3年使った暖炉のすす払いをしました。
毎年やることになってるとカミサンは言いますが
新品だったのだし、煤も溜まってないのにすす払いできません。
今年は2階に上げてあったストーヴを降ろして暖炉の前に据えたいので、その前に暖炉の煙道を綺麗にしておきたく初めて道具を使ってすす払いをやりました。
下が広い暖炉の煙道は2階部分から急速に狭くなっています。
3年すす払いをせずに使ったので、けっこう黒くなってますね。
竿の先に黄色いヒゲのついた道具を壁にあて上下左右にこすると、煤と茶色い砂のような埃が落ちてきました。掃除機で吸い取ります。
ストーヴを暖炉の前に据えようと思いついたのは、暖炉の熱効率がとても悪いからです。最近は「アンセール」と呼んで古い暖炉にストーヴを嵌め込み、暖まった空気をファンで各部屋に送り込む方式が主流です。保守派のカミサンは、見てくれにこだわりいくら熱効率だ、ストーヴの鋳物が熱を保つんだと説いても理解できません。
2年前、氷点下10℃の日が2週間続いた冬は、ボイラーの重油だけで3000リッター、金額で3000€強(約45万円)も掛かりました。とてもじゃないけど、払いきれないだろ。幸い、ここへきて石油が2割も下がりましたが、半分以下に抑えないと、家計がパンクしちゃいます。
2階の部屋でストーヴを焚くと熱くなり過ぎるのです。
下に据えようと思ったのは、ストーヴで静かに暖まった部屋で絵を描きたいからです。カミサンはようやく納得してくれました。
7年前に近所の店で買ったストーヴは、デリバリーと据え付けにエクストラを請求され、60€だか払ったのに、持って来たお兄さんは独りでは2階に上げられず、結局僕が片側を持って二階に上げ、脚を付けたままだと高すぎるので外さねばなりませんでした。
事前に主人に説明して置いたのに、伝わってなく、4本の脚を外し耐火煉瓦上に乗せてどうにか据え付けが終わるまでてんやわんやでした。おまけに手伝いの僕の手の甲にストーヴの鋳物の角が当たり、怪我をしたのでした。
今年は、その逆をやろうというわけです。
ストーヴにロープを括りつけ、試しに持ち上げて見ようとしましたがビクともしません。60キロはあるでしょうか?
妙案を思いつきました。翌朝、ボイラーの重油のデリバリーがあるのでおじさんに頼んでみることにしました。もちろんお礼はする積りだったし全部準備して階段を降ろすだけの段取りにしておきました。
「頼みたいことがあるんだけどな。ほんの2分で済むんだ。ストーヴを降ろすのを手つだってくれないかな。階段をおろすだけ」
「ストーヴ! ダメ、ダメ。そんな余裕ないよ。チェックされてるから」
ニベもなく断られてしまった。
「まあ。しかたないや。重油代を節約するためのストーブ移動だから、重油の商売してるあんたがやりたくないのはわかるよ」悔し紛れに、そんなことをつぶやいてみました。
ひとりでやるしかない。
ストーヴを観察してみると、数か所にネジがあって分解できるように作ってあるじゃんか! しめたぞ。バラせるだけバラして外函だけで40キロには減らせるかもしれない。それでも抱きかかえては運べない。ローラーがついた台車に乗せ、廊下は転がして運ぼう。階段は降ろすんだからなんとかなるだろう。
上板を外し、中箱のトレイと左右の壁板、奥の壁板を外して、なんとか独りで
持ちあがるようになった。小型のローラーも見つかったし、階段さえ降ろせれば
達成だ。
安全靴を履き、両手には革の手袋、ロープをストーヴに掛けて、一段一段階段を降ろし始めました。途中でカミサンが見かね手助けしてくれたけど、緊張した
時間だったな。
脚を4本着けるのに一苦労。
でも、やっと煙突もつけて、無事完成です。
こうしてストーヴの穏やかな温もりの脇で絵を描き始めためのおです。
来年1月21日から29日まで、東京は神楽坂で、兄と弟(めのお)の「二人展」をやることになったものですから。
これについては、また詳しくご案内させていただきます。
(つづく)







