと思ってこれまで使えなかったけど、
ここは敢えての「創りたい」で。
そう思えたのは、
この作品のおかげです。
間違いなく。
ありがとうございます。
演技することを、初めてくらいに創作活動だと思えた。
みんなで立ち上げた、
フィクションの世界に没頭した。
それは、一人じゃ出来ない事だった。
没頭して、
初めて見えたものがたくさんあった。
すごい世界だと思った。
フィクションは、やっぱりすごい。
ほんとに、今までなんてちっちゃなことにこだわってたんだろう。
出来るとか、出来ないとか。
自分のことばっかり。
いや、今も自分のことばっかりなんだけどさ。
勇気を出して手放して、
みんなでつくった世界に飛び込んでみたら、
自分の枠なんか軽々と越えた、
予想もしてなかった体験がゴロゴロあった。
ほんとに素晴らしいと思った。
もっと創りたい、と思った。
お客様には何が届いていたのかなあ、今さら、あらためて思っている。
もっと見やすい、心に届く、やり方があったんじゃないか、とか、
なんてつまらない事にこだわって、
時間を費やしてしまったものだったか、
とか。
くやしさはあります、もちろん。
そして、
その度につくづく、
座組のみなさんや黒澤さんに感謝するしかないのですが!
終わってみるとあらためて、
時間というものに、
「お前は何がしたいんだ」と、
質問を突きつけられているようです。
こんなに鋭利な質問がどこかから聞こえてきたりして、
まったく途方にくれている今です。
もっと創りたい。
何の答えにもなっていないけど、
その思いだけが、今は頼りです。
いやあ、それにしても、
イメージが立ち上がってくる、
というのは、
それはそれは素敵な体験でした。
余談ですが、
東京に帰ってきて、本屋にふらりと寄りました。
大きな本屋に。
ずらーっと並ぶ本と、そこに本を求めてやってくるたくさんの人。
本の中には、ここではないどこか、が、閉じ込められています。
フリーズドライか冷凍か。
とにかく、誰かの心に生まれた、ここではないどこかのイメージが、
文字の形で収まっています。
それが、カフェか家か、あるいは職場か、
読む人がページを開いた時に、
立ち上るんですね、きっと。
そして、その人の心がその世界に没頭した時に再び、
本の中に閉じ込められていた世界が生き物のように蘇るんだと思います、水中花のように、読む人の心か頭のどこかで。
きっと、伝言ゲームのように、
正確ではないんでしょうね、
作家は神様じゃありませんから。
意図した通りに咲く花や育つ木はないでしょうから。
ただ、
私は、
あくせく働いたり、規則を守る毎日や、現実毎日、死に向かっている、
事実だけが、この世界の全てじゃなかったんだ!
ってことに、今少しだけ実感が持てて、それが、人生を続ける希望に思えた、ということです。
そして、それは私だけじゃない、
その証拠に、本屋さんにこれだけ人が来ている、劇場にだって来て、観て、何かを思ってくれる人だっていたじゃないか、と。
もちろん、それは一面にしか過ぎないと思うけど。
すごく単純だけど、
ここではないどこかをイメージして、
「今、ここ」にできてしまう、
フィクションの世界。
それに、今、すごい恋をしている。
恋に落ちたの!
と、いう感じです。
なんつって。
次回まだ何も決まってないので、
さっそく空回り感ですが。
ははは!
アウトプットしまくったので、
ここ最近はインプットです。
本を読み、舞台を観、人に会い。
次はどうなるんでしょう。
とりあえずは、この気持ちを携えて、新しい出会いを待とっ。
もうすぐは~るですねえ!
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