画材屋の想い出 その7 | 雷神トールのブログ

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トリウム発電について考える

小遣いを出し合ってカンパしても一時凌ぎにしかならない。

 

生活に苦しいサラリーしかもらっていない社員は非正規さんに限らず、沢山居るから、同じやるなら社員が団結して組合を作ったらどうか。

 

輸入課に入ったばかりで銀行とのやり取りが初めてだった私を叱りながら沢山のことを教えてくれた第一勧銀のPさんが、ある日「組合ってものは利益をともにする社員が団結して経営者との交渉を有利にするためのものですよ。お宅もワンマン社長の好きなようにさせておかずに、もすこしやったらいい」と、組合員であることを明かしてくれたのだった。

 

そのことが強く頭に残っていた。

 

私は学生時代に全学ストを決議して校舎の入り口にバリケードを築き、試験を受けに入ろうとする学生を阻止した左翼学生たちの革命理論には懐疑的だった。

 

革命というものは虐げられた民衆が飢えて命懸けで蹶起しなければ起こらない。そこそこの暮らしが出来てる日本の民衆が学生が口にする小賢しい革命理論に同調するはずが無い。そう思っていた。まして自分が生きてるうちに起こらない確率が高い革命のために、いちどしかない自分の命を犠牲にする自虐精神と忍耐力は持っていなかった。

 

「反対なんですか!」

私が無言のままでいるのを見とがめたSBさんが険しい目つきで言った。その勢いに私は過剰反応した。

 

「君たちにやる気があんなら、やってもいい。ここだけでカンパしたってたかが知れてるだろ。オレ配送をやってた時に店の人たちと知り合いになったから、署名を集める訴えをビラにして配ったらいいと思う」

 

「君らが本気でやるなら、オレ行動するよ」

そう言ったのが始まりだった。胸の内では、待ち焦がれたヨーロッパへもうじき出発するんだ、と秘かに決めていたのだったが。