精霊の踊り | 雷神トールのブログ

雷神トールのブログ

トリウム発電について考える

先日、テレビの教養番組で、1月に亡くなる前のフランスの作家ジャン・ドルムッソンに捧げるために ヴァイオリニストのルノー・キャプソン( Renaud Capuçon )が招かれ、オーストリア出張から飛行機でパリに帰ったその足でスタジオで行った演奏を録画で流しました。

その時の番組のタイトルはモーツアルトだったのに、ルノーは敢て得意の曲を弾いたのでした。その曲はグリュックの「傷ついた精霊の踊り」でした。

めのおはこの曲をフルートのための曲とばかり思い込んでいたので、ヴァイオリンによる演奏を おまけ程度に聴き流しながら、思ったのは、ジャン・ドルムッソンが亡くなったのと同じ日に 亡くなったフランスのロック・スター、ジョニー・ホリデーの葬儀にゴーチエ・キャプソンがチェロを 演奏したことでした。

ルノーとゴーチエは兄弟です。ここのところフランスのメデイアでこの二人はスター扱いされてます。 音色から言うとめのおは、弟のゴーチエが演奏するチェロの身体の底にまで響くしっかりした音が好きです。

グリュックの「精霊の踊り」は初めヴァイオリンのために作曲されたのですね。

グリュックのオペラ「オルフェとユリデイス」は日本人が最初に上演した本格的な楽劇で、1903(明治36)年に東京音楽学校の学生と卒業生、スタッフによってなされた、といいます。その10年後に、森鴎外が同じオペラ「オルフェウス」を翻訳しましたが上演には至らなかったそうです。

グリュック(Christoph Willibald Glück ) は18世紀のドイツの作曲家で、このオペラのセリフも最初はドイツ語、次にイタリア語版ができ、さらにフランス語版が作られました。

1774年8月にパリのオペラ座での上演に際して、バレエ曲、第2幕第2場の「天国の野原(エリゼの園=シャンゼリゼ)」の中に「精霊の踊り」が加えられました。

「精霊の踊り」はヴァイオリニストのフリッツ・クライスラーが編曲し、その後オペラから独立してフルートの曲として現在も演奏されるようになったそうです。


では、ことの順序によってヴァイオリンによる「 The Dance of the blessed Spirits 傷ついた精霊の踊り」から。演奏はルノー・キャプソン↓

 

 

 

 

好みの問題ですがヴァイオリンの高音部がどうにもめのおの耳には快く感じられないのです。

初めにフルートの音でこの曲を聴いたせいでしょう、「精霊の踊り」とフルートの音は分かちがたく結びついてしまっています。

フルートの半ば虚無を誘い込んだ音は、特にこの曲の冥界の入り口での精霊の踊りにぴったりだと思います。

フルートは歌口に吹き込む息の半分は外に流れてしまいます。それゆえ低音を鳴らすには大変な息の量が要ります。

子供のめのおが新宿の楽器店のショーウインドウに初めて見たフルートは輝いてたので金管楽器という先入観が植え付けられてしまいましたが、元はといえば木管楽器なんです。したがい分類上は今もフルート=木管楽器だそうです。

それはともかく、一度だけ、この「精霊の踊り」がバロックフルートで演奏されるのを聴いたことがあります。それも、パリのガルニエ・オペラで。千人近い聴衆が息を呑んで聞き耳を立て、しんと静まり返った中を、幽艶なというのだろうか、木管のフルートの音が隠々朗々と流れ渡り、幽界へ誘い込むのでした。

バロック・フルートによるこの曲の演奏は残念ながらYou Tube に見つけることが出来ませんでした。

ベームという人が木管のフルートにキイを付けたことからモダン・フルートが作られるようになりました。

モダン・フルートによるこの曲の演奏はYou Tube に沢山見つけることが出来ます。若手第一人者のエマニュエル・パユーだとか。

でもめのおは、やはりこの人、ランパル(Jean-Pierre Rampal)の演奏が優れていると思います。↓  均一な音の出し方、純粋という言葉がぴったりです。

 

 

 

 

 

フルートにはパリ派という流派があって、タファネル、ゴベールなどフルート奏法を追求がパリを中心になされました。中でもマルセル・モイーズは教育者として日本にも行き多大な影響を与えました。You Tube Japan でモイーズ演奏の歴史的録音を聴くことが出来ます: → https://youtu.be/gH4MMUJnlAo

ランパルは2000年に亡くなりました。最後のコンサートを聴きにパリのシャトレ劇場に並んだのでしたが、係の人がランパルは病気で今日の演奏は中止です、と告げに回りました。その数か月後に多分喉頭がんで亡くなりました。惜しいことをしました。でも、ランパルの弟子、共演者として日本には工藤重典さんがおられランパルとの共演のCDも出ています。

 

  

 

             ( ´(ェ)`)