12 - 3 救助を準備 | 雷神トールのブログ

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トリウム発電について考える

 ジャンヌと和秋が拉致された時の現場を偶然近くにいた、イザベルのボーイフレンドが目撃していた。彼はムホクの民謡コンサートを聴きに来てジャンヌと和秋を覚えていた。彼はイザベルに知らせイザベルがケバウにふたりが何者かに拉致されたと知らせた。

 ふたりの誘拐はムホクのコンサートと無関係でなく、スキンヘッドやテロリスト、ダンテクとつながりがあり、拉致された場所は、この前の晩テロリストを追って見失ったフリッサール河岸の空の倉庫じゃないかとケバウは考えた。

フランスの田舎暮らし-entrepot280


 あの空の倉庫のいずれかにダンテク一味のアジトがあるに違いなく、和秋とジャンヌはそこへ連れて行かれたにちがいない。ケバウはムホクに電話を入れて事情を話しダンテクに復讐するいい機会かもしれないと言い、ムホクの仲間にも協力を求めた。

 ムホク自身が出向くことは危険だとケバウは止めたが、ムホクはおれも行くと言ってきかなかった。ケバウは李にも助けを求め中国人の空手やヌンチャクの出来る青年を二三人集めてもらった。

 さらにイザベルには頼んでおいた麻酔液の入った小型注射器を至急手渡してくれるよう頼んだ。イザベルは完璧な少女で三十分後には十本入りの箱を持って来た。ケバウは彼女に、ルーアンのMALの連中は間に合わないが、万一のためうらなりに連絡を入れといてくれ。おれとムホクと李はフッサール河岸の倉庫に行くからと伝えた。

 それから彼は熱湯で柔らかくしたプラスチックで注射器と針を吹き矢に固定した。この間三十分。ムホクとアブドラとムハメッド、李はじめ中国人青年が三人、ケバウをいれて総勢七人が、和秋とジャンヌが連れ去られてから一時間後にフリッサール河岸のたもとに集まった。ムホクは小さな鞄を手に提げていた。

 (つづく)

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