昔のままの石造りの家が沢山残っています。
この村に、お二人とも画家のアンベール(Humbert)夫妻が長年に渡って蒐集した職人さんの道具や、おもちゃを展示した個人のミュゼアムがあります。
ラデユーズ・民芸博物館(Musée rural des Arts populaires, LADUZ)は夏(イースターから9月30日まで)の間だけ毎日公開され、他の季節には申し込み予約をしないと見学できません。
ヨンヌ県へ引っ越しした当初から、このミュゼアムのことを知り、観に行こうと思いながら実行できずにいました。最終日の前日の29日(日曜)の午後、思い切って出かけました。
おらが村(サン・ファルジョー)からですと、土曜の朝市が立つトウッシーから17km先のアイヤン・トロン村まで行き、そこからD14を5kmほど走ったところにラデユーズ村はあります。
白いブルゴーニュの石を積み重ねた壁の民家が集まった、小さいですが情緒が感じられる村の外れにミュゼはありました。
まずミュゼの外観です↓
外に吊るしてあるポスターです↓
門扉には「入る前に呼び鈴を押してください」と書いた札が下がっていたので、呼び鈴を押しました。しばらく待っても誰も出てきません。そうか!呼び鈴を押したら、自分で門扉を押して入っていいんだ。
入口から見た庭の奥の建物です↓
石畳の小径の先が入り口で、中の机の後ろに黒のコートを着たご婦人が座っていました。入場料は一人7€。ご婦人は立ち上がって案内をしてくれました。展示に使っている建物は4つあって、その他に、ご夫妻の居住用の建物があるようでした。
画家のご夫妻は、数十年前に、この田舎の趣のある家を買って、失われつつある民芸を残すためのミュージアムにしようと決心したそうです。
最初の展示館は入って右側の建物で、地上階には馬具、木靴、二階には帽子、篭の制作道具が展示してあります。
石の壁が美しい建物は台所用品の展示場です↓
最初は馬具製作用の道具のコレクションです↓
道具の数に圧倒されます↓
昔は職人さんがすべて手で作ってたんですね。
鋤や荷馬車を曳かせるための馬の首に掛ける首輪を作る道具です↓
先月見た、スピルバーグの映画「戦場の馬」によれば、第一次大戦まで、ヨーロッパでは、農地を耕すのに馬を使っていたことがわかります。
この映画の馬は競走馬なんだけれど、少年が躾けて首輪を掛け農耕をするようになります。仲間の馬が首輪を嫌がるのを、寄って行ってこんな風に頭を入れるんだよと教える微笑ましい場面がありました。
産業革命により機械化が進行し、農村にも波及して、職人の手仕事が消えて行ったのは、数十年のあっという短い間だったといいます。アンベール夫妻は、主に農村が支えてた手仕事の道具を保存しようと、少しずつ蒐集してきたのでした。
ときおり、おもちゃのような模型が置いてあります↓
次は、やはり皮と木を使う「木靴」を作る「アトリエ」の復元です↓
こんな大きな鎌みたいなので木を削ったのですね↓
少し前(19世紀終わり頃)まで、フランスやベルギーの農村では「木靴」を履いていました。ちょうど、日本の「下駄」みたいなもんだったんだなと思いました。
上は底だけが木で、甲の部分は皮製の木靴です。
下は皮製の靴と、金型です↓
大小さまざまの靴↓
お次は、頭に被る帽子、コワッフ=coiffe (被り物、頭巾)の部屋に移ります↓
頭巾は地方によって形が様々で、面白いですね↓
マダム・アンベールは、数年前、東京と京都で展示会を開いたと言ってました。
「写真はお断り」と入り口に貼ってあるので、ブログに載せたいんですがと頼むと、特別許可してくれました。
まだまだ、たくさん撮ってしまったので、明日も続けたいと思います。
(つづく)














