ワークショップ 第3日 用語のおさらい | 雷神トールのブログ

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トリウム発電について考える

ワークショップ 第3日


トリウム炉について本題に入る前に、核分裂関係の基礎的な用語のおさらいをしておきましょう。


まず「原子核」から。


原子核は「陽子」という正の電荷をもった素粒子と、それと同じ重さだが電荷をもたない「中性子」とがいくつかずつ寄り集まってできている。

陽子の数がその原子核の「原子番号」。たとえば原子番号6は炭素、7は窒素、8は酸素。

陽子の数は原子核の周りを走り回っている負電荷の「電子の総数」と同じ。

陽子と電子の数が同じだから、原子全体は電気的に中性になる。

陽子の数と中性子の数を足したものがその元素の「質量数」。
(電子の質量は無視していいほどわずか)。

いちばん軽い原子は水素で、陽子1個と電子1個からなる。元素記号は「H」。原子番号は1番。陽子1個のみなので質量数は1。

あらゆる元素には、原子番号は同じだが質量数が異なる(つまり中性子の数が異なる)いくつかの同位体が存在する。

たとえば、既存の原発の燃料になっているウランは原子番号は同じ92でも、質量数が異なるウラン235とウラン238とがある。
天然に存在するのはほとんどウラン238で、核分裂を起こすウラン235はわずか0・7%含まれるに過ぎない。

このワークショップの主人公「トリウム」について言えば、
トリウムの原子番号は90。ウランの原子番号が92なのでそれよりも2つ小さい。陽子の数が2つ少ないのが「トリウム」なのです。

この二つの原子の間に91のプロトアクチニウム(Pa)がありましたがすでに崩壊してしまって現在の地球上には存在しない。
なのでトリウムはウランに次いで重い天然元素ということになります。

元素の周期表を見ると最も軽い水素の1番から始まって重いアクチノイド元素が最下段に並んでますね。トリウム(Th)もウラン(U)もその最下段にあります。

原子量はトリウムが232、ウランが238でその差が6あります。このことは安全性の面でものすごく大事なので後でこれについて触れます。


ここで質問。「質量数」と「原子量」はおなじことを意味するのでしょうか?

元素の周期表には普通 アルファベット表記の元素記号の上に小さな数字で原子番号が、下に「原子量」が表記されている。
 
                   92                    90
           ウランは      U        トリウムは       Th      
                                       238                  232

原子番号が 92のウランにも 235 と 238 の同位体があり、この二つは中性子の数が異なる、つまり質量数が異なる。

「原子量」とは広辞苑によれば「天然の元素の相対的な質量を一定の基準に基づいて表したもの。1961年以降は。質量数12の炭素原子を基準にとり、その原子質量を12として他の元素の原子の質量を表す。」

一方、「質量数」とは「原子核を構成する核子(陽子と中性子)の総数。」

また「質量」とは「物体が有する固有の量。物体の重量とは区別される。力が物体を動かそうとする時に物体の慣性によって生じる抵抗の度合を示す量(慣性質量)として定義され、他方万有引力の法則から2物体間に働く引力がおのおのの質量(重力質量)の積に比例するとして定義される。実験によれば、両質量は同等である。単位はキログラム、またはグラム。」(広辞苑)

 

物理と化学の用語の定義は難しいですね。

 

( つづく)