TDF 第19ステージ ラヴェンダー畑の脇を静かに走る | 雷神トールのブログ

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トリウム発電について考える

この日は今回の第104回TDFで最長距離のコース。アンブラン→サロン・ド・プロヴァンス Embrun → Salon de Provence 222・5km。

 

TDFが始まったのは1903年で、2度の大戦で中止を余儀なくされた10年を除き100年以上続いている国民的行事、いまや世界的祭典となった。

アルプスの急峻な山を下りて今日は穏やかなプロヴァンス地方を走る。

 

 

ラヴェンダー畑の脇を走るのんびりした風景。

 


沿道の観衆はそれぞれ趣向を凝らした演出をする。

 

 

今日のコースはきつい上り坂もなく平坦で、総合の順位は大方ついてしまっているので、どのチームも焦らず、チーム毎に一列に綺麗に並んで進行する。

 

 

しかし先頭はやはりSKYチーム↓

 

 

ロマン・バルデ選手が所属するAG2LMチームが、その後をぴったり続いて走る。

 

 

バイクのロード・レースもやはりチームゲームなのだ。チームが一体となって走るときに力が生まれる。全員でなくてもたった一人孤独に走るより仲間がひとりでも並んで走ってくれた方が励ましになる。

 

平坦コースで頑張るのはスプリント型の選手。中間スプリントとゴール前の瞬発力で区間優勝を狙う。そんな選手が50人ほど集団となり、先頭集団を徐々に引き離して行く。

ふたつのグループの差は最終的に12分30秒まで開いた。しかし、個人もチームも総合順位では大きな変動はないと判っているので追走の危険を冒すよりは、これまでの成績を維持する賢明な戦略をとった。

19のステージの間にいろいろあったが、棄権または制限時間内にゴールできず失格となった選手の数は31人にものぼる。

全ステージを完走するだけでも大変な業績なのだ。

日本の新城選手は100位~110位のあいだを動きながら平均した走りで、今年も完走を祝うだろう。19ステージを終わって新城選手の成績は86時間42分12秒、トップとの差は3時間15分17秒で109位。

 

ゴール2km手前でノルウエーのボアッソン・ハーゲン・エドヴァルド Boasson Hagen Edvald 選手がスパートし、あと独走してこの日の優勝を飾った。

 

 

 

エドヴァルド選手はニュイ・サンジョルジュのゴールでマルセル・キッテル選手にたった6mmの差で追い抜かれ2位となった選手。

 

 

 

しかし、ステージ優勝しても、ボアッソン選手のこの日のレース終了後の個人総合成績は77位。

 

先頭集団 Peloton はこの日ボアッソン選手と12分30秒も遅れてゴールしたが、

トップのフルーム選手とボアッソン選手の時間差は依然2時間45分15秒も開いている。いかにコンスタントに強さを発揮するかが個人総合の評価基準にあるようだ。

 

第20ステージの今日(7月22日)はマルセイユの市内22kmを一人ひとりが走るタイムトライアル。

マルセイユの競輪場をスタートし、海岸通りを走り、マルセイユのシンボルである聖母マリアの金色の像が立つ丘の上の教会の下を回り、また海岸に出てゴールの競輪場へ戻る。


フルーム選手と2位のバルデ選手の差が23秒、バルデ選手とウラン選手の差はたったの6秒。

フランスの大衆はここ数十年優勝から遠のいているだけにバルデ選手に期待を掛けるが、本人は22kmじゃあ、強豪のフルーム選手を負かしイエロージャージ獲得なんてムリだよ、とあっさりしている。それよりウラン選手に6秒差を縮められ2位を奪われないように奮闘しなければならない。

午後1時にスタート。順位の下の方からスタートする筈だから、この3人がスタートするのは最後で4時過ぎになりそう。

その間、庭の芝刈をしたり、溜まった剪定で出たゴミを集積場へ持ってかねばならない。午後には夕立の予報なので。

 

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