屋根の上のサワン | 雷神トールのブログ

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トリウム発電について考える

大輪のボタンが開きました。ふだんは歌など詠んだことのないめのおですが、ここはひとつ……

 

 

 

 

 

 

艶やかに匂い零れるピヴォワンヌ

 

明日はアデーと惜しみ咲くらむ

 

 

 

昨日からお天気が良くなりました。午後の日向は暑いくらいです。

日中は咳はあまり出ませんが鼻水が間断ないので困ります。

 

夕べは、前の晩寒かったので布団を2枚掛けていましたが熱過ぎたので一枚剥ぎ取りました。

こう変動が激しくては着る物や寝具の調整が大変です。 11時には寝に就きましたが咳が出て、1時にいちど起きました。猫たちはみな暖かい夜を狩りをして楽しみたく家に入りたがらなかったのでしたが、さすがに夜中過ぎると寒くなって、いちばん若い2匹を残し全員家に入り寝床に就きました。

 

夕食時の写真です。手前から「グルマン=食いしんぼ」の順にミヌウ、デイノ、茶のイナリ、

皿に顔を突っ込んでるのがチュウジ、食べ終わって左向きに寝てるのがベベクロ↑

 

 

先週から、フランス人で日本語と日本文化に興味ある人に日本の民話や童話を紹介しようと、できるだけ易しい(フランス語に訳しやすい)童話などを選んで試しに訳しはじめました。

 

童話で面白いと思ったのは、秋田雨雀の「三人の百姓」、それと宇野浩二の「でたらめ経」がとってもおもしろいです。ただ、「お経をあげる」とか「仏壇」とか「チンと鉦を叩く」とかは、どう訳すべきか?すこし調べないとできません。

 

それで、そうした文化的差があまりない短編でいいのがみつかりました。井伏鱒二の「屋根の上のサワン」です。

 

とてもわかりやすい文章。釣りがすきなめのおはこの作家が大好きです。とても近代的なセンスを持った作家だと思います。手始めに最初のセンテンスを訳してみました。

 

「屋根の上のサワン  井伏鱒二

おそらく気まぐれな狩猟家かいたずらずきな鉄砲うちかがねらい撃ちしたものに
ちがいありません。わたしは沼池の岸で一羽のがんが苦しんでいるのをみつけました。
がんはその左の翼をみずからの血潮でうるおし、満足な右の翼だけをむなしく
はばたきさせて、青草の密生した湿地で悲鳴をあげていたのです。

Sans doubte, un chasseur capricieux ou un malin fusil tira-t-il sur lui,
j'ai trouvé un canard souffrant sur le rive d'un étang.

Le canard, tout en souillant son aile gauche de son propre sang, battait
en vain son aile droite saine criait sur le marais entre des herbes vertes épaisse.


わたしは足音を忍ばせながら傷ついたがんに近づいて、それを両手に拾い上げました。

Je m'approcha du canard blessé à pas étouffés, et le recueillis en deux mains.


そこで、この一羽の渡り鳥の羽毛やからだの温かみはわたしの両手に伝わり、この
鳥の意外に重たい目方は、そのときのわたしの思い屈した心を慰めてくれました。

Alors que le plumage transmit à mes deux mains la chaleur du corps de cet oiseau migrateur , et que son poid inattendu me consolait de mon coeur à ce moment deprimé.


わたしはどうしてもこの鳥をじょうぶにしてやろうと決心して、それを両手にかかえて
家に持って帰りました。そして部屋の雨戸を閉めきって、五しょくの電気の光の下で
この鳥の治療にとりかかりました。

J'ai decidé de rétablir cet oiseau ses forces; je l'ai amené en deux mains jusqu'à
ma maison. Puis j'ai fermé les volets de la pièce, je me mis à donner les soins à
cet oiseau sous la lumière de 5 candela éléctrique.

 

 

翻訳に協力してくださる方、大歓迎です。フランス語がネイテヴで日本語が解る方、ご本人か、そんな方をご存じというご紹介でも構いません。ただし、当分は無報酬((ノ_・。)ですが……。

 

     (*´ω`*)